アクセシビリティ

Adobe MAX 2006 フラッシュレポート


The future of mobile authoring
Bill Perry
Adobe Systems

このセッションではFlash Liteを中心とした、モバイルコンテンツ制作の将来像が紹介されました。
スピーカーはアドビのデベロッパリレーションズグループのBill Perry(ビル ペリー)です。ビルは、アドビのモバイルアンドデバイス(MaD)チームに所属しています。


現在の課題

Flash Professional 8では、携帯電話向けのFlashコンテンツをエミュレーションし、作成できる機能が搭載されています。特にこの分野では米国より進んでいる日本では、モバイルコンテンツ制作には欠かせない機能として多くの方がご利用かと思います。しかし、現状の問題点として、ビルは下記の点をあげました。

  1. あくまでFlash Lite用のコンテンツしか作成できない
  2. 端末情報とエミュレーション機能の不足
  3. Flash以外のツールがない

これらの問題点を解決すべく、将来のアドビクリエイティブ製品に組み込まれる予定であるDevice Centralという機能が紹介されました。

新しいワークフロー – Device Central

25日のGeneral Sessionでも紹介された、新しいモバイルコンテンツ制作ソリューションであるDevice Centralがここでも紹介されました。Device Centralは、現在Flash Professional 8で採用されている携帯端末用コンテンツ制作のためのエミュレーション機能を進化させたもので、将来のアドビのクリエイティブソフトウェアからアクセスできる機能です。例えばPhotoshopやPremiere Proからもアクセスでき、携帯電話向けの壁紙やムービーの作成が容易になります。

登録された端末リストから、対象となる端末を選択し、その端末の画面サイズやメモリサイズに合わせたコンテンツを作成し、検証することができます。端末プロファイルは随時アップデートして最新の端末用のエミュレーションができるようにする予定である、とビルは説明しています。パフォーマンスチェックやシグナルの強弱に合わせて変化するコンテンツの作成、検証などが、実機ではなくソフトウェア上で行うことができます。


これにより、上記で挙げた3つの課題が克服できます。つまり、Flash Lite用のアニメーションやUIだけではなく、Photoshopで作る壁紙やPremiere Pro、After Effectsといったビデオ系製品で作るモバイル用ムービー作成などにも活用できるようになります。そして、より深く豊富な携帯端末固有の情報が用意されるため、実機に移る前に詳細なエミュレーションを行うことができ、実機テストの負荷が軽減できる、というわけです。

セッション参加者からは、端末プロファイル情報の更新を迅速に行ってほしい、といった意見が活発に寄せられ、Device Centralに対する期待の高さが伺えました。


米国ではVerizon WirelessがFlash Lite 2.1 for BREWを採用することが決まり、これからモバイルコンテンツの波が押し寄せようとしている、という状況です。そんな中、今回紹介されたアドビのモバイルコンテンツ制作ソリューションは、観客の興味を大いに誘っていました。日本が専攻するこの分野ですが、よりリッチな携帯電話用コンテンツ制作の需要がさらに増えていくことが予想されるため、Device Centralは日本のモバイルコンテンツクリエーターにも便利な機能になることは間違いないでしょう。