アドビ システムズが主催する、Adobe Developer Connection(ADC)連動した開発者向けイベント「ADC MEETUP」。第4回目は、「Social Gaming」をテーマとして2月28日に開催された。

そのセッション4では、株式会社ディー・エヌ・エーのソフトウェアエンジニアである藤吾郎氏より、Mobage Open PlatformとMobage AIR SDKについて講演が行われた。

1 Mobage Open Platform、そしてSDKの提供

講演は、まず「Mobage Open Platform」の紹介から始まった。ご存知のとおり、Mobageはゲームを主としたSNSで、フィーチャーフォン(ガラケー)をターゲットに発展してきた。もともとMobageにゲームを提供できるのはDeNAだけだったが、2009年にオープン化し、外部のデベロッパーも参入できるようにした。これが、Mobage Open Platformのことだ。

オープン化にともないMobage Open Platforでは、外部デベロッパーがゲームを開発しやすいようにSDKを提供している。当初はゲームの提供先はフィーチャーフォンであったが、スマートフォンの急激な普及を受けて、JavaScriptで開発できる「ngCore」、iOSやAndroid向けにJava/Objective-Cで開発できる「Mobage Native SDK」も提供するようになった。そして今、Adobe AIR向けに「Mobage AIR SDK」を開発している。(→ビデオ時間 02:00)

藤氏によると、Mobage AIR SDKはネイティブ拡張を使ってMobage Native SDKをAdobe AIRから利用できるようにしたものとのこと。

2 Mobage AIR SDKでできること

Mobage AIR SDKを使えば、Mobageの機能が使えて、Mobageでゲームを公開できるようになる。具体的には、次のようなMobage APIが提供されている。(→ビデオ時間 04:30)

ソーシャルゲームを制作するとなると、ゲームロジック以外にも、ユーザランキングやアイテム課金などのソーシャル機能を実装するために様々な作業が発生する。ログイン機能を1つとっても、自前で実装するとなると大変な作業だ。そこでMobage AIR SDKを使えば、ソーシャル機能を簡単に実装でき、ゲーム制作に集中することができるというわけだ。

また藤氏は、ソーシャルゲームを提供する上で重要な要素として「ゲームサーバー」を挙げる。

「ソーシャルゲームは生き物です。公開後はユーザ活動を記録し、運用中にパラメータを変えていく必要があります。それは、アプリのアップデートでは対応できず、ゲームサーバーで対応するのが一般的です」

Mobage APIにはデータストレージも用意されているが、最近のソーシャルゲームでは概ねゲームサーバーが必須になっているとのこと。

3 ソーシャルゲームを運用面でもサポート

藤氏によれば、普通のパッケージゲームと違い、ソーシャルゲームはリリース後の運用方法によって売上が大きく変わるのだという。イベントや新要素を追加する。そして、その結果を分析して、さらなる対応を検討していく。こうしたサイクルを続けていかなければならない。Mobage Open Platformでは運用面でもサポートしており、アクセス解析や評価指標レポートなどを提供してる。(→ビデオ時間 13:40)

また、急激なアクセス数に対応するためのクラウドサービス「Mobageクラウド」、ゲーム内に広告表示できる「AMoAd(アモアド)」などのサービスもある。

4 Mobage AIR SDKの使用例

続いて、Mobage AIR SDKを使ったサンプルのデモが行われた。Mobage AIR SDKを使うと、ログイン機能は、SDKを初期化して、いくつかのメソッドを呼び出すことで実装できるとのこと。(→ビデオ時間 16:10)

なお、Mobage AIR SDKでは、ActionScript 3.0の記法とは違う部分もある。例えば、通常ActionScript 3.0では、非同期のイベント処理を扱う際にaddEventListenerを使ってコールバックを登録するが、Mobage AIR SDKでは、メソッドの引数としてコールバックを呼び出すようにしている。これは、他のSDKに倣うということと、イベント登録のし忘れを防ぐためとのこと。

現在、Mobage AIR SDKはpreview release 0.9.0の段階で、近々リリース予定だという。

5 Mobageでソーシャルゲームを公開するには

パートナーデベロッパー登録は個人でも可能となっている。ただし、ゲームを公開するには法人登録が必要だ。なお、登録は「DeNA デベロッパーサイト Mobageオープンプラットフォーム」から。ある程度のドキュメントは登録しなくても閲覧できるようになっているとのこと。

「Mobage AIR SDKは近日リリース予定です。それまでにアイデアを考えていただいて、ぜひMobageでAIRのゲームを公開してください」

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