UNITE

 

 

 

 

 

「コンテンツマーケティングの5原則」を阻む要因を洗い出せ

2016年06月09日

【POINT】
  • 顧客をひきつけるコンテンツマーケティングには守るべき5つの原則があるが、多くの企業はこれを見過ごしている
  • 顧客満足度の高いコンテンツを作るには、原則を阻む5つの要因を認識し、組織のマインドとプロセスをあるべき姿に導くべき
  • コンテンツマーケティングの成果を高めるためには、時間かけるべき領域と効率化すべき領域とのメリハリをつける

コンテンツマーケティングが注目を集めるようになってから久しい。情報過多の時代の中で、自社の見込み客や顧客が「役立つ」と感じる価値のあるコンテンツを継続的に提供し続けることで、自社や自社製品に関心を持つ土壌を作る。そして最終的に自社のビジネス目標(売上拡大や優良顧客化など)達成につなげるというところに、コンテンツマーケティングの意義がある。
多くの企業がコンテンツの持つパワーに気づき、コンテンツマーケティングを実践しようとしているが、思うように成果が上がらないという声も聞く。
 
その理由として、「企業が『コンテンツマーケティングの5原則』を見過ごしている」と、アドビの石迫 龍司氏は指摘する。
 
石迫 龍司氏
 

コンテンツマーケティングの5つの原則と、よくある課題

 
石迫氏によると、企業がコンテンツマーケティングを実践し、成果を上げるうえで欠かせない要素はさまざまあるが、その多くは次の5つの原則に集約することができる。
 
  1. 顧客第一主義でコンテンツを企画する・・・【企画】
  2. 顧客のニーズを理解してコンテンツを設計する・・・【設計】
  3. 顧客のニーズを満たすコンテンツを提供する・・・【提供】
  4. コンテンツに接した顧客の反応に耳を傾けて把握する・・・【把握】
  5. 顧客の反応に応じてコンテンツの改善を続ける・・・【改善】
 
成果を上げられない企業の多くは、この5つの原則を知っていながら実践できていないか、あるいは見落としていると言える。それぞれの原則ごとに、よくある課題を探ってみる。
 
 

(1)【企画】

コンテンツマーケティングの目的は、「顧客のため=ビジネス目標の達成のため」であるべきだ。しかし、ゴールやKPIを設定できていないために、目的があいまいになっていないだろうか。コンテンツ制作は手段であるはずなのに、それ自体が目的となってしまっているのだ。
 

(2)【設計】

顧客にコンテンツを提供するのは、そのコンテンツが顧客にとって役立つ内容だと感じてもらうためだ。しかし、肝心の顧客像が明確になっていないというケースがある。想定顧客像が漠然としすぎていたり、顧客のニーズを十分に把握できていなかったりすると、コンテンツの設計や内容が、顧客が期待するものとズレてしまい、彼らにとって役に立たないコンテンツばかりという状態になってしまう。
 

(3)【提供】

コンテンツを提供する際には、さまざまな顧客ニーズに応じた適切な内容、デバイスに応じた見せ方、責任者が承認した正しい情報を使うことが必要になるが、これが十分にできていない企業が多い。制作ワークフローが手作業やメールなどに依存していると、制作したコンテンツが適正に活用されず、顧客に届かないことがある。また、以前制作したコンテンツがあっても再利用できず、同じようなコンテンツを一から作成し直すといった場合も見受けられる。
 

(4)【把握】

コンテンツを公開するだけで安心してしまっていないだろうか。コンテンツを公開したときがスタートであり、どのようなトラフィックが発生したのか、顧客の反応がどうだったのかに注意を払う必要がある。また、何を評価の指標とするかが定まっていない場合も多い。
 

(5)【改善】

あらゆるマーケティング施策は、「仮説」「検証」の繰り返しであり、検証結果に応じて改善していかなければならない。例えば、急速にモバイル端末が普及していくなかで、PCへの配信では成果があったコンテンツでも、スマートフォンへの配信では成果が不十分だというケースもある。それを検証し、改善していく必要がある。
 
 

5つの原則を守るために、解決するべき課題は?

 
石迫 龍司氏
では、5つの原則に関わる前述の課題を解決するには、どうすればよいのだろうか。その解決策を以下に整理したい。
 

(1)【企画】

顧客から引き出したい反応とビジネス目標の両面を踏まえた、しっかりとしたゴールとKPIを設定する。
 

(2)【設計】

顧客の中からモニターを募ってヒアリングしたり、関係者で想定ペルソナを設定しニーズをディスカッションしたりなど、顧客にとって真に有益なコンテンツとは何かを見極める。
 

(3)【提供】

バラバラな保存方法や属人化している作業などの無駄な工程を整理し、コンテンツを一元管理できる仕組みを整える。
 

(4)【把握】

どのコンテンツが顧客のニーズを満たしているか、流入トラフィックや見込み客の獲得数などのチェックポイントを設けて計測し、定量的に把握、分析する。
 

(5)【改善】

(4)で得られた分析結果を、次のコンテンツ制作に役立てる。どのチャネルにどんなコンテンツをどう配信するのかといった配信方法の見直しや、レスポンシブ対応のような受け手のデバイスの問題を根本的に排除できる仕組みへと改める。
 
これらすべてを実現するには、人手に頼った運用では限界がある。また、ツールを導入したりシステム化したりするにしても、関係者が個々でバラバラなツールや仕組みを使っていては効率的に実行できない。
 
  • 顧客のニーズごとに、適していると仮定したコンテンツを制作し、分類して一元管理する
  • コンテンツ内容が適正かどうかを確認する承認フローを整えておく
  • 適切なコンテンツを選び出し、適切な方法で配信する
  • 配信したコンテンツが顧客のニーズに合致しているかどうかを分析して、改善していく
 
といった一連の作業を一気通貫で行える仕組みが求められる。そのための基盤となるのが、マーケティングプラットフォームだ。コンテンツ制作者や施策担当者といった関係者が、クラウド上の同一プラットフォームで協働することで作業効率もあがり、顧客の反応をフィードバックさせた新規のコンテンツ制作も効率的に行える。コンテンツマーケティングの施策から効果を最大限引き出すために、スピード感を持ってPDCAを回すことが可能になるのだ。
 
 

時間をかけるべき領域と効率化すべき領域とは

 
これらの5つの課題解決すべてに時間をかけることは効率的ではない。企業が時間を割いて考えるべきことは、施策目的に関わる「企画」と「設計」部分。すなわち、「自社にとっての顧客第一主義とは何か」「顧客のニーズとは何か」ということを十分に時間をかけて社内で議論し明確化することが重要だ。この部分が定まっているか否かが、コンテンツの良し悪しや顧客の反応にも大きく影響してくる。
 
そして、運用に関わる「コンテンツの制作と再利用の効率化」「顧客の反応の計測」「最適な配信」などについては、マーケティングプラットフォームを利用してシステム化できる。手作業や無駄な工程に時間をかけることなく、「企画」「設計」のための時間をより多く創出することができるはずだ。
 
石迫 龍司氏
 
コンテンツマーケティングの5つの原則のうち、“人”にしかできない「企画」「設計」に時間を割き、「提供」「把握」「改善」をシステム化によって効率化する。このメリハリが、コンテンツマーケティングによって顧客とのエンゲージメントを高めるための近道となるだろう。
 
データドリブンコンテンツマーケティング(DDCM)を実施する上で求められる考え方や、留意すべきポイントについて解説

 

 

 

 

 

顧客を知り、関係を築く、総合マーケティングソリューション

顧客を理解し、顧客を魅了するために、あらゆるデータとコンテンツを集約し、一人ひとりに最高のエクスペリエンスを提供します。
 

関連記事

 

三井住友カードのデジタルマーケティングを支える組織とは?(前編)
積極的にデジタルマーケティングに取り組んでいる三井住友カード。Adobeのソリューション(Adobe Marketing cloud)を導入し、ユーザビリティを向上させるとともに、One to Oneマーケティングを実現している。 デジタルマーケティング躍進の裏側にある、組織にあった出来事や考え方について聞いた。(前編)

 

 

三井住友カードのデジタルマーケティングを支える組織とは?(後編)
積極的にデジタルマーケティングに取り組んでいる三井住友カード。Adobeのソリューション(Adobe Marketing cloud)を導入し、ユーザビリティを向上させるとともに、One to Oneマーケティングを実現している。 デジタルマーケティング躍進の裏側にある、組織にあった出来事や考え方について聞いた。(後編)

 

 

デジタルマーケティングを成功に導くために、まず始めるべき組織作り「L3PS」とは?
デジタルマーケティングを社内で推進していくにあたって、組織の壁に悩むマーケティング担当者は多い。まず整備しておくべき「組織作り」のポイントとは?

 

 

  • Adobe Marketing Cloud

    顧客を知り、関係を築く、総合マーケティングソリューション

    さらに詳しく