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基礎から押さえる:「ABM」でB2B企業の営業サイクルを強化せよ

2017年06月27日

【POINT】
  • ABMは、一元化された戦略と、収益拡大のための総合的なアプローチを提供する
  • 顧客の購入プロセスに障害が発生したなら、どれほど考え抜かれたABM戦略でも台無し
  • 多くのリソースを新規開拓に費やす場合でも、既存顧客が大切であることに変わりはない

 

ABMで、B2Bの営業サイクル短縮を実現

 
 
アカウントベースマーケティング(ABM)が、B2Bマーケティングの戦略アプローチとして急速に広まっている。その背景にはもっともな理由がある。
 
ABMとは、B2B企業におけるマーケティングと営業のアプローチで、絞り込まれた企業を対象とし(ターゲットアカウント)、見込み企業ごと、企業内の複数の意思決定者の職位や職務に合わせて、最適なメッセージと最適なチャネルを通じて活動を行うことだ。よく練られたABM戦略からは、B2Bの営業サイクルの短縮、より大きな取引の成立という、大きな見返りが期待できる。
 
ABMは、マーケティング部門に限らず、広く利点をもたらすアプローチだ。一元化された戦略と、収益拡大のための総合的な全社的活動である。
 
営業サイクルのスピードアップや、見込みの高い案件のナーチャリング(育成)を、ABMはどのように実現するのか。以下に詳しく見ていこう。
 
 

ABMが実現すること その1:

商談のウォーミングアップ

 
商談のウォーミングアップ
 
ABMの主な役割として、商談が正式に始まる前に、ターゲット企業の決裁者にブランドメッセージを伝え、下準備を整えるというものがある。見込み顧客が営業担当と実際に電話で話す前に、検討対象の製品やサービスについて認知度を高めておくと、実際に購入決定プロセスに入ってから、取引が成立する可能性が高くなる。
 
ABMは、複数の方法で取引成立への伏線を張っていく。少数の層を対象とした「マイクロターゲット広告」、段階的な自動キャンペーンを展開する「ドリップマーケティング」、ダイレクトメール、イベント、追跡型の「リマーケティング広告」などは、すべて新規案件の開拓と醸成に効果がある戦略だ。それぞれのチャネルで一貫性のあるメッセージを提供しておくと、売り手の提案(バリュー プロポジション)が見込み顧客の心に響く可能性が高くなる。
 
こうした施策の適用と追跡が絶え間なく運用されると、営業プロセスの進捗率を高めることができる。
 
 

ABMが実現すること その2:

有用なデータを取り込む

 
有用なデータを取り込む

 

見込み顧客(リード)は、マーケティングの働きかけに応じて熟していくこともあれば、反対に特定の製品やサービス(またはプロモーション)に対する関心が薄れていくこともある。こうした「現在の顧客のステータス」を示すデータは、営業担当にとって非常に有用なものだ。

 

例えば、情報収集中の見込み企業の誰かがホワイトペーパーのダウンロードフォームに氏名や連絡先などを入力すると、突破口となるコンタクト情報を入手したことになるため、営業とマーケティングの両方で役に立つ。

ターゲット企業で、何人がホワイトペーパーをダウンロードしているか、記事を読んでいるか、ダイレクトメールを開いているか、イベントに出席しているかなどを把握することは、実に有益だ。営業担当はこうした情報を参照することで、ターゲット企業内の主な関心事が何かを把握し、企業内の別部署のニーズを推察する、といったことができる。いわば、刑事の証拠集めのようだ。

 

 

ABMが実現すること その3:

会話を有利に進める

 

 

見込み顧客とのやり取りの過程で集まるあらゆるデータは、営業担当が最初に電話でコンタクトを試みる際、貴重な情報となる。どのような課題や関心を抱えていそうか、どのような組織構造の中で誰が情報収集に熱心か、どれくらいの頻度で情報収集しているか、といった情報をつなぎ合わせて推察することで、核心を捉える質問を投げかけ、商談をたぐり寄せることができる。また、マーケティングチームでは、データを賢く活用し、キャンペーンやアウトバウンド戦略(広告やDMなど)で精度の高いターゲティングを実現できるだろう。ABMがもたらす情報は、より巧みなメッセージを発信する機会を生み出し、難しい案件の突破口を作り、取引成立へと導いていく。

 

このように、アカウントベースのアプローチには様々な利点がある。迅速なオファーやクロージング(取引成立)を促進し、営業サイクルの劇的なスピードアップという相乗効果を生み出すだろう。

 

 

ABMの効果最大化には、全社の協力が不可欠

 
ABMの効果最大化には、全社の協力が不可欠

 

一方、実際に営業サイクルの短縮を達成するには、全社的な協力が必要という課題もある。部署の足並みが揃っていないせいで、顧客の購入プロセスに障害が発生したなら、どれほど考え抜かれたABM戦略でも台無しになってしまう可能性がある。

 

また、テクノロジーを活用することには、ABMの効果を加速させるという利点があるが、考慮すべき難点もある。

例えば、最善のABM戦略は、有意な結果を出すまでに6ヶ月以上もかかることがある。ABMのためのテクノロジー投資から最大のリターンを得るには、組織の上層部によるバックアップのみならず、営業サイドとマーケティングサイド両方からの全面的な賛同が必要となるのだ。

 

多くのリソースを新規開拓に費やす場合でも、既存顧客が離れてもよいという会社はないだろう。「パレートの法則」として知られるように、結局のところ、既存客の保持コストよりも、新規顧客の獲得コストのほうが高くつく。また、既存客は「口コミ」という最も安価な方法で新規商談の創出を助けてくれる可能性がある。

 

つまりABM戦略の展開は、営業サイドとの緊密な連携が必須となる。この点に留意し、迅速な受注の実現に寄与するマーケティングリーダーは、「営業部門にヒーローと見なされる」という、羨望に価する仕事を成し遂げるだろう。

 

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B2B企業にとって、既存客は新規顧客より多くの収益を、より短期間で、しかもより少ない労力でもたらしてくれる可能性を秘めている。どんなビジネスであろうと、この潜在的な利益に働きかけない手はない。それには「アカウントベースドマーケティング(ABM)」が必要となる。
 

 

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