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Flash は、アクセシビリティに対応しているといわれる。しかし、そのどこが具体的にアクセシビリティなのかがわからない。そもそもアクセシビリティが何の役に立つのか、理解するのも難しい。
アクセシビリティの目的は、どんな状況、環境の人にでも情報にアクセスできる手段を提供することにある。この場合、状況や環境は、その人のもつ障害として定義されることが多い。たとえば、目が見えない、耳が聞こえない、手が不自由、などである。これらの不自由な状況が、怪我をしただけの一時的な場合や、そうでない場合の両方が考えられるし、視力や聴力などは、年齢を重ねれば悪くなるのが自然だ。そこで、これらの問題に対して、Flash が技術的に対応できるものは対処しようというのが、その考え方だ。
Flash のアクセシビリティでは、次の 2 つの技術的アプローチがある。
文字のサイズや、色の使い方など、Flash だけの問題ではなく、デザイン上の問題もアクセシビリティには大きく関係するが、今回の連載では、Flash による技術的アプローチをメインにするため、それらは、また別の機会に述べたいと思う。
Flash のコンテンツがマウスを使わないでも制御できるのをご存知だろうか?TAB キーを押すと、ボタンが黄色い四角で囲まれフォーカスされる。さらに、スペースキーもしくは Enter キーを押すと、ボタンをクリックしたのと同じ操作になる。これは、「1.のキーボードだけの操作」に該当し、ずっと前からデフォルトで対応している。アクセシビリティという言葉が頻繁に使われだす以前からだ。
テキスト情報を音声に変えて読み上げてくれるスクリーンリーダーという種類の便利なソフトウェアがある。これがあれば、視覚障害者もネットサーフィンも楽しめる。しかし、昨今の Web には、テキスト以外のものがたくさん使われている。アニメーション、ナビゲーション、ゲームに Flash は欠かせない。すると、Flash を見たときにもテキストと同じように、スクリーンリーダーで聴くことができなければ意味がない。そこで、Flash はこのスクリーンリーダーにも対応することとなる。
スクリーンリーダーがその基礎としている技術は、MSAA というマイクロソフトのアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)である。この規格を通して、OS、各種アプリケーション、スクリーンリーダーが情報をスムーズにやり取りし、結果的に音声として情報を提供することができるわけだ。そのため、現在のスクリーンリーダーは、Windows プラットフォームで動くものがほとんどであり、Web を見るにはマイクロソフトの InternetExplorer を使用することになる。
ところで、Flash コンテンツは、 Macromedia Flash (最新バージョンは、Macromedia Flash MX 2004)で作成されるが、再生するのは、FlashPlayer である。このため、MSAA に対応すべきは
FlashPlayer となる。
MSAA に対応する FlashPlayer は、バージョン 6 以降となるため、インストールされている FlashPlayer のバージョンにも注意する必要がある。
整理すると、Windows 版 InternetExplorer と FlashPlayer 6 以降を使用しているユーザであれば、スクリーンリーダーを使って Flash コンテンツを聴くことができるはずなのだ。
この連載では、現在あるコンテンツにすこしだけ手を加えることで、アクセシビリティ対応を大きく進めることができるように最低限必要な機能を絞り込んで紹介する。誌面の都合上、すべての技術をまとめることはできないが、別の機会を設けてより突っ込んだ内容で再び紹介できればと思っている。
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