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ADOBE PHOTOSHOP MAGAZINE ~ プロから初心者までPhotoshopファミリーのあらゆる情報を提供

プロフェッショナルが語るPhotoshop Vol.9(特別編) ラッセル・ブラウン/アドビ システムズ シニアクリエイティブディレクター


Adobe Photoshop CS4のマスキングテクニックをマスターする

マスキングのテクニックを学ぼう

さてここからは、モンスターの画像を使ってマスキングのテクニックを学びましょう。Photoshop CS4の機能に「ベクターマスク」があります。通常通りピクセルのマスクを作るとデータ量がぐんと上がりますが、ベクターのパスとしてマスクを作ればファイルサイズが小さく済みます。方法は「ベクターマスクを追加」というアイコンをクリックするだけ。プロならばこのベクターのパスを使って、マスクの形を自在に変えられるはず。クリック、ドラッグで、カーブの修正もでき、ファイルサイズは増えません。Photoshop CS4のベクターマスクのすばらしい点は、ぼかしなどの調整をマスクのパネルからできること。これぞアドビ仕様です。ベクターデータのマスクを使いながらも、ちゃんとぼかしのついたマスクが作れるということを学んでください。マスクのぼかしの状態は、後から調整を加えることもできます。非破壊的なマスクの形として、いつでも修正できるのが便利です。

ベクターマスクに対しても、ぼかしや濃度の調整が可能

ベクターマスクに対しても、ぼかしや濃度の調整が可能



ふさふさ毛並みのマスキング

細かい作業は毛先の細いブラシを使って作業します。髪の毛のような、微妙なボリューム感を保つにはどうすればいいのでしょう。まずはピクセルマスクを作り、選択範囲メニューから「境界線を調整」を選びます。半径を調整することでぼかし具合を変えてみます。半径を大きめにとることで、毛がふわっと逆立つようなふくらみが表現できましたか。これは私がとても好きなツールです。名づけて言うなら「怪物ちゃんツール」「狼ツール」「白熊ツール」「ふさふさ子犬ちゃんツール」などなど。何とでも呼んでください。

半径が小さいと、髪の毛の微妙なボリューム感を表現できない

半径が小さいと、髪の毛の微妙なボリューム感を表現できない

半径を大きめに設定することで、境界をソフトに仕上げることができる

半径を大きめに設定することで、境界をソフトに仕上げることができる



2種類の境界線を持ったマスキング

さて首尾よく髪の毛をふさふさにできたのはよいのですが、今度は肩の境界線がボケボケになってしまいました。この肩をどうやってシャープにするかご説明します。髪の毛がうまくマスクできたら、まずはOKをクリックして変更を確定します。ここでヒストリーの機能を使います。今のこの状態をスナップショットで記憶させておきます。そして再びマスクツールに戻ります。先ほどの画像の半径を下げてコントラストを上げ、肩をシャープにします。さらにヒストリーパレットでスナップショットを作成します。これでふたつのスナップショットができました。今度はペイント元になるヒストリーを、シャープな肩のスナップショットに設定しましょう。ふさふさの画像の肩の部分をブラシでこすれば、2種類の境界線を有するマスクが出来上がります。これがヒストリーを行き来しながらペイントして、良いところ取りするというマスキングのティップスです。

シャープな画像をヒストリーブラシのソースに設定

シャープな画像をヒストリーブラシのソースに設定

ヒストリーブラシで2つのマスクを良いところ取りする

ヒストリーブラシで2つのマスクを良いところ取りする



よりプロらしいマスキング

余計な背景の色を拾ってしまう「フリンジ」の問題をどう解決したらいいのでしょうか。ひとつのテクニックとしては、レイヤースタイルを使う方法があります。レイヤーパレットの中のレイヤーをダブルクリックで選択し、レイヤースタイルを設定します。色々なスタイルがありますが、内側にグロウする「光彩(内側)」を選択します。デフォルトでは黄色で描画をスクリーンするモードになっているはずですが、それを「乗算」という描画モードに変えてみます。そして黄色になっている場所を、髪の毛と同じ色に変えていきます。レイヤーパネルのオプションバーから透明ピクセルをロックすると、透明部分にはペイントできないという制限を与えることができます。この状態でコピースタンプツールを使い、髪の毛のテクスチャーをフリンジ部分にペイントしましょう。オプションバーのモードを「比較(暗)」にすれば、髪の毛より明るくなっていることだけにペイントできます。ショートカットで[5]を押すとペイン トの透明度が50%になります。透明部分を保護しているので、心配しなくともフリンジの問題のあるところだけにペイントできます。肩の部分のにじみ色もこれで簡単にすべて消えます。マスクを切って行う画像処理では、このような方法を組み合わせることで、よりきれいなマスキングによる合成をしていただきたいと思います。

レイヤースタイル「光彩(内側)」。描画モードを「乗算」に設定

レイヤースタイル「光彩(内側)」。描画モードを「乗算」に設定

透明ピクセルをロック

透明ピクセルをロック

フリンジ部分に髪の毛のテクスチャーをペースト

フリンジ部分に髪の毛のテクスチャーをペースト





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