PhoneGap Build」とは、クラウド上でモバイルアプリをビルドできるサービスです。その名の通り、PhoneGapフレームワークを利用しており、HTML/CSS/JavaScriptで開発したアプリデータをアップロードするだけで、あとはPhoneGap Buildがモバイルアプリに変換してくれます。変換後のアプリは、QRコードを使って直接デバイスにインストールできます。本記事では、PhoneGap Buildの基本的な使い方を紹介します。

PhoneGap Buildのサービス内容

現在PhoneGap Buildには、無償と有償の2種類のプランがあります。

PhoneGap Buildのプラン
プラン 無償プラン(Free plan) 有償プラン(Paid plan)
金額 0円 月額1,000円※1
プライベートアプリ数 1 25
パブリックアプリ数 無制限 無制限
コラボレーターの招待数※2 無制限 無制限
ビルド数 月間100ビルドまで 月間1,000ビルドまで
Creative Cloud Creative Cloud無償メンバーシップの方はこちらの無償プランを利用できます。※3 Creative Cloud有償メンバーシップの方はこちらの有償プランを利用できます。

※1 現在、PhoneGap Buildのサイトでは「有償プラン(Paid plan)は月額9.99USドル」と記載されていますが、日本国内からはUSドルでのお支払いができないため、日本のアドビストアから日本円(月額1,000円)でお支払いいただく必要があります。日本のアドビストアから、PhoneGap Buildのサブスクリプションを購入する。

※2 他のユーザを「コラボレーター(共同開発者やテスター)」として招待できます。

※3 Creative Cloud無償メンバーシップの方は、月額1,000円のアップグレードをサブスクリプションすると「有償プラン(Paid plan)」を利用できます。上述のリンクから購入できます。

プライベートアプリとパブリックアプリの違い
プライベートアプリ アプリを構成するリソースは、非公開となります。アプリを登録する際は、ZIP圧縮して直接PhoneGap Buildにアップロードするか、あるいはGitHub上のプライベートリポジトリにアップしてそのURLを指定します。
パブリックアプリ アプリを構成するリソースは、一般に公開されます。アプリを登録する際は、GitHub上のパブリックリポジトリにアップロードしてそのURLを指定します。

PhoneGap Buildを始めるには、サイトの下にあるプランのボタンをクリックして、ユーザアカウントを作成します。ここでは「Free Plan」を選択して進めます。

PhoneGap Buildの基本的な使い方

アカウント作成すると、図4の画面になります。ここではZIPファイルをアップロードする方法を選びます。まず、HTML/CSS/JavaScriptファイルや画像など、アプリに必要なデータをZIP圧縮したファイルを作成します。

※このZIPファイルには、phonegap.js(cordova.js)やネイティブファイル(.h/.m/.javaなど)を含めないでください。含まれていると、コンパイルに失敗することがあります。

ZIPファイルを用意したら、[Upload a .zip file]ボタンをクリックしてアップロードします。

※パブリックアプリを作成する際は、[open-source]タブをクリックして、GitHubのレポジトリを指定してください。

アップロードが完了すると、図5の画面になります。アプリ名や説明文にはデフォルトの文言が入っていますが、直接カーソルを当てて編集することができます。

※config.xmlを用いれば、アプリアイコンの指定やプラットフォーム固有の設定などを行うことができます。このconfig.xmlは、アプリのデータと一緒にアップロードします。詳しくは「Using config.xml」をご覧ください。

次に[Ready to Build]ボタンをクリックします。すると、プラットフォームごとにビルドが行われます。

各プラットフォームのマークをクリックすると、アプリの配布データ(ipaやapkなど)をダウンロードできます。また、QRコードをデバイスで読み取り、表示されるURLへアクセスすると、アプリをデバイスにインストールできます。

※ビルドに失敗した場合は、「Build Failed?」を参考にしてください。

証明書などの設定

図7では、iOSのマークが赤くなっていました。それは、ビルドに失敗したという意味です。iOSの場合、デバイスにインストールするには証明書やプロビジョニングプロファイルが必要です。また、Androidなどでもアプリストアに登録するには証明書が必要です。これらの設定は、アプリの詳細画面で行います。

ビルド後、アプリ名がクリックできるようになり、クリックするとアプリの詳細画面が表示されます。そして、各プラットフォームのところにある[No key selected]をクリックして、証明書などを指定します。

また、[Collaborators ]タブでコラボレーターを招待したり、[Settings]タブでアプリのConfiguration(一部のみ)を設定したりできます。

なお、アプリの内容を更新する際は、[Update code]ボタンをクリックして新しいデータをアップロードし、[Rebuild all]ボタンか各プラットフォームの[Rebuild]ボタンをクリックします。

Hydration機能とDebug機能

PhoneGap Buildでは、HydrationとDebugという2つの機能をオプションで用意しています。これらの機能を利用するかどうかは、アプリをビルドする際や、ビルド後のアプリの詳細画面で設定できます。

Hydration機能とDebug機能
Hydration コンパイル時間がかなり改善されます。また、Hydrationをオンにしてビルドしたアプリの場合、デバイスでアプリを起動する度に、PhoneGap Buildサービスにアクセスして「アプリが更新されていないか」を確認するようになります。そして更新されている場合は、QRコードを経ずとも、デバイス側から直接アップデートできます。
Debug FirefoxのFirebugやChromeの「要素の検証」のように、デバッグを行うことができます。

Hydration機能とDebug機能の詳細については、それぞれ「Hydration Builds」と「Debug Build」をご覧ください。