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翻訳 / 監修 :ソシオメディア株式会社
サイトのアクセシビリティを検証するには
サイトのアクセシビリティの検証は、エッセイなどの文章の編集プロセスのようなものと考えるとよいでしょう。この作業を最終段階に行うことも可能ですが、その場合はより多くの労力が必要になることが多いようです。検証作業は、サイトの開発中に何度か行うべきものです。検証を頻繁に行うと、深刻な問題に発展する前にアクセシビリティの問題に対処することができます。
アクセシビリティの検証は、自動チェックと手動チェックを組み合わせて行う必要があります。自動ツールでは、スペルチェッカーのように、ページ内の明らかなアクセシビリティ問題を検出し、手動のツールでは主にコンテンツの連続性や流れをチェックします。Macromedia Dreamweaver MX 2004 では、サイトのアクセシビリティを簡単に検証することができます。アクセシビリティやコードをチェックするレポートツールで、単一ページ、複数ページ、あるいはサイト全体の問題を簡単に検出できます。Dreamweaver MX 2004 では、第 508条および W3C のWCAG に基づいて、選択したページをチェックし、注意が必要な部分をリストで見つけて簡単に修正できるようになっています。
自動チェックツールの使用
検証プロセスは、チェックツールで開始するのが最も簡単でしょう。これらのツールではたいてい、ページにアクセシビリティの問題があるかどうかを簡単かつ大雑把に調べることができます。
ウェブヘルパー(http://www.jwas.gr.jp/helper/)
総務省が開発したW3CのWCAG(ウェブ・コンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン)1.0の14項目のガイドラインをチェックするツールです。総務省では、平成12年度より、高齢者・障害者を含め、誰もがウェブサイトを利用できるよう、アクセシビリティの問題点を点検し修正を支援するシステムの開発に取り組んできました。開発中はテスト版としてインターネット上の専用サーバで公開してきましたが、平成15年5月にリリースした「ウェブヘルパー Ver1.0」からは、プログラムをダウンロードするようになっています。
LIFT for Macromedia Dreamweaver(http://www.sociomedia.co.jp/lift/)
LIFT for Macromedia Dreamweaver は、Web ユーザビリティ技術を専門とするアメリカの UsableNet が提供している高機能チェックツールです。日本語版は、Webユーザビリティとアクセシビリティのコンサルティング会社であるソシオメディア株式会社が開発しています。LIFT を利用すると、デザイナーや開発者が取り組まねばならない問題の概要を把握するのに役立ちます。
LIFT は、スペーサー イメージのように、特殊な代替テキストが必要とされるオブジェクトについてもレポートすることができます。LIFT は、データ用のテーブルを検出し、マークアップが適切かどうかも評価してくれます。また、より一般的なユーザビリティルールを使用したページ評価も行います。これらのルールは、障害者が不便を感じる問題に特化したものではなく、すべての Web ユーザーに共通するユーザビリティの問題を基準として作成されています。また、W3CのWCAG1.0やアメリカのリハビリテーション法508条にはない日本語特有の問題点もチェックできるのが特長です。
Macromedia Dreamweaver MX 2004 のアクセシビリティレポート
一般に、アプリケーション付属のツールでは、より広範な検証を行うことができます。その優れた例が Macromedia Dreamweaver MX 2004 のアクセシビリティレポートです。Dreamweaver MX 2004 には、ページ単位やサイト単位でアクセシビリティのチェックを行う機能があり、チェックの基準となるガイドラインをカスタマイズすることもできます。Dreamweaver MX 2004 のアクセシビリティレポートは、アクセシビリティを総合的にテストできるツールセットです。最も重要なのは、Dreamweaver MX 2004 というオーサリング環境を利用して、Web コンテンツのデザイナーや開発者に、修正の必要がある箇所を指摘してくれる点でしょう。また、[リファレンス] パネルには、基準となる 第 508条とW3C のガイドラインの詳細情報も表示されます。
HTML チェッカー と CSS チェッカー
W3C の HTML チェッカー と CSS チェッカー は、上級ユーザーには特に便利なツールです。これらの無料ツールでは、アクセシビリティの問題はチェックされませんが、HTML および CSS が適切に使用されているかどうかをチェックしてくれます。HTML や CSS のコーディングは理解していても、アクセシビリティを実現するテクニックに不慣れなデザイナーや開発者には特にこのツールが便利でしょう。HTML チェッカーや CSS チェッカー は、不適切なコーディングを検出し、ソリューションまで提示してくれます。
動的ページの検証
検証や修正の段階で問題となるのが、動的ページをいかに検証するかです。動的ページのテストは、静的ページのテストと同じように行います。大きな違いは、テストの対象がページそのものもではなくページの出力になる点です。ほとんどの場合、HTML を変更するときと同じような調整が必要になります。Macromedia Dreamweaver MX 2004 のアクセシビリティレポートのようなチェックツールで、テンプレートのHTMLや動的に生成されたHTMLをチェックを行うのが一般的な方法です。
動的デザインのアクセシビリティテクニックはさらに複雑になります。しかし、これらのテクニックは、ユーザー体験に直接影響を与えるのではなく、アクセシブルなデザインプロセスの改善を目的として使用するのが一般的です。
手動チェックの実行
手動チェックでは、Web サイトまたはアプリケーションのさまざまな潜在的問題を検証します。手動チェックでは、少なくとも 3 つのチェックを行う必要があります。一般的には、より複雑な評価も必要となりますが、ここで説明する 3 つのチェックを実行すれば、サイトのアクセシビリティを手早く簡単に把握することができます。
最初に、スクリーンリーダーまたはテキストブラウザでページを評価します。多くのスクリーンリーダーには無料のデモ版が提供されています。ただし、スクリーンリーダーは複雑な製品なので、取り扱いの難しいものもあります。視覚障害のないユーザーにとって最も手軽に使用できるのは、日本IBMのホームページ・リーダーでしょう。このツールでは、ユーザーに読み上げるテキストがパネルに表示されます。このように視覚的に表示されるので、不慣れなユーザーでもページのコンテンツを目で追うことができます。また、ホームページ・リーダーの利点は、本当の意味でのスクリーンリーダーではなくスピーチブラウザである点です。そのため、Macromedia Dreamweaver MX 2004 のプレビュー用ブラウザリストに登録して使用し、評価の完了後、閉じておくことができます。
スクリーンリーダーでページをチェックするときは、読み上げられるコンテンツの連続性をチェックするようにしてください。また、スクリーンリーダーが補足する合図を含むような代替テキストには注意してください。たとえば、リンクとして使用されているイメージの代替テキストには、「リンク」という言葉を使用しないようにします。そのイメージがリンクであることはスクリーンリーダーが補足するので、代替テキストでそのことに触れると冗長になってしまうからです。
次に、サイトで使用されているサウンドについて検討します。サウンドを使用してコンテンツを表現する場合は、同じ情報がサウンドなしでも利用できるかどうかチェックします。長いオーディオトラックを使用する場合は、オーディオにキャプションを付けるようにしてください。
そして、マウスを使用せずにページを操作できるかどうかです。ページ上のリンクやフォームオブジェクトには、Tab キーを使用して移動できます。フォーカスの移る順序が論理的に並んでいるかどうか確認してください。また、ユーザーがサイト上のどこにでも到達できるか検証してください。ポップアップメニューやプラグインを使用すると、この点が難しくなりがちです。