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Flash ではじめるアクセシビリティ (第三回)


目次

スクリーンリーダーに対応する

スクリーンリーダーが読み上げるのは、テキスト情報である。このテキスト情報は、Flash の場合、アクセシビリティパネルを使って設定することになる。Flash MX のアクセシビリティパネルと Flash MX 2004、Flash MX 2004 Professional はそれぞれ設定できることが異なるが、基本的な機能は同じである。

まず、最初に知っておかなくてはいけないのは、アクセシビリティパネルで設定したとしても、スクリーンリーダーが対応していなければ、正しく読み上げられることはないということだ。私の知る限り現在の日本語対応のスクリーンリーダーで、「説明」は、読み上げられるものとそうでないものがある。そのため、「説明」に頼らないでも十分に内容が伝わるような「名前」を作成することが重要だ。このフィールドは非常に狭いが、文字列は長くとも入るので、注意して入力しよう。

アクセシビリティパネルで設定するのは、ムービークリップとボタンに関する名前だ。通常の静止テキストやダイナミックテキストなどはそれ自身がテキスト情報のため、自動的に内容を読み上げることが可能になる。

アクセシビリティパネル

どんな情報を入力するか

名前フィールドには「ボタンの名前を入れればよいか」というと、必ずしもそうではない。たとえば、ボタンの機能、押すことにより導かれる結果などがわかるほうが親切だ。筆者は、アニメーションページへ切り替わるボタンには「アニメーションページへのリンク」などと入れている。ボタンのテキストがアニメーションだとしても「アニメーションボタン」では、聴いたときに何を意味するのかわかりにくいのだ。 この部分は、アクセシビリティの肝であるが、絶対的に正しい表現があるわけではない。ある程度のルールに従いつつも、あとは制作者の何を伝えたいかという意図に任される部分が大きいところと言える。

ダミーのボタンで状況説明

たとえば、晴眼者には、一瞬で判断できて、視覚障害者には判断が難しいものに、今自分がどのページを見ているのかということがある。通常、そのページのコーナータイトルやコーナーカラーがわかり、どのボタンと関連付いてこのページが開いたのか、あるいは、この結果になったのかが、ひと目でわかる。しかし、視覚障害者にとっては、それを理解するのは大変難しい。そこで、ダミーのボタンを作成し、現在見えている状況を説明するようにすると良い。たとえば、「トップメニューです。コーナーが 3 個あり、それぞれのコーナーへのリンクボタンが用意されています。1.新着情報、2.製品情報、3.サポート情報です。」といった具合だ。


(左上の黄色い矩形はダミーボタン)

スクリーンリーダーごとの癖

名前フィールドに書いたものが、そのまま読み上げられるわけではなく、ボタンとムービークリップでは、読み上げのルール(語尾など)が異なっていることもある。これはスクリーンリーダーごとの違いであり、Flash 側ではどうしようもない。そのため、いくつかの想定される利用方法を想像しながら作ってみることが必要だろう。たとえば、ボタンの最後に「~の確認」と発声するのは、PC-Talker のデフォルトの仕様だ。

スクリーンリーダーは、以下のサイトからトライアル版が手にはいる。実際にインストールしてみると、どの程度の情報が読み上げられれば正しく Flash コンテンツを理解し利用できるのかが体験できるだろう。まずは、使ってみることをお勧めする。