アクセシビリティ
Adobe
サインイン 注文状況 マイアカウント

Adobe MAX 2006 フラッシュレポート


Video & Web: The Simple Guide to Shooting, Editing, and Publishing Web Video
Scott Fegette
Adobe Systems

このセッションでは、飛躍的にその数を伸ばしているWeb上でのビデオ配信について、その基本を学ぶことができます。これまではビデオはビデオ制作会社、WebはWeb制作会社、という分業が多かった中、ビデオ編集も自社でやってしまおう、というWeb制作会社やクリエーターの方も多いのではないでしょうか?このセッションでは、アドビのデベロッパーリレーションズグループでプロダクトマネージャをしているScott Fegette(スコット フェジェット)から、Web用のビデオ制作について、そのワークフローとベーシックなテクニックが紹介されました。

ワークフローとツール

Web用ビデオは、以下のようなフローで制作が行われます。

    撮影 → 編集 → エンコード → オーサリング

 

それぞれの工程において、使われるツールが異なりますが、撮影以外はアドビ製品ですぺてをカバーすることができます。編集とエンコードにはAdobe Premiere Pro、そして合成を行うにはAfter Effects、オーサリングにはFlash Professional、そしてWebへの組み込みはもちろんDreamweaverです。Scottは、それぞれのツールのメリットやTipsを工程追いながら紹介してくれました。

ステップ 1: Shoot it!

まずは撮影です。Web用のビデオを撮影するためのTipsとしては、プログレッシブ撮影ができるカメラの方が良い、と紹介していました。これは、プログレッシブ映像の方がエンコードする際にきれいにできるからです。デモもちろん、インターレースで撮影された素材でもエンコード前に「インターレース除去」機能を使うことで、事前処理ができることも紹介していました。

カメラには様々なフレームレートがありますが、Webビデオ制作用には特にどのフレームレートでなければいけない、というものはありません。撮影時の注意事項としては、安定した場所でカメラを据えて撮影すること、また、むやみにパンしないこと、さらに、背景はできるだけシンプルなもの、場所を選ぶこと、などが紹介されていました。 事前の撮影プランを作っておくことも大事です。また意外とおろそかになりがちなオーディオの録音については、マイクを取り付けてしっかりとした音が一緒に録音されるよう、注意したほうが良い、というアドバイスもしていました。

ステップ 2: Edit It!

撮影が終わったら編集です。編集はPCに映像を取り込み、不必要なシーンをカットしたり、エフェクトを加えたりする工程です。ここではAdobe Premiere Proが最良の選択肢。ただし、楽しいからといってむやみやたらにエフェクトを加えたり、長いトランジッションやフェードを加えるのは避けたほうが良い、というアドバイスをしていました。また、インターレースはエンコード前に除去しておくべき、ということをここでも紹介していました。

ブルーバックやグリーンバックを背景に撮影した素材は、After Effectsでキーイング作業を行います。この際、キーアウトするエリアを最小限にするために、ガーベッジマットという機能を使って、登場人物の周辺のみを切り抜きます。これで、人物周辺のグリーンバックのエリアが限定され、より素早くキーイングすることができるようになります。後は、キーイング作業に移り、微調整をしてきれいにグリーンバックの部分をキーアウトします。

ステップ 3: Encode it!

ここまできたら、Flash Video(FLV)フォーマットに書き出すための「エンコード」作業を行います。Web上で扱える軽いフォーマットに圧縮するのがエンコード作業です。最新バージョンのPremiere ProやAfter Effectsでは直接FLVに書き出せる機能が搭載されています。Flash 8からさ移用されたOn2コーデックは、より高い品質でかつアルファチャネルがサポートされているので、上記のようにキーアウトした素材などをFlashアニメーションなどと合成したFlashムービーを作成できます。エンコードの際のTipsは、インターレース素材の場合はインターレース除去機能を使ってインターレースを外すこと。これにより圧縮の際に現れるノイズを軽減できるからです。また、After Effectsから書き出す場合は、フィールドレンダリング機能をOffにしましょう。そして、長いクリップの場合は一部分のみをテスト用として書き出し、結果を確認してみましょう。長時間かけて書き出したファイルが思いのほかきれいな仕上がりではなかった、というときには再修正が必要になります。そのため、最初に一部分をテスト用に書き出して確認してみることをお勧めします。

ステップ 4: Author it!

ビデオ素材が準備できたら、次はオーサリングです。ここではもちろん、Flash Professional 8を使います。FLVプレイバックコンポーネントを使い、制作したFLVファイルをFlashに読み込みます。あらかじめ用意したFlashの素材に組み込んで、ビデオの入ったバナーやインタラクティブコンテンツを作成することができます。

Step 5: Deliver it!

残るは配信です。Web上でビデオを配信するには2種類の方法があります。ひとつはダウンロード型(プログレッシブダウンロード)。もうひとつはストリーミング型です。用意した素材が短いものであり、クライアントのマシンにキャッシュされても問題ないものならダウンロード型でOKです。配信には通常のWebサーバがあればすぐにでも配信可能です。素材が長編ものであったり、クライアントマシンにキャッシュされたくない素材の場合には、ストリーミング型が最適です。この場合、Flash Media Serverが必要になります。 クライアントはFlash Player 8以上がインストールされていれば誰でも再生可能です。世の中の98%以上のマシンにインストールされているFlashなら、MacユーザにもWindowsユーザにも問題なく配信できます。特別なプラグインをインストールしてもらうようなことはありません。これもネットでの映像配信にFLVが採用されるケースが増えている理由のひとつです。


いかがでしたでしょうか。前日に発表され、パブリックベータが公開されたSoundbooth(サウンドブース)を使えば、自分でオリジナルのBGM音楽を作成して、ビデオコンテンツに加えることもできます。マルチメディアクリエータなら、そろそろ映像制作と配信にチャレンジしてみませんか?