作成日

1 February 2011

※本記事は、Adobe Flash Professional CS5 Extension for AIR 2.5の公開にともない、「Adobe AIR for Androidの使い方 Windows編」「Adobe AIR for Androidの使い方 Mac編」の内容をアップデートしたものです。

皆さん、Adobe AIR for Androidをやっていますか? Adobe Flash Professional CS5 Extension for AIR 2.5を使っていますか? この拡張機能が正式にリリースされ、より簡単にAIR for Androidの環境が導入できるようになりました。本記事では、Flash Professional CS5ユーザー向けに、Androidアプリの開発環境のセットアップから、Androidマーケットへの登録の仕方までをご案内します。

【準備するもの】

  • Flash CS5
    おなじみFlash IDE。
  • Adobe Flash Professional CS5 Extension for AIR 2.5
    Flashの機能拡張。Android用のAIR書き出しをサポートします。Extension Managerから追加します。
  • Android端末
    Android 2.2以降でAdobe AIR Runtimeが動きます。本記事ではAndroid 2.2をインストールしたNexusOneを使用します。

【作業手順】

  1. Adobe AIR for Androidの設定。
  2. Android端末の設定。
  3. Flash Professional CS5で書き出し/Android端末へ転送。
  4. Androidマーケットに公開。

では、やってみましょう!

1. Adobe AIR for Androidの設定

Adobe Labsから「Adobe Flash Professional CS5 Extension for AIR 2.5」をダウンロードします。

「Download the Flash Professional CS5 Extension for AIR 2.5」をクリックするとダウンロードが開始されます。で、落ちてきたのがいつものアレ。

こいつをダブルクリックして、Extension ManagerからFlash Professional CS5にインストールします。

「この操作の実行に必要となる適切な権限がありません。~」というエラーが出る場合

Windows版では、インストール中に「この操作の実行に必要となる適切な権限がありません。~」というエラーが出る場合があります。

この場合、Extension Manager本体のアイコンを右クリックし、コンテキストメニューから[管理者として実行]を選んでアプリを起動してから、「Flash Professional CS5 Extension for AIR 2.5」をインストールしてください。

2. Android端末の設定

次に、開発したAdobe AIRアプリをAndroid端末に転送できるようにするために、以下の設定を行います。

これらの設定後、Android端末とパソコンをUSBケーブルで繋ぎます。

Windows環境でのドライバのインストール

Windows環境では、初回の接続時にドライバのインストールを求められる場合があります。その際は、Flash Professional CS5がインストールされているフォルダ(筆者の場合、 C:\Program Files (x86)\Adobe\Adobe Flash CS5)に、「Android_Drivers」というフォルダがあるのでこれを指定してください。それでも端末が認識されない場合は、以下の作業を試してみてください。

【HTC Desire】

ドライバをインストールしてもうまく動かない場合は、Android_Driversフォルダ内にあるandroid_winusb.infの内容を書き換える必要があります。

android_winusb.infをテキストエディタなどで開き、[Google.NTx86]と[Google.NTamd64]の2箇所に下記のHTC Desire情報を追加します。

; HTC Desire %SingleAdbInterface% = USB_Install, USB\VID_0BB4&PID_0C87 %CompositeAdbInterface% = USB_Install, USB\VID_0BB4&PID_0C87&MI_01

これを追記して保存したら、デバイスマネージャーを開いてadbのドライバを更新します。

【Galaxy S】

Samsungのサイトから「SAMSUNG Kies」というソフトウェアをダウンロードします。このソフトをインストールすると、USBドライバも自動的にインストールされます。

【IS03】

SHARPのサイトからUSBドライバをダウンロードできます。こちらをインストールしてください。

その他の端末についても、各メーカーからドライバが提供されていると思いますので、適当にインストールしてください。

3. Flash Professional CS5で書き出し/Android端末へ転送

機能拡張をインストールしたら、Flash Professional CS5を起動して、適当にコンテンツを作ります。[新規作成]→[ActionScript3.0]か、[テンプレートから作成]→[AIR for Android]を選択します。

とりあえずAndroidのことは忘れて、いつものようにFlashコンテンツを作成しましょう。ウサギちゃんの絵を描いてみました。

完成したら「HelloAndroid.fla」としていったん保存します。パブリッシュする前に[ファイル]→[パブリッシュ設定...]でAIR for Androidの設定を確認します。[Flash]タブの[Player]を[AIR Android]に設定します。

そして、その隣の[設定...]ボタンを押し、「Application & Installer Settings」画面を開き、各種設定を行います。

【一般】

[一般]タブでは、Androidアプリの設定を行います。レンダリングモードが適切になっていないとフレームレートがガタ落ちすることも珍しくないので、ターゲットになる端末に適当に合わせるようにしてください。

出力ファイル Androidプログラムの書き出しファイル名。拡張子は.apk
アプリケーション名 Android端末で表示されるアプリ名。
アプリケーションID Android端末内でのアプリケーションID。このIDでアプリを区別するため、他のアプリと被らない名前にしましょう。
バージョン/バージョンラベル 適当に。
起動時の縦横比 縦長モード(縦持ち用のアプリ)、横長モード(横持ち用のアプリ)。
フルスクリーンモード フルスクリーン表示かどうか。
自動回転を有効にする 端末を回転させた時に、それに合わせてコンテンツを回転させるかどうか。
レンダリングモード 描画する際にCPUを使用するか、GPUを利用するか。

【デプロイ】

[デプロイ]タブでは、Flashからの書き出し設定を行います。[パブリッシュ後]のところは、両方にチェックを入れると、パブリッシュしたAdobe AIRアプリが自動的にAndroid端末に送られ立ち上がります。超便利!!!!

証明書 Adobe AIRの証明書を設定します。なければ[作成]ボタンで作りましょう。
パスワード Adobe AIRの証明書のパスワードを再度入力します。
Androidデプロイタイプ デバイスリリース デバイス用のパッケージとしてビルド。
エミュレーターリリース エミュレーター(DeviceCentralなどではなく、Android SDK に含まれるもの)用のパッケージとしてビルド。
デバッグ デバッグ用にビルド。
パブリッシュ後 接続しているAndroidデバイスにインストール パブリッシュ後、自動的に接続しているAndroid端末にアプリをインストールします。
接続しているAndroidデバイスのアプリケーションを起動 アプリをインストール後、自動的に起動します。

【アイコン】

[アイコン]タブでは、Android端末に表示されるアプリアイコンの設定を行います。設定しなければ、Androidのデフォルトアイコンが適用されます。

【権限】

Androidでは、インターネットやカメラなどの機能を使ったアプリを作成する場合、それらを使用することを明示して必要な権限を取得しなくてはいけない仕組みになっています。何も権限を指定しない状態でパブリッシュすると警告が表示されますが、無視しても問題ないです。

INTERNET インターネットを使用する際に必要な権限。
WRITE_EXTERNAL_STORAGE SDカードなどの外部ストレージに書き込む際に必要な権限。
READ_PHONE_STATE 電話中にオーディオをミュートすることを許可する権限。また、アプリケーションがバックグラウンド状態の間にオーディオを再生する場合にも使用できます。
ACCESS_FINE_LOCATION GPSを利用した位置情報にアクセスする権限。
ACCESS_COARSE_LOCATION Wi-Fiやセルラーネットワークの基地局から発信されている現在位置情報にアクセスする権限。
CAMERA カメラを利用する際に必要な権限。
RECORD_AUDIO マイクを利用する際に必要な権限。
DISABLE_KEYGUARD および WALK_LOCK 端末のスリープ機能を防ぐ際に必要な権限。
ACCESS_NETWORK_STATE ネットワーク状況を調べる際に必要な権限。
ACCESS_WIFI_STATE WiFi状況を調べる際に必要な権限。

設定が完了したらパブリッシュします。端末に表示されたらOKです。かわいいよ、ウサギちゃ ん!

Android用のアプリとして書き出されたファイルは、拡張子が「.apk」となっています。僕の場合は「Usample.apk」ですね。このファイルはAndroidマーケットでアプリを公開する際に必要ですので、捨てないようにしてください。

4. Androidマーケットに公開

さて、お待ちかね。作成したAIR fo AndroidアプリをAndroidマーケットに公開してみましょう。目指せ、億万長者! いざ、不労所得!

公開するには、以下の作業が必要です。

  • 4-1. Google Checkoutのアカウントの作成。
  • 4-2. Android Marketに開発者登録。
  • 4-3. 振込先の設定。
  • 4-4. 作成したアプリの登録。

4-1. Google Checkoutのアカウントの作成

Androidアプリに関する決済はすべてGoogle Checkoutを通じて行われます。すでにアカウントを取得している方は、4-2に進んでください。まだ取得していない場合は、まずGoogle Checkoutサイトにアクセスします。

アカウントの作成にはクレジットカードが必要ですので気合を入れて!

アカウントが無事作成できると、以下の画面が表示されます。

4-2. Android Marketに開発者登録

次にAndroid Marketで開発者の登録をします。Android Marketサイトにアクセスします。

まずはデベロッパープロフィールを登録します。デベロッパー名/メールアドレス/ウェブサイトのURL/電話番号を登録します。

続いて、登録料として$25.00を支払います。支払いにはGoogle Checkoutを使用するので、4-1で作成したGoogle Checkoutアカウントで支払いましょう。えいやー!

…やっちゃいましたね。最後にAndroidMarket デベロッパー販売/配布契約を締結します。同意して次に進めば登録完了です。

4-3. 振込先の設定

次に、アプリが売れたときの振込先を設定しましょう。これを忘れると、せっかくの売上金を受け取ることができませんのでご注意ください! 口座の登録完了には数日かかります。無料でもいいからすぐに公開したいという方は4-4にお進みください。

まずは、Android Marketサイトの下図のリンクをクリックします。

Google Checkoutの販売アカウント画面に移動します。

振り込み先の情報を入力します。半角カタカナ変換は、Win/MacともF8キーで変換できます。金融機関コードは「○○○(銀行名) 金融機関コード」などで検索するとわかると思います。じゃーんとこんな感じ。

Account type 口座の種類。
Account holder name 口座の契約者名。半角カタカナで入力します。
Bank name 銀行名。英語名で入力します。
Bank code 金融機関コード。
Account number 口座番号。
Re-type Account number 念のためもう一度口座番号。
Branch number 支店コード。

登録するとGoogleからメールが届きます。今後の作業について書かれているので、チェックしておきましょう。登録後、登録口座にGoogleからデポジットの振込みがあります。振込みまで2~3日かかる場合があるのでしばし待ちましょう。Googleからの振込みを確認したら再度Google Checkoutにログインします

次に、3番目の項目にGoogleからの振込みと同じ額を入力し、[Verify deposit]ボタンをクリックします。

認証されたら口座の確認完了です。これでアプリが売れたときに売上金を受け取ることができるようになります。やったーーーーー!

4-4. 作成したアプリの登録

さあ、アプリの登録を行いましょう。アプリ登録にはいくつか必須の項目があります。

下書きアプリケーションファイル(.apk) Flashで作成した.apkファイルを選択します。
スクリーンショット 2個以上 適当に。
高解像度アプリケーションアイコン 適当に。
言語/タイトル/説明/アプリケーションタイプ/カテゴリ/価格など これらの情報がAndroidマーケットの詳細画面に表示されます(ここで登録するタイトルとアプリのタイトルは別のものとして扱われますが、個人的には統一していたほうがわかりやすいと思います)。
連絡先情報 問い合せ先を登録します。

以下のような画面が表示されたら公開完了です!

終わり? 審査ないの? 半信半疑で端末からAndroidマーケットを立ち上げます。

以上で、説明は終了です。

今回のサンプルは絵を描いただけなのですが、いろいろ試してみたところ、Papervision3Dなどの複雑なプログラムで組んだアプリや、サーバと通信するようなアプリでもグリグリ動きます(Adobe AIRだから当たり前ですね)。今までにFlashで作ったコンテンツをお持ちの方は、それをAIR for Androidアプリとして書き出してみるだけでも面白いのではないでしょうか。最新のスマートフォン上で走る最新のFlashコンテンツは、技術的にもビジネス的にもとても魅力あるものだと感じています。