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  国立印刷局 page: 1 2
  Adobe PDFの再現性とセキュリティで推進する「官報」のインターネット公開 November 2003
  - 世界の最先端を行く、電子による公的情報の公開 -  

  電子署名と時刻認証を活用して、「改ざん防止」と「存在証明」を実現  

国立印刷局
国立印刷局

独立行政法人国立印刷局は、1871年(明治4年)に大蔵省紙幣司として設立された組織です。1878年(明治11年)には印刷局と名称を改め、紙幣以外にも証券や切手の製造、印刷・製紙業務を行なうようになり、白書をはじめとする政府刊行物、パスポートなどの製造や、世界屈指とも言われる印刷技術の開発なども行っています。

国立印刷局が製造する印刷物の中でも重要な位置を占めるのが「官報」です。1883年(明治16年)7月2日に創刊され、現在は法令などの公布、国による各種情報提供、会社の義務である決算公告などに利用される、いわば「国の広報紙」となっています。行政機関の休日以外は毎日刊行されています。関東大震災で印刷局の設備が全壊したときは、急遽、ガリ版刷りで号外が発行されたそうです。

官報は、法律、政令、条約等の公布をはじめとして、国の機関としての諸報告や資料を公表する「国の広報紙」「国民の公告紙」としての使命を持っています。さらに、法令の規定に基づく各種の公告を掲載するなど、国が発行する機関紙として極めて重要な役割を果たしています。

「公布」とは「人々が知りえる状態にする」ということです。最高裁判所の判例では「法令の公布は、官報をもって行うのが相当である」とされており、公布の時間は、その日の官報が国立印刷局の門の脇にある掲示板に貼り出される朝8時30分とされています。



PDFの再現性の高さが官報情報の公開を実現

その官報が、1999年(平成11年)11月から、国立印刷局のホームページ上で、Adobe® PDF形式で公開されました。

国立印刷局情報製品事業部事業企画グループ江並氏は、インターネットで官報を公開する手段がPDFになるまでの経緯をこう説明します。「官報を見ていただければわかりますが、様々な表が入ったり、縦書きと横書きが混在しているなど、複雑な形をしています。インターネットで情報を提供する場合に、この体裁が崩れると、内容を誤って認識されてしまいます。単なるテキストの羅列とは違い、体裁も非常に重要なので気を使いました。また、官報では人名や地名で外字を使うことが多いのですが、これをどう表現するかも問題でした。そんな点をすべて解決してくれるのがPDFだったのです」。
国立印刷局

国立印刷局
独立行政法人 国立印刷局
所在地: 〒105-8445
東京都港区虎ノ門2丁目2番4号

事業内容: 日本銀行券、郵便切手などの製造
官報、白書、統計資料などの編集・製造
印刷、製紙技術の研究開発など

Webサイト: http://www.npb.go.jp/

国立印刷局


主な利点
見たままの文書の体裁をPDFにして、確実に相手に伝えられる。
PDFのインターネット公開により、迅速かつ手軽に情報を提供。
印刷やテキスト選択の抑制機能で、印刷物との差別化。
電子署名とタイムスタンプにより、作成者や作成日時を証明、改ざんを防止。

この事例のPDFファイルをダウンロード
(PDF : 466KB/3pages)


江並 孝之氏   情報製品事業部
事業企画グループ
専門官

江並 孝之氏
上野 裕之氏   情報製品事業部
官報グループ

上野 裕之氏

  官報の作成過程

  印刷物をそのままの形で画面上に表現できるPDFは、当時日本ではあまり知られていませんでした。江並氏は当時を振り返ります。「米国の国立印刷局にあたるGPO(連邦政府印刷局)では、早い時期からPDFを採用していました。GPOが刊行した予算書のCD-ROMなどを見ると、予算書が紙と全く同じようにコンピュータの画面上に表現されているので、これはいったいなんだろう、と」。

もともと国立印刷局内では印刷物のデータ形式をPostScriptで統一していたため、PDFとの親和性が高く、比較的スムーズに作業が進みました。こうして官報のインターネット上にPDFが公開されました。
   
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