
パート2では、エンタメ系のトップクリエイターでAfter Effects Night 公認研究員のタナカカツキ氏・菅原そうた氏によるバニッシング・ポイントの紹介。
登場から終始かけあい漫才のノリで進められたこのステージでは、主にそうた氏のユルい作品を見ながらカツキ氏が突っ込みつつ解説していくという展開に。作品のプロジェクトを開く中で、途中いくつも見つからないフッテージが出てくるなど、セッション自体がネタともいえるハプニングで会場を盛り上げます。
肝心のバニッシング・ポイントでは、一般的な用途である建物の立体化に加え、人物の写真を展開図にように立体化してしまうナンセンスな使い方や、ストライプ状に交互に異なる絵を描いた上に蛇腹状にメッシュを配置することで階段状に立体を立ち上げ、After Effects 上でカメラを自由に動かすことで角度によって違う絵に見える屏風のような使い方など、常識にとらわれない想像力で来場者の感性を大いに刺激してくれました。
パート3は、再びミュージックビデオのメイキング。幅広いフィールドで活躍されているElecrotnikの中根浩氏・中根さや香氏に登壇いただき、非圧縮素材を利用することによるアドバンテージやCS3のDynamic Link機能を通した縦(合成:After Effects)編集と横(長尺:Premiere Pro)編集の往復の圧倒的な効率の良さを解説していただきました。
1つ目の作品は、DefTechの解散後にソロで活動中のMicroのタイアップソング「4 seasons」。一日で撮影を終えた屋外ショットは時間によって光りや色味が異なるため、カラコレが必須。そこで非圧縮の素材が保持する完全な色情報が大いに役立ちました。コントラストやトーンを狙い通りの数値にすると、圧縮コーデックではつぶれやバンディングなどが発生するような場合でも、非圧縮では画像を保持したまま思い通りの画作りを行うことが可能。Premiere Pro CS3では、bluefish444やDeckLinkなどサードパーティーの非圧縮キャプチャーボードをサポートしているため、ハイクオリティが要求されるプロモーション分野の制作にも十分に対応可能。Production Premiumの各アプリケーションとの相性が抜群のPremiere Pro CS3が大いに役立ちました。
2本目のRIZE「Live or Die」ではDynamic Linkを最大限に活用し、ストレスのない試行錯誤や修正が可能な点を紹介。モノクロのスタジオで演奏するメンバーの位置関係や視点が曲のダイナミズムに合わせて縦横に変化し、ポップなアニメーションパーツがコミカルかつ違和感なく絡んでくる本作は、グリーンバックで撮影されたフッテージを音に合わせてテンポよくカットしていくためにPremiere Pro CS3で横方向の編集を行い、それをAfter Effectsで縦方向にレイヤーを重ねてコンポジットしていますが、ここでDynamic Linkが活躍。オフラインで並べたPremiere Pro CS3のタイムラインがそのままAfter Effects CS3で再現されるため、即座に作業を開始できるだけでなく、カットごとにレイヤー分けされることで、Premiere Pro CS3で行った作業をそのまま引き継いでフッテージを伸縮させたり重なりを変えたりといった変更を加えられます。
また、クリエイティビティの高い作品では修正や試行錯誤でそれぞれを行き来するシチュエーションがどうしても発生してきますが、Dynamic Linkがない場合、各アプリケーションから一旦ビデオに書きだす作業が必要です。ここでレンダリングによる時間のロスや画質の劣化などが発生しますが、Dynamic Linkでは一方の変更がアプリケーションを切り替えた瞬間にすでに反映されているため、それぞれのいいところを活かしながら、まるでひとつのアプリケーションで作業しているような感覚で効率良く制作を進めていくことが可能。
テンポよく横編集を行った後、じっくりとキーイングや、3Dレイヤーでパーツを並べてカメラワークを施すといった縦編集をシームレスに行えるProduction Premiumは、日々新しい表現を探求する映像クリエイターに必須のツールといえます。
以上、3組のトップクリエイターによる「気になるあの作品」の実例を通した解説は、Adobe Creative Collegeに相応しい内容に。この後Production Premiumの製品紹介が行われ、最後にすべてのクリエイターが一同にステージに登壇し、閉会の挨拶で幕を閉じました。
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AE自由自在
「パペット・パペット・テープレス」
クリエイター:島田大介
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AE CS3研究所
「お題:バニッシングポイント」
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AE自由自在「縦編集・横編集」
クリエイター:エレクロトニック
【Composite 2】

タナカカツキ氏(左)と菅原そうた氏

新機能バニッシング・ポイントを人物に応用した例
【Composite 3】

Elecrotonik 中根浩氏(左)・中根さや香氏