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世界に配信される報道の現場でアドビ製品が端末のエディターとして活躍

いかにして現在起きている事象を素早くキャッチし、正確に伝えるか。報道の最先端で扱われる“情報”には、さまざまな責任と任務が課せられている。流動的に舞い込んでくる無数の情報に対して、的確でスピーディな対応が迫られるなか、アドビ製品が今日も活躍している。

共同通信社は、1945年に全国の新聞社及びNHKが組織する社団法人として設立された。国内外のニュースを取材し、加盟する新聞社や報道局へ配信することを目的としている。その活動は日本を代表する通信社として、AP通信やロイター通信、タス通信と言った海外の通信社とともに広く知られる。

その共同通信社は今年12月に、画像配信システム、電子編集システムなどを統合した、新しい基幹システムを構築するという。この刷新に伴って、現場で使用されている各アドビ製品も、最新のCS4へバージョンアップされる予定だ。

これまで報道の最前線で、アドビ製品がどのように活躍してきたのか、そして今回のバージョンアップによって、今後、どのように変化するのかを取材した。

社団法人 共同通信社

全国の新聞社及びNHKが組織する社団法人として設立。国内外のニュースを取材し、加盟する新聞社や報道局へ配信している。

http://www.kyodonews.jp/


加盟各社との連携を考えた場合、データーの汎用性と確実性がより重要となります。

報道の世界は時間との戦い

取材当日、折しもバンクーバー冬季オリンピックが開幕し、待望の第一日目がスタートした日であった。社内にはオリンピックの記事や画像を編集、出稿するための特別チームが編成され、各部署から駆けつけたスタッフとパソコン類が、広いフロアを埋め尽くしている。共同通信社では、オリンピックのように国際的なイベントのほか、国内の国政選挙や大事件などが発生した場合に、各部署から数名のスタッフが集められ、専門のチームが編成されるそうだ。今回の場合、冬季オリンピックの特別チームということで、各出稿部の記者、デスクがたくさん集まっていた。

フロアは、すでに夕刊の締め切りが過ぎた後とあって、比較的のんびりとしたムードが漂っていた。恐らく締め切りの間際であれば、スタッフに声をかける余裕すらなかっただろう。

通信社の締め切りは一日に2回訪れる。午前2時に朝刊の締め切りが訪れ、午後2時には夕刊の締め切りが待ちかまえている。厳しく決められたタイムスケジュールの中、流動的に飛び込んでくるニュースに対して的確に動かなければならない。いつ、どこで新しいニュースが飛び込んでくるかわからないからだ。

より速く、より正確に

そのような緊張感の中でも、スタッフは慣れた手つきで画像の編集を行っている。画像データを受信、管理するHOPE画像システムには現地で撮影されたばかりの写真が続々と入力され、フロアに設置されているパソコン画面に表示される。

その中には、共同通信の記者が現地で撮影した画像の他にAP、ロイターなど、海外の通信社から送られてくる外電写真も含まれている。外電を含めると、共同通信社へ一日に配信されてくる画像の枚数は、5000枚を超えることも珍しくないそうだ。

画像編集処理を担当するスタッフは、その中から素早くベストショットを選びだし、素早く配信に適した画像へと加工しなければならない。

「まずは、現地から送られてきた画像をトリミングしたり、カラーの調整を行います。ひとつの画像にかけられる時間は1〜2分くらいですね。5分かけたら叱られます。締め切り前はひたすら時間との勝負です。」と、実際にバンクーバーから送られてきたばかりの画像をAdobe Photoshopのマスクブラシで修正しながら写真部の新國次長が説明してくれた。

“より速く、より正確に”が必須条件とされる報道の現場では、とくにPhotoshopのアクション機能が役に立っているという。

「似たような画像に対しては、同じエフェクトや効果を適用するケースが多いので、アクション機能がとても役立っています。忙しい時にメニューからコマンドを探す手間が省けるので効率的に処理できますね。」

もちろん、画像によってまったく同じ設定が通用するわけではない。画像の内容に応じて微妙な調整を繰り返しながら、次々と画像が仕上げられていく。こうして仕上げられた画像が、一般記事とともに新聞社やWebのポータルサイトなどへ配信される。

共同通信社から発信された記事は、国内の加盟社のみならず海外へも広く発信される。したがって、ニュースソースとなる原稿や画像に間違いがあってならない。たった一つの間違いが、共同通信に加盟する全社の信用に関わってくるからだ。そのような緊張感のある職場でアドビ製品は活躍している。

現地メインプレスセンターで浅田真央選手の写真を PhotoshopCS4 を使用して合成する写真編集スタッフ

現地メインプレスセンターで浅田真央選手の写真をPhotoshopCS4を使用して合成する写真編集スタッフ。浅田真央選手がジャンプを決めたシーンを連続写真として出稿する

 

バンクーバー冬期オリンピックのために招集された特別編纂チームとフロア

バンクーバー冬期オリンピックのために招集された特別編纂チームとフロア。連日徹夜で作業をすることもあるという

階上のニュースセンターフロア 中央にあるマイクでニュースの一報や編集情報を音声でアナウンスする

階上のニュースセンターフロア中央にあるマイクでニュースの一報や編集情報を音声でアナウンスする。ここで読まれる通称「チャイム、ピーコ」という第一報は共同通信社内のみならず加盟社新聞社、契約社、放送局へ送信される。日航機事故を取材する新聞社を描いた映画「クライマーズ・ハイ」でもその音声が忠実に再現されている