UNITE

 

 

 

 

 

購買経路ディスラプションの先を読め!マーケターのデータ活用術

2016年08月02日

【POINT】
  • 消費者が購入に至るまでの経路は、一直線の道ではなくなり、曲がりくねった、連続性のないものとなっている
  • 最新のリサーチテクノロジーを駆使して消費者の反応を予測し、即時に対応する能力を身につけたマーケターは、新しい可能性を生み出していくことができる
  • 適切に行われたリサーチは、ビジネスにおけるあらゆるレベルの判断に活用できる

自動車、メディア、家電、消費財などあらゆる業界で、消費者のたどる購買経路に「ディスラプション(破壊的な変革)」と呼ぶべき大きな変化が生じている。テクノロジーの進歩がこの変革を引き起こしたのは間違いない。いまどきのマーケターなら誰でも、このディスラプションを認識しているだろう。既存企業の存続、既存業態すら破壊しかねない変革だ。
 
消費者が購入に至るまでの経路は、一直線の道ではなくなり、曲がりくねった、連続性のないものとなっている。一人ひとりの顧客を引き付けようとするブランド企業同士の競争は激しさを増している。そのため企業は、消費者がたった今この瞬間、購入するかどうか決めるまでのステップのどの段階にいるのか、正確に把握することが求められる。さらに言えば、消費者が企業をどう評価するか、という観点こそが重要なのだ。企業が時代に遅れをとらず、成長を続けていくには、「信頼性できる、実用的で、質の高い顧客データをもとに重要な経営判断を行う」ことが不可欠だ。
 
消費者の意思決定の背景にある筋書きの全体像を知るには、さまざまな情報源から適切で正確なデータを収集する仕組みが必要となる。さらに重要なのは、手間のかかる間接業務を自動化し、データを迅速に集積する技術を活用することにある。ディスラプションの波に飲み込まれることなく、企業が存続し発展していくには、困難な課題に対して迅速かつ賢く判断を下さなければならないからだ。
 
 

スマートなデータの活用

 
ビッグデータの活用に関していえば、可能な限り多くのデータを集めることが正解とは限らない。顧客と見込み客、そして広く市場の理解につながるような「適切なデータ」を集めるのが正解である。
この区別は、ソーシャルメディアの時代になった今、特に重要となる。「きしむ車輪は油をさしてもらえる」という通り(※アメリカのことわざ)、企業は「大声をあげている顧客」、つまりソーシャルメディアでのコメントなどに注意を向けすぎる傾向にある。しかし、こうした「顧客の声」は、目立つだけで顧客全体の総意を表しているとは限らない。購入までの経路が直線的で予想しやすかったモデルが適用できなくなった今、この問題への対応はさらに難しくなっている。データ戦略を最大限に活用するには、マーケターはふたつのキーエリアに注目しなければならない。それが「プライマリー」と「セカンダリー」のデータリサーチだ。
 
セカンダリーリサーチには例えば、決済情報、販売場所、販売データなど、従来すぐ手に入ってきたデータタイプが含まれる。セカンダリーリサーチは、消費者の意思決定の裏に「何があったか」を示している。一方、プライマリーデータには、自己申告データが含まれる。アンケートやフォーカスグループ、ソーシャルメディアを通じたフィードバックなどだ。この種の情報は、消費者行動の「なぜ」に関する知見を提供する。消費者がなぜ特定の行動を取ったか、その理由がわかるため、リサーチ結果をマーケティングの判断プロセスに組み入れ、新規収益機会の発見に役立てることができる。
 
 

テクノロジーを味方につける

 
適切に行われたリサーチは、ビジネスにおけるあらゆるレベルの判断に活用できる。主力製品のローンチであろうと、ウェブサイトへの購入ボタン追加だろうと、データがあれば、その取り組みはきっと成功するという安心感が得られる。また、データリサーチの自動化を行うと、新しいコンセプトの検証が簡単になるだけでなく、意思決定の迅速化につながる。それは、判断材料に基づく意思決定の頻度が増えることを意味し、ビジネス成長の促進にもつながっていく。
 
事例を挙げよう。菓子製造販売「シーラ Gのブラウニーブリトル(Sheila G’s Brownie Brittle)」にとって、新製品開発は会社の成功を左右する重要な変数だ。一方で新製品開発は多大なコストを要するプロセスであり、CMOにとっては大きなリスクを意味する。このリスクを最小化するために同社では、内製化した消費者調査とアンケートツールを用い、顧客に関するインサイトを取得し、詳細なリサーチデータにもとづいて会社の将来に関わる経営判断を行っている。
 
以前までなら、ブラウニーブリトルのようにマーケティングリソースが限られた小企業がリサーチを行うことはなく、「できる限りの推測」に基づく判断で良しとしてきた。それが技術の進歩により、メディアや広告をアップロードするだけでコンセプト検証ができるようになった。手元にあるデータを活用できる技術と自動化を学んだ企業は、リソースが限られていても、コンセプトの厳密な検証を行った上で市場開拓戦略を練り、市場への製品投入を成功に導くことができるのだ。
 
 

時間との戦いを制する

 
現在、新製品や製品追加を、何ヶ月も待たせずに数時間で完成してほしい思っているのは、消費者だけでなく企業側も同様だ。試算結果をすぐに得られるテクノロジーを活用すれば、データからインサイトを導き出して顧客行動や反応をある程度予測し、管理しやすい枠組みに入れて考えることができる。このプロセスにより、新商品がメディアや衆目に触れる前に、限られた時間の中でマーケターがブランドと製品をコントロールできるようになる。
 
最新のリサーチテクノロジーを駆使して消費者の反応を予測し、即時に対応する能力を身につけたマーケターは、新しい可能性を生み出していくことができる。データを活用して消費者の購買行動を見極めるマーケティング活動は、不確実性が高く流動的な世の中で、最善の判断を行える組織へと企業を変えていくことができるのだ。

 

 

顧客の発する情報を、活用できているか? ビッグデータを避けず、取り組み、自社の力にするために
 

 

(2016年5月4日 CMO.comの記事より)

Mark Simon(Search Strategist at Adobe)


データを活用して精度を高めるために

多角的なデータを活用して個客に対応したい

さらに詳しく ›

コンバージョン率を改善したい

さらに詳しく ›

 

 

顧客を知り、関係を築く、総合マーケティングソリューション

顧客を理解し、顧客を魅了するために、あらゆるデータとコンテンツを集約し、一人ひとりに最高のエクスペリエンスを提供します。
 

 

関連記事

 

コンテンツ創出を加速せよ:消費者に届ける体験を最適化するために、企業がすぐできること
デジタル化が進むにつれ、消費者は自身の興味にぴったり合った情報だけが欲しいと考えている。また企業のコンテンツ提供において重要なのがスピードだ。顧客が求める質の高いコンテンツをスピーディに提供するために、企業は何をすべきなのか。
 

 

2016年、マーケティングの単位は「デバイス」から「人」になる
1人の消費者がさまざまなデバイスを使い分け、複数利用する時代。デバイスの断片化(フラグメンテーション)により、マーケターはデバイス単位でマーケティングを行わざるを得なかった。しかしAdobe SUMMIT 2016で発表された「Adobe Marketing Cloud Device Co-op(アドビ マーケティング クラウド デバイスコープ)」は、デバイスをまたいだ消費行動の把握に新しい道を与えることになりそうだ。
 

 

時代遅れのモバイル アーキテクトにならないための、3つの注意点
自分が知りたい情報は、欲しいときにすぐ得たい。購買を決める瞬間に、スマートフォンに手を伸ばすモバイルユーザーが増えている。顧客が感じる、今この瞬間のニーズ(マイクロモーメント)を満たすために、マーケターは何をすべきなのか?
 

 

  • Adobe Marketing Cloud

    顧客を知り、関係を築く、総合マーケティングソリューション

    さらに詳しく