CITIZEN
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PhotoshopとCADを連携したプロダクトデザイン
 
デザイン画の精度を高め、スムーズなワークフローを構築
December 2001
トップイメージ
 
『Micro Human Tech』という、技術と顧客価値を創造するための新たな企業コンセプトをもとに、長年培った小型化・精密技術を使い、時計・情報機器・部品・産業機械などの分野に、広く製品を供給するシチズン時計株式会社。太陽光や温度差を利用して発電する、エコドライブの腕時計を市場に定着させたほか、2001年にはユニバーサルデザインウォッチ『MU(ミュー)』を発表するなど話題が尽きない。

精密機械であり、機能性やファッション性も求められる腕時計。製品デザインの企画から仕様決定に至るまで、実はAdobe® Photoshop®が効果的に活用されている。

シチズンでは通常、アイデアスケッチ、レンダリング、2D図面、ダミー製作の段階を経て、デザインの仕様が決められていく。Photoshopはそのワークフロー中に行われる分析シートやプレゼンシートの作成に用いられるほか、CAD、Adobe Illustrator®と連携させ、レンダリングにおける仕上げの色付けにも使われているのだ。

手描きに比べ、レンダリングの完成精度、ディテールの表現が格段に上がり、プレゼンテーションの質が向上したと、高級腕時計担当のデザイナー・多田郁子氏は語る。

「やはり手描きによる二次元の絵だけでは、デザイナーのニュアンスが伝わりにくいのです。そのため以前は、補足説明のために時計を斜めから見た斜視像も描いて添えていました。Photoshopを使うようになってからは、よりリアリティのある、写真に近い絵が描けるようになったので、こちらの意志も伝えやすくなったと思います」。

「それにPhotoshopはそもそもデザインワークだけにとどまらず、市場分析シートやコンセプトシートなどの資料作成にもビジュアルデータが必要なものが多いので、製品開発の初期段階から活用は欠かせません」。

最新モデルでは、金属ケースの一部を表面をザラッと仕上げた、梨子地加工のものがあるが、Photoshopを使うことで微妙な素材感を簡単に表現することができたそうだ。プレゼンテーション相手にはもちろんのこと、デザイナー自身もイメージを具体化して確認できるので、途中で手を加えながら仕事を進められるようになったという。まさにマーケティングからプレゼンテーションまで、Photoshopはさまざまな側面でのビジネスユースに貢献している。
 
 
マーケティング本部
高級品企画部
デザイナー
多田郁子氏
マーケティング本部
高級品企画部
デザイナー
多田郁子氏
 
製品事業部
マーケティング本部
海外企画部
デザイナー
池内順子氏
製品事業部
マーケティング本部
海外企画部
デザイナー
池内順子氏
 
シチズン『EXCEED』の開発ワークフローを見る
実際の作業では、アイデアスケッチをもとに、まず2D-CADでモデリングとレンダリング。Illustratorをコンバータのように使い、DXFファイル化したデータを画像ファイルへと変換してPhotoshopで読み込み、色付けを行う。デザイナーによってはIllustratorで絵を完成させてしまうこともあるが、最終的により完成度の高いPhotoshopを使う人が多いという。
Photoshop上での作業
Photoshop上での作業
シチズンの高級腕時計『EXCEED』のデザイン画が仕上げられていく一工程。IllustratorデータをPhotoshopに読み込みパスとして表示。このパスデータを元に、画像を作成していく。各パーツはそれぞれレイヤーごとに作成されている。カラーバリエーション作成もレイヤーで管理すれば簡単に行える Photoshop上での作業
 
「革バンドなどは実際の革をスキャニングした画像を、サーバに『素材集』としてストックしてあります。それを必要に応じて各デザイナーが利用できるようになっています」。
 
このようにして詰めていったデザインをもとに、実物素材を使用したダミーを製作し、仕様決定のための検討が行われる。Photoshopの導入は、カラーリングやケースの仕様違い、文字盤の仕様違いなどのバリエーションの事前作成が図れるので、ダミー製作コストの削減にもつながっているという。
 
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