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PDF Conference 2000
 
PDFワークフロー
7月14日 13:30〜15:00

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PDFを制作から印刷工程全般に取り入れることで業務全体の効率化が実現する。このセッションでは、PDFワークフローを実践している広告代理店、印刷会社などの具体的な事例をもとにして、PDFワークフローの現状確認と運用のポイントを検証する。
広告制作からデジタル送稿まで
包装分野での業務改革とPDF
質疑応答
まとめ
 
広告制作からデジタル送稿まで
現在、広告業界では、デジタルで制作し、デジタルで送稿するワークフローが確立されつつある。しかし、新聞広告の大半の原稿は、印画紙、フィルムで入稿されているというのが現状だ。 最近になり、ようやく新聞社4社が正式にデジタル(MO)入稿の受付を開始した。また、8月にデジタルセンド(新聞送稿会社)が設立され、来年夏からはデジタル送稿業務を開始する予定になっている。 雑誌広告も新聞同様に大半が版下、分版フィルムで入稿されているが、デジタルデータ+ポジや完全デジタルデータをMOで入稿するというケースが急増しているため、雑誌協会ではデジタル送稿に関連するプロジェクトを発足させた。
現在、デジタル入稿への対応は各社それぞれだが、急増するデジタル入稿に対応できていないというのが実状である。事実、不備データによるトラブルが続出している。
そのため、新聞協会、雑誌協会、広告業協会では、各団体ごとに共通のデジタルデータの入稿・運用規定を策定した。
この共通運用規定には、検証が十分になされていない、実運用には不安があるということで、PDFは含まれていない。 しかし、コンパクトで、セキュリティ問題にも対応し、フォントが埋め込め、最終出力に必要なものだけが記述されており、トラブルが最小化するといったPDFのメリットは確認されており、将来的には、デジタル入稿データはPDFになるということは確信されている。 実際、米国では、PDF-Xを業界標準のファイルフォーマットにする方向で進んでおり、日本もこの流れに追従してゆくことだろう。
田中康之氏

株式会社電通
クリエイティブ統括局
業務管理部
専任部長
田中康之氏


共通運用規定
共通運用規定


電通では、PDFを用いたハイエンドプリンティングにおけるデジタルワークフローの確立を想定し、日経新聞、ブレーン(宣伝会議)に掲載されたアドビシステムズ社の広告をPDFデータで入稿するという実証実験を行った。この事例でのワークフローは、米国Adobe Systems社よりオリジナルレイアウトデータ・画像を入手し、制作プロダクションでデータを作成して低解像度PDFを用いたチェックをする。 そしてプリンタ出力によるチェック、最終ネイティブファイルを電通テックでチェックしてPDFを生成し、さらに最終プリンタ出力でクライアント(アドビシステムズ社)の確認を得てから広告媒体に送り、RIPで出力するというものだった。使用したLEVEL3 RIPのAdobeCPSIのバージョンの問題で、エンベットされたフォントをラスタライズすることができず、一度PSに変換する必要が生じるなどの問題が発生したが、これはAdobeCPSIやソフトウェアのバージョンが上がることによって解決できることであり、それ以上に、コンパクトなデータ容量 や環境に依存しないPDFファイルによるメリットは大きい。
PDFが有力な次世代ファイルフォーマットであることは間違いないだろう。
電通の想定するデジタルワークフロー
電通の想定するデジタルワークフロー


電通の想定するデジタルワークフロー
データ容量の比較


 
包装分野での業務改革とPDF
現在多くの社で実際に行われているのが、デジタル化、データベース化、ネットワーク化によるデータ共有である。 しかし、これで本当に情報が共有できているのかというとそうでもない。 ソフトウェアのバージョンが異なる、データの整理の方法が各部門によって異なる、などの問題により、情報を共有できないという問題が発生している。これから目指さなければならないのは、本当の意味でのデータ共有のシステムである。 この仕組みを考えるにあたっては「共通に使える」「仕事を妨げない」「使いながら進化する」という3つの点を考慮しなければならない。
大日本印刷株式会社では、内部的にいろいろな部署で情報を共有するシステムを構築し、それを土台として、クライアントとのコミュニケーションも図る仕組みを開発している。
パッケージの制作は、通常の商業印刷より多くの部署や人が関わるワークフローである。また、関連する部署が多く、納期が厳しい場合が多い。
このため、包装事業部では、印刷会社にあった試作のノウハウをクライアントやデザイナーも使えるようにしておこうと、簡単に展開図を作成できる「形態設計システム」を開発、運用している。
これは、WebブラウザとPDFを使ったシステムで、寸法を入力するだけで、自動的に展開図を得られるというものだ。
形態設計システムで作成された展開図は、デザイナーはデザイン作業に使えるEPSデータとして、営業やクライアントはWindowsで見られるPDFで提供される。デザインが決定したら、プリプレス段階での校正にもネットワークを利用する。 データはネットワーク上のサーバーにあるデータベースで管理されているため、設定データ同様にWebブラウザとPDFでデータ校正を行うことができる。 そして、校正の履歴もそのままネットワーク上のデータベースに保存され、後から確認することができるような仕組みになっており、クライアントとの校正にかかる時間が大幅に短縮、そして円滑に進むようになる。これが「ネットワーク校正システム」である。 校正に使用した校了データは、商品情報としてデータベースに登録することによって、生産管理や販促用のデータとして、他の部署でも利用できるようになる。
この事例のように単にデータを共有するだけでなく、データに機能を持たせることによって、データを有効に活用できる、それがこれからのシステム連携であると言えるだろう。


庄子 玄氏

大日本印刷株式会社
包装事業部
デジタルネットワーク化推進本部
庄子 玄氏
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