ここでは新婦の肌にフィルタをかけて、ファンデーションを塗ったような加工をします。結婚式という雰囲気に合わせて強めにかけることもできますが、あまり強くしすぎると、もともとあった肌の質感が失われ、不自然な仕上がりになってしまいます。拡大率を変えるなどして、こまめに確認しながら作業を進めましょう。
4-1 肌以外をマスクする
ポイント1で作った「クマ&ゴミ除去」レイヤーを複製し、「フィルタ」>「スマートフィルタ用に変換」でスマートオブジェクトに変換します。レイヤー名は「肌補正」とします。
ポイント3で作った「コントラスト 人物」レイヤーのマスクサムネールを、command(ctrl)キーを押しながらクリックします。マスクの境界線が選択範囲として読み込まれます。
ツールパレットから「ブラシツール
」を選択し、「クイックマスクモードで編集
」アイコンをクリックします。
ブラシの設定を「マスター直径:100px」、「不透明度:100%」にします。ブラシの色が白になっていることを確認し、肌以外の部分をなぞっていきます。ブラシが白になっているので、選択範囲から除外されます。この段階では、目や口を含め顔全体を選択範囲に含めてしまいます。
※ここではクイックマスクオプションで「選択範囲に色を付ける」にチェックしてあります。クイックマスクオプションは「クイックマスクモードで編集
」アイコンをダブルクリックすると表示されます。
着色されている部分が選択範囲
4-2 フィルタをかけて肌を整える
選択範囲が決まったら破線で選択範囲が囲まれている状態のまま、「レイヤーマスクを追加
」アイコンをクリックします。新婦の肌以外がマスクされたレイヤーが作成されます。
レイヤーサムネールをクリックし、「フィルタ」>「ノイズ」>「ダスト&スクラッチ」をクリックします。表示された「ダスト&スクラッチ」ダイアログで、「半径:2pixel」、「しきい値:0 レベル」に設定し、「OK」ボタンを押します。
「ダスト&スクラッチ」は写真の大きさによっては1pixelの違いで、大きく変化することもありますが、この段階では強めに設定しておきます。
レイヤーサムネールをクリック
「ダスト&スクラッチ」ダイアログ
4-3 アルファチャンネルでマスクの範囲と濃度を調整する
今の段階では、目や口にもフィルタがかかってしまい、違和感があるのでマスクを調整します。
スマートオブジェクト「肌補正」レイヤーが選択されている状態のまま、「チャンネル」パネルをクリックし、アルファチャンネル「肌補正マスク」を選択し、「チャンネルを表示/非表示
」アイコンをクリックします。マスクで覆われている部分が、赤で着色されます。
ツールパレットから「ブラシツール
」を選択し、「マスター直径:8px」、「不透明度:25%」 に設定します。
ブラシの色が黒になっていることを確認し、目や眉、口と輪郭やシワを繰り返しなぞります。なぞった部分が薄い赤で着色されます。「チャンネルを表示/非表示
」アイコンをクリックして、濃度を確認しながら作業します。今回はフィルタ効果が強めなので、まず一度顔全体をなぞってから、ほかの部分の濃度を調整しました。
もう一度「チャンネルを表示/非表示
」アイコンをクリックして、アルファチャンネルを非表示にします。なぞった部分がマスクされ、違和感がなくなりました。
「チャンネル」パネル。アルファチャンネルを選択
目や眉、口などはフィルタを適用させない
補正前
補正後。ファンデーションを塗ったような、なめらかな肌になった
画期的な機能「スマートオブジェクト」のさらなる進化
Photoshop CS2で登場した「スマートオブジェクト」は、元画像のデータをいっさい失うことなく「フィルタ」や「変形」を適用させることができる画期的な機能です。
「スマートオブジェクト」に「フィルタ」をかけると、完全に非破壊で適用されるため、いつでもやり直すことができ、ひとつの「スマートオブジェクト」で「フィルタ」を何層にも重ねることができます。さらに、Photoshop CS4からは「スマートオブジェクト」と「レイヤーマスク」がリンクされ、オブジェクトを移動させたとき、マスクと同期するようになりました。
また、Photoshop CS4からの「スマートオブジェクト」に対する「変形」は、Photoshop CS3では使えなかった「自由な形に」や「遠近法」にも対応しました。これらの機能強化により、あらゆる変更に対応可能な、より柔軟なフォトレタッチを行えるようになりました。
「スマートオブジェクト」と「レイヤーマスク」のリンク




