現在、楽天は、Eコマース、トラベル、銀行、証券、クレジットカード、電子マネー、ポータル&メディア、オンラインマーケティング、プロスポーツといった多岐にわたる分野でサービスを展開している。また、海外展開を加速化させており、アジア、欧州、北米、南米にも進出。国内での会員数は7,500万人以上を数える。
楽天には"楽天経済圏"と呼ぶ巨大な「経済圏」が存在している。各事業部のサイトを回遊する顧客の動向を素早く把握し、絶え間ない改善を行うことは経営上の重要課題であった。

刻々と変化する顧客の要望に対して瞬時に、そして適切に応えるためには、効率の良いトラッキングが不可欠となる。かつての楽天にはグループ全体で活用でき るトラッキングの標準ツールがなく、収集したデータの評価方法やKPI(重要業績評価指標)の定義も事業部によって異なっていた。手作業でデータを収集・ 加工していたため、経営層へのレポートも理想的なタイミングとはいえない状態だった。スピードを重視し、データに基づくアプローチで業績を上げてきた楽天 にとって、さらなる拡大を目指すには「次の一手」となるソリューションが必要だった。
転機は2006年。上記の課題を解決するため、三木谷浩史代表取締役会長兼社長の指示でいくつかあるソリューションの中から「Adobe SiteCatalyst」を選択。これにより、トラッキング手法が大幅に変わった。デジタルマーケティングにはシームレスかつリアルタイムでのウェブ解 析が必要となる。そこで楽天はグループ企業のウェブ解析方法を統一し、事業部間、グループ企業間のデータ計測・分析方法を標準化させた。

最大の利点は、楽天のサイト固有なデータと一般的なウェブ指標を融合し、判断できるようになったこと。「Adobe SiteCatalyst」は目的別に柔軟にカスタマイズできるため、あらゆる分析・解析を半自動化できる。その結果、これまで作業にあてていた時間の多 くを、分析や戦略考案に使えるようになったという。自社のウェブの正しい解析が可能になると、さまざまな改善方法が見えてくる。楽天はその後、テストの自 動化とプロファイリングによって適切なターゲティングが可能な「Adobe Test&Target」、リスティング運用を自動化する「Adobe SearchCenter+」といった「Adobe Digital Marketing Suite」を構成する主なソリューションを次々に導入、経営効率を大幅に高めることになる。
楽天のスピードを支える「Adobe Digital Marketing Suite」。これらは、アドビシステムズがグローバルで数多くの先進企業とともにデジタルマーケティング革新に取り組んできた結果から生まれたものだ。 取り組みの過程において、各企業によって異なる要望や課題があった。それらを解決してきたことによって蓄えた知見とノウハウが「Adobe Digital Marketing Suite」導入企業のさらなる発展を支える。
「Adobe Digital Marketing Suite」導入により劇的に変化した楽天。その実際を、「楽天市場」「楽天トラベル」「楽天証券」のキーパーソンに聞く。

取引データやWebサイトの閲覧データを分析して活用するのが、インターネットビジネスの基本。しかし、情報をすべて把握するにはノウハウも技術も必要です。そこで楽天が採用したのが、「Adobe SiteCatalyst」を基盤としたソリューション「Adobe DigitalMarketing Suite」です。
最大の魅力は、Webサイトでの顧客の動きをすべて数値化できること。例えば、楽天証券の新規口座申し込みページにおいて、ある施策の導入前後でどれだけ申込率が上がったのかがリアルタイムで測定できます。訪れたユーザーがサイトのどこで離脱したのか、サイトのどこが良くて申し込みにつながったのかなどをデータで把握できるのです。正確な情報が得られるので、迅速かつ的確な経営判断につながっています。
楽天証券ではさらに「Adobe Digital Marketing Suite」の高度な分析ツールである「Adobe Discover」も導入しています。顧客の属性を組み合わせて分析できるので、より顧客に合った情報や商品を提供できるようになりました。インターネット上でのビジネスは"それぞれの顧客に応じてどれだけ細かく、的確な情報や商品を提供できるか"に尽きるのです。

「Adobe Digital Marketing Suite」を導入する前は、統一してWebのアクセスデータを解析する手段がありませんでした。各担当者がさまざまなツールでばらばらに管理しているデータをかき集めて、1つにまとめてから分析していたため、膨大な手間と時間がかかり、取得できないデータも数多くあったのです。
「Adobe Digital Marketing Suite」の導入によって、ユニークユーザー数やコンバージョン数といった基礎データはもちろん、定型化したレポートは自動で生成し、すぐに取り出せるようになりました。さらに大きな利点は、分析の切り口を変えたいときも素早く対応できること。評価軸を変えたり、より細かく分析したりできるため、非常に利便性が高いと言えます。
用途に応じたツールが数多く用意されているのも「Adobe Digital Marketing Suite」の魅力。楽天トラベルでは現在、「Adobe SearchCenter+」を積極的に活用しています。検索サイトなどに出すリスティング広告の運用を最適化できる本ツールの導入によって、細かくキーワードごとに効果を分析。より効果の高いものだけにコストをかけられるようになりました。

「Adobe Digital Marketing Suite」の良さはまず、操作が簡単で分かりやすいことです。
例えば、部署に新しいスタッフが入った場合、社内で4時間の講習を受けるだけで基本的な操作ができるようになります。誰でもデータを見られる、分析できる、この環境は他のソリューションでは実現できません。
楽天市場は分析するためのデータ量がとても多いので、受信して加工、レポートを作成するまでにとても手間がかかります。しかし、「Adobe Digital Marketing Suite」はカスタマイズ性が高いため、よく使うレポートは簡単に取り出せるようにあらかじめ設定し、運用できます。
さまざまなツールも用意されていて、楽天市場では特に「Adobe Test&Target」を活用しています。これは、Webサイトを訪れた顧客に合わせてバナーなどのコンテンツを自動で切り替えて効果を測定できるツールです。例えば、お中元のページで使用したところ、初心者にはポイントキャンペーンのバナーは効果が低く、百貨店のブランドバナーが有効
なのが分かりました。
スマートフォンやタブレットといったマルチデバイスへの対応は、楽天が進める重要な施策の一つです。「Adobe Digital Marketing Suite」で、デバイスをまたいだ顧客の行動もデータで把握。どこからでも自分にフィットする情報や商品をすぐに見つけられるサイト作りに活用したいと思っています。
デジタルマーケティングソリューション |
企業それぞれのマーケティング戦略に応じた多彩な機能により、マーケティングを最適化します。Webをはじめとする様々な情報の解析を通じて効果や顧客像を正しく理解し、広告や検索、ソーシャルネットワークなどを効率的に活用、適切な訴求により顧客を魅了することで、収益性と顧客満足を高めます。これにより、マーケティング投資から最大の成果を得られるよう施策を最適化し、企業の業績向上やブランド力強化を支援します。
Adobe Digital Marketing Suiteを構成する、主要なソリューションをご紹介します。
ウェブ解析データの高度な分析とセグメンテーションをリアルタイムで行います。ビジネスデータを視覚化することで、さまざまな粒度で、あらゆる視点から分析することを可能にします。
詳細なソリューション情報: Adobe Discover
異なる消費者セグ メントに対して、適切なコンテンツを提供します。新しいコンテンツやプロモーションをすばやくテストし、仮説と検証のサイクルをすばやく回すことで、ウェブサイトを 継続的に改善し、コンバージョンを最大化します。
詳細なソリューション情報: Adobe Test&Target
複数の検索エンジンに登録されるキーワードに対し、一括して自動入札を行うことにより、SEM施策を効率化します。高度な指標に基づいて自動入札の設定が行えるため、非常に高い広告投資対効果が得られます。
詳細なソリューション情報: Adobe SearchCenter+
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