8 November 2005
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このチュートリアルを完了するには、Web 向けの基本的なイメージ編集テクニックを十分に理解していることが必要です。よい参考資料としては次のようなものがあります。
初級
Fireworks 8 で追加された [イメージ編集] パネルの目的は、一言でいえば、時間の節約です。作業時間を短縮し、多数のメニューから目的の機能を探し出す手間を減らすことができる、すべてのユーザーにとって便利な新機能です。
データ駆動で、さまざまな編集可能領域があり、多くのユーザーが編集に関与するような Web サイト (特に学術機関) では、コンテンツの編集作業や Web 用に最適化されたイメージのアップロード作業をほとんど誰でも実施できる環境が必要とされます。Web サイトやイントラネットサイトのページ上にある編集可能領域の担当となり、随時更新する責任を負うことにでもなれば、新しい [イメージ編集] パネルの時間節約機能の絶大な効果を実感できます。
保管しているすべてのデジタルイメージの管理
デジタルカメラを持っていると、かなりの数のデジタルイメージを扱うことになります。そうしたイメージは、単にカメラからデスクトップ上のフォルダ (たとえば "カメラ" というフォルダ) へとダウンロードし、Fireworks 8 で開けば、そのまま使用できます。また、プリントした写真をスキャンするのも、デジタルイメージを集めるよい方法です。たいていの人はプリントの束をいくつも持っていたりするものですが、そうしたプリントも、スキャンしてデスクトップ上のフォルダ (たとえば "スキャンしたイメージ" というフォルダ) に保存しておくことができます。
ご使用のカメラやスキャナのソフトウェアがインストールされているなら、[ファイル]-[スキャン]-[TWAIN 対応機器の選択] を選択し、そのカメラまたはスキャナを選択することで、ファイルを Fireworks 8 に直接読み込むこともできます (Macintosh の場合は、[ファイル]-[取得]-[TWAIN 対応機器の選択] または [ファイル]-[取得]-[カメラの選択])。画面上の解像度はわずか 72 DPI (場合によっては 96 DPI) しかありませんが、後で Web 用に編集や画質調整を行う場合や高画質のプリントを出力する場合に備えて、イメージは画面よりも高い解像度で保存しておくことをお勧めします。
筆者の場合、元のイメージはすべて 300 DPI の TIFF ファイルとして、コンピュータのデスクトップ上にあるフォルダに保存するようにしています。1 つのプロジェクトが終わった後は、長期保管用にすべてのファイルを CD などの外部記憶メディアに移動しています。また、1 つのイメージ全体をそのまま使うのか、それとも部分的に使うだけなのか、イメージ内の何を強調したいのか、最終的にどの程度の大きさのイメージを作成したいのかといった点も考えどころです。スキャンや拡大・縮小 (サイズ変更) の処理を経ると、イメージはぼやけることが多いので、フォーカスが甘い印象にならないようシャープ処理が必要になることがよくあります。そんなとき、Fireworks 8 の [イメージ編集] パネルが役立ちます。
[イメージ編集] パネルを使用したデジタルイメージの画質調整
新しい [イメージ編集] パネル (図 1) には、Web 用の高品位イメージを作成するために必要なツールがすべて揃っています。
このパネル上には、よく使われるイメージ編集ツールが、探しやすい場所に分類して配置されています。この記事では、[イメージ編集] パネルのいろいろな機能やツールを紹介し、上手な使い方についても例をあげて説明します。
Ucompass Educator のコース告知ウィンドウ (図 2) に掲載するためのイメージを準備するプロセスを例にとって、作業手順を説明することにします。Educator は、Flash を利用した強力なコース管理システム (CMS) です。キャンパス内およびリモートで受講させるすべてのコースについて、オンラインコンテンツとして追加するコース教材 (イメージ、図、計算問題の解などを含む) を準備してアップロードする機能を、すべての講師メンバーが利用できるようになっています。また、筆者の職場にあるイントラネット (Judson Academic Intranet : http://intranet.judson.edu*。CommToolz* を使用して構築され、ColdFusion が導入されています) では、サイトの各部分をカスタマイズするためにイメージをアップロードする作業を、組織内のほぼ全員が実施できる必要があります。講師陣とスタッフは全員、すばやく Fireworks 8 を呼び出し、適切なツールを選んで使用し、最適化したイメージをアップロードして利用可能にする作業ができることを要求されています。
図 2. Ucompass Educator Flash を利用した強力なコース管理システム
たとえば、グラフィックデザインコースのインストラクターが、生徒に課題を出すにあたって実際的な例を示す必要がある場合を考えます。まず加工前と完成後の写真を示し、次に、問題に直面してから解決方法を見つけるまでのケーススタディを示すことにします 図 3 。
コース告知ウィンドウに記載の英文の翻訳
コース告知
ケース問題 #1:
生物学者であるあなたは珍しい蝶を撮影しました。すぐに生徒に見せたいと思ったのですが、今は調査旅行中なのでインターネット経由でしか知らせることができません。写真イメージのサイズも考慮する必要があります。またカメラにズームレンズがついてないので蝶の詳細を知らせることもできません。
Fireworks 8 の[イメージ編集]パネルを使用して写真イメージを加工し、最適ファイルサイズ且つ伝えたい詳細情報を伝えてください。
※当記事 1ページ目に添付されているサンプルファイルをダウンロードし butterfly_1.tif を利用して作業を進めてください。
最初は、この問題を解くことは一見ほとんど不可能のように思われます。デジタル写真を単純に拡大すれば画質が低下するのが当然だからです。しかしよく考えると、イメージを 300 DPI の解像度でスキャンしてあるとすれば、必要な部分だけを切り抜き、Fireworks 8 の [イメージ編集] パネルにあるツールで画質を大きく改善することは可能です。
大まかな作業手順を次に示します。
この方法によって、ほとんどの場合に許容範囲内の結果を得ることができ、作成したイメージをこのまま使うこともできます。
各種のツールやフィルタをすべて個別に制御したい場合にも、Fireworks 8 が備えている豊富なオプションを使用して対応できます。それらについては以後の手順で見ていくことにします。
以降のセクションでは、上で簡単に説明した手順を大まかに説明していきます。
Fireworks のキャンバス上で特定のオブジェクトを区別するには、Fireworks の視覚的なガイド機能が便利です。[イメージ編集] パネルには、そうした視覚上の補助機能が使いやすく 1 か所にまとめられています。[イメージ編集] パネルが表示されていない場合は、[ウィンドウ]-[プロパティ] を選択して開いてください。次に、このパネルで [表示オプション] をクリックしてください (図 6)。
個々の表示オプションについて簡単に説明します。
ガイドは、キャンバス上でオブジェクトを整列させる場合や、オブジェクト間の相対的な位置関係を確認する目安としてよく使われます。また、イメージ編集に不慣れたユーザーには、切り抜いて残す部分を決めるための目印としても役立ちます。次に示す手順では、イメージ内で残す部分の目印にマークを使用しています。
イメージをプリントする場合や書き出す場合には、ガイドは表示されません。次のセクションでは、イメージを切り抜く方法について説明します。
適切な位置にガイドを表示し、切り抜く部分を正確に特定したところで、次の作業に移ることができます。[イメージ編集] パネルの上部にあるツールに注目します (図 8 を参照)。
各ツールの機能の説明を次に示します。
これらのツールを使用するには、補正するイメージ上で適切なツールをドラッグして目的の部分を選択します。ここでは、切り抜きツールを使用します。
切り抜きアウトラインが前のセクションで作成したガイドと一致するように、切り抜きハンドルを使用して切り抜き領域の位置を調整します。切り抜き領域の位置を調整するとき、切り抜き領域の枠がガイドに吸着するのがわかります。
切り抜きツールの使用に慣れたら、イメージの切り抜き前のガイドの使用を省略してもかまいません。次のセクションでは、イメージを拡大・縮小する方法について説明します。
切り抜いたイメージは、そのままのサイズでは使えないことや、何らかの方法で修正する必要があることがよくあります。[イメージ編集] パネルの [変形ツール] セクションには、そうした場合に役立つ機能があります。次に示す手順では、切り抜いたチョウのイメージを拡大・縮小します。
[イメージ編集] パネルの [変形ツール] セクションをクリックすると、次のようなツールがメニューに表示されます (図 11)。
イメージに対して拡大・縮小ツールを使用するには、次のようにします。
イメージを拡大・縮小した後は、キャンバス上に余分なスペースができます。これをなくすには次のようにします。
次のセクションでは、[イメージ編集] パネルの変形コマンドを使用する方法について説明します。
[イメージ編集] パネルの [変形コマンド] セクションには、イメージの回転と反転に使用する各種のツールがあります (図 15)。
[イメージ編集] パネルの [変形コマンド] セクションをクリックすると、次のようなツールがメニューに表示されます。
気に入ったイメージがあるのに、それを配置したい Web ページ上の他の要素と向きが合っていないときは、次の手順でイメージの横反転ができます。
次のセクションでは、イメージのカラーを調整する方法についてまとめます。
写真撮影時の露出や照明の条件が悪く、元のイメージが暗すぎ、または明るすぎて、調整が必要となることは非常によくあります。[イメージ編集] パネルの [カラー調整] セクションには、最も単純な自動補正から非常に高度なものまで、あらゆる種類のツールがあります (図 17)。
[イメージ編集] パネルの [カラー調整] セクションにある個々のオプションについて簡単に説明します。
イメージの色域を調整する最も簡単な方法は [自動レベル補正] です。これを使用する場合は、キャンバス上でイメージを選択し、[イメージ編集] パネルの [カラー調整] セクションで [カラー調整]-[自動レベル補正] を選択すると、効果をすぐにイメージ上で確認できます (図 18)。ほとんどの場合、イメージの補正にはこれを使用すれば十分です。
さらに細かくカラーを調整したい場合は、[明るさ・コントラスト] を選択するとダイアログボックスが開き、明るさとコントラストの各スライダをドラッグして別々に値を調整できます (図 19)。
次のセクションでは、イメージにフィルタを適用する方法について説明します。
フィルタは、イメージに適用できる効果です。[イメージ編集] パネルを使用してフィルタを適用すると、[取り消し] コマンドを使用しなければ削除できません。いったん保存すると、後でファイルを開いたときにはフィルタを削除することはできないため、フィルタ効果を本当に追加してもよいかどうかをよく確認してからファイルを保存する必要があります。
プロパティインスペクタの [ライブフィルタ] 領域でも、同様のフィルタを使用できます。イメージを閉じた後でフィルタを削除する可能性がある場合は、プロパティインスペクタでフィルタを適用します。ただし、[イメージ編集] パネルという 1 つの場所から他のイメージ編集ツールと併せてフィルタを利用できるのは便利です (図 20 を参照)。ほとんどの場合、フィルタを削除した方がよいかどうかは適用後すぐに判断できます。
それぞれのフィルタの概要を次に示します。
[アンシャープマスク] は、スキャンしたイメージの見た目を改善する最も簡単な方法の 1 つです。これは、イメージをシャープにするという点で [シャープ] コマンドと似ています。ただし、[アンシャープマスク] では、[シャープ] フィルタとは異なり、イメージをシャープにする度合いをコントロールできます。Fireworks では、イメージ内でオブジェクトのエッジを形成している、暗いピクセルと明るいピクセルを分析することによって、イメージをシャープにします。
[アンシャープマスク] フィルタを適用するには次の手順に従います。
[アンシャープマスク] フィルタのスライダ設定は、慣れるまでに時間がかかる場合があります。思いどおりの効果が得られない場合は、[シャープ] フィルタを使用してください。
メモ : プロパティインスペクタの [ライブフィルタ] セクションには、その他にもいくつかのフィルタが用意されていますが、イメージ編集で最もよく使用されるフィルタは [イメージ編集] パネルに含まれています。
次のセクションでは、 [イメージ編集] パネルの [ぼかし]、[焼き込み]、および [覆い焼き] ツールについて説明します。
[ぼかし]、[覆い焼き]、[焼き込み] ツール (図 22 を参照) は、前のセクションで説明したフィルタと同様に機能します。ただし、これらのツールでは、イメージ全体にフィルタを適用するのではなく、ツールをドラッグした範囲にのみ効果を適用できます。これらのツールについては、この記事の「イメージの切り抜き」で概要を説明しています。ツールの機能を再度確認するには、このセクションを参照してください。
これらのツールをイメージに少しずつ使用してください。ツールに慣れるまでには時間がかかりますので、繰り返し試みてください。
蝶の画像にこれらのツールは特に必要ありませんが、このイメージを使用してツールの効果を確認していきましょう。
次のセクションでは、イメージが Web 用に最適化されるようにエクスポートする方法について説明します。
イメージの切り抜きと画質調整が済んだら、Web 用に最適化したファイル形式を選択して保存します。書き出しは [イメージ編集] パネルからは実行できない操作ですが、Web 用に最適化したイメージを作成する際に欠かせない手順なので、ここで説明しておきます。
ファイルサイズが大きいと、ユーザーがダウンロードするときに長い時間を要します。筆者の職場である Judson College の場合、リモートで受講している生徒の多くは非常にスピードの遅いダイアルアップで接続しているため、許容できる画質の範囲内でなるべくファイルサイズを小さくすることが非常に重要です。Fireworks 8 では、ファイルの保存時にさまざまな形式を選択できます。ロゴやラインアートには GIF イメージが非常に適していますが、写真など使用カラー数の多いイメージの場合は JPEG が最適です。
イメージを JPEG 形式で保存する際には、いくつかのオプションを必要に応じて設定します。次のようにして、[ファイル]-[書き出し]、[ファイル]-[保存]、または [ファイル]-[名前を付けて保存] を選択し、ファイルをデスクトップ上のフォルダに保存します。
実は、先に適用した設定を変更しに戻ることはどの作業段階からでも可能です。[イメージオプション] ダイアログボックスのさまざまなオプション設定を試してみてください。非常に強力な機能があります。
図 23. ファイルを最適化した JPEG 形式で保存
イメージが完成し、Web にアップロードできるようになりました。ケース問題 #1 を生徒に出題するときには、チョウの種類や、その種類が好む植物を調べさせるのもよいでしょう (このチョウはヒョウモンドクチョウ、学名 Agraulis vanillae といい、筆者の住むアラバマ州では非常にありふれた種類です。同じくこの土地に多いランタナという植物を好みます)。
Fireworks 8 の [イメージ編集] パネルの使用方法を学ぶには、実際に Web で使いたいイメージを素材にして、さまざまなツールを試してみるのがよい方法です。イメージの加工方法を学ぶための資料としては、Converting Images to Successful Web Graphics* (Macromedia デベロッパーセンター)、および How Do I Prepare a Digital Image Using Fireworks MX for Use on the Web?* (iFelix) などがあります。
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