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開催記念企画:第2弾 ナガオカケンメイが語る 「motion graphics展参加作家の素顔」
vol.7 西光彦 菱川勢一 / DRAWING AND MANUAL |
vol.6 松本弦人 / SaruBRUNEI 澤田幸 / moss design unit |
vol.3 グルーヴィジョンズ 小島淳二 / ティ・ビィ・グラフィックス |
vol.2 イナダマナブ/ MTVi Group 江口カン/ 空気モーショングラフィックス2 |
vol.1 中村克也 / AGES 5 &UP Art Durinski / the Durinski Design Group |
開催記念企画:第1弾 interview with ナガオカケンメイ
vol.4 モーション グラフィックス'99 & 2000 |
vol.3 モーション グラフィックス'97 & '98 |
vol.2 モーション グラフィックス展の軌跡と未来 |
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Motion Graphics 2000 開催記念企画 : 第2弾 ナガオカケンメイ連載コラム 「モーショングラフィックス展参加作家の素顔」
vol.1 今回ナガオカケンメイが語るのは、 中村克也 / AGES 5&UP Art Durinski / the Durinski Design Group のお2人について
展覧会を作り上げていく楽しさのひとつに「すばらしい作家との出会い」があります。公募展も審査、審査員という楽しさと緊張感はありますが、僕としては、複数の審査員の「素顔の見えない審査」よりも、僕というひとりの人間が企画することによる「作家との出会い」などを含めたわかりやすさが、今は重要な気がしています。ひとりの人間チョイスは、変な言い方ですが、「平等」とか「公平」といったややこしいものはありません。そういう意味では、僕という人間が嫌いな人は見なければいいし、何にも思ってない人は「あいつが企画してるんだ」と、思ってもらえる。まぁ、楽しみつつ、とても苛酷で大変な準備の日々です。
今回から何回かにわたり、参加して頂く作家の素顔というか、僕が思っているその人の魅力についてお話ししたいと思います。その前にいろんな方に聞かれることである「作家はどうやって選んでいるのか」という質問にお答えしておきたいと思います。
すばり、特別なことは一切していません。みなさんが読むような雑誌を見たり、友人から紹介してもらったり、CSチャンネルなどで気になる映像に問い合わせたりして探します。よく、「売り込みや公募枠はないのですか」という質問も受けます。実は98年に公募をしたことがあります。しかし、大々的に公募告知をしたのに、集まった作品点数は数点でした。この数ははっきりいって、日頃、個人的に売り込まれる作品の数よりも圧倒的に少なく、「広く公募します」と門戸を開くと、集まってこないくせに、何もしていないと積極的に売り込みをもらう。そこで思ったんです。やはり個人の意識の高さが結局は重要で、わざわざ道しるべのようなことをして導いてあげる必要なんて、ないと。
そんなことで出会った今回の参加作家のみなさん。まずは「対象年齢5才以上」という面白い名前で活躍するエイジズファイブアンドアップです。
彼等は僕が97年からキュレーションをやっていたホットワイアードというWebマガジン内の「クリックアート」で同じく作家を探していて出会いました。
コンピュータを使ったグラフィック表現といえば、即「CG映像」と言われる時代に、キャラクターも出てこない、そこには単純な「動き」「音」しかないという作品がとても興味を引きました。本人は「みんなのように器用にアニメキャラクターが書けないから」と、言っていますが、彼等の作品には、本流のグラフィックの世界にも共通する「削ぎ落としていった結果として見えてくるデザイン」があり、シンプルな中にワンポイントのウィットを込めることがとても上手なクリエイターユニットだと思います。「かわいいものを作るユニットと思われるのがシャクで」と、洩らす彼らですが、かわいいのではなく、それは僕にとっては、見たことのない子供の木製玩具のように、大人びてもいて、それでいて、大人しか見えない「なつかしい子供の心」があるように思っています。作風よりも、「ものの解釈のチャーミングさ」。そんな作品を作るユニットです。
アート・デュリンスキー(Art Durinski)は、僕がグラフィックデザイナーだった時代、よく耳にした大御所クリエイター。ディズニーの未来映画「トロン」の演出、デザインで一躍有名になった、まさしく、コンピュータグラフィックスの先駆けの人です。と、言うことで、彼への思いはかなり昔からありました。トロンの斬新なアイディアも気になっていましたが、「ブリヂストン」「ソニー」をはじめとする日本の大手企業数十社を数える「フライングロゴ」の実績も、97年の第1回展覧会で、再確認。いつかは参加してもらいたかったひとりです。
彼には、Eメールで参加を依頼しました。スケジュールの関係で最初の数回は断わられましたが、粘りながら、また、こちらの意思、熱意を伝え、最後には参加のOKを頂きました。このころ、日本企業の仕事をやっている関係でよく来日していた彼は、LAの自宅から「事務所に遊びに行くよ」とメールをくれました。そして、実際にお会いし、また、逆に僕も彼の自宅を訪問したりして、関係をより深めていくことに神経を使いました。彼はなんといっても目立った作風を持たず、コンセプチュアルな創作で有名だと思います。この頃は、娘さんであるティファニーの描く絵や粘土細工に強くインスピレーションをもらいながら、彼としての作品を作っていて、身近なところから、また、生活の中からヒントを探り創作をする姿に、感動をしました。
アート・デュリンスキーはCGの基礎を作った人であり、作品も大胆で驚きをもつものではありません。という言い方は変ですが、なんといっても、世のCGクリエイターが知らず知らずに引用していた表現の源を作った人であり、そんなオリジナリティ溢れるスタンダード手法は、なんとも王道をいっていると思っています。
彼のような大御所の参加は、「若い作家の展覧会」「CGの展覧会」と、言われそうな状況にある今、大変うれしいことでした。展覧会自体についても、とても意義のあることと言葉を頂きました。
中村克也 / AGES 5 &UP 日本大学芸術学部在学中の1996年に"10-23"(テンツースリー)を結成。赤外線センサーを用いたインスタレーションとフロッピーによるビジュアル・ミュージック作品「AGES 5 &UP」を配布。"カラオケオンデマンド"の名前でパフォーマンスを行う。 1997年"AGES 5 &UP"と改め、活動開始。 Webコンテンツ「オーロラウェブ」、smileジャケットデザイン、「gasbook6.7」参加、など。2000年ロッテルダム映画祭 (オランダ) にてインタレーション展示。 http://www02.so-net.ne.jp/~fiveup
Art Durinski / the Durinski Design Group ロサンゼルスを本拠地として、デザインとコンサルティングの会社「デュリンスキー・デザイン・グループ」を設立。世界各国で、広告、テレビ、映画のためのデジタル映像制作を専門とする、コンセプト、デザイン、ディレクションを行っている。「ブリヂストン」「HONDA」「SONY」等のモーションロゴ。テレビドラマ「Xファイル」やディズニーランドアトラクション映像のアートディレクション及び視覚効果コンサルティングなど。ハリウッド・ビジュアル・エフェクト・ソサエティー創設者役員会の理事を務める。
vol.2はこちら
モーショングラフィックス展 公式サイトはこちら http://www.motiongraphics.org/
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ナガオカケンメイ 1965年北海道生まれ。原宿サンアドなどのデザインワークを経て喫茶店を名古屋に開業し、以後4年間経営。お店のテーブルで制作した公募作品が89年朝日広告賞を受賞し再度上京、日本デザインセンターに入社。翌年、原研哉氏と日本デザインセンター原デザイン研究所を設立。竹尾ペーパーワールドの企画プロデュースなどを手がけ、グラフィックデザイナーからマルチな活動へ移行する。1997年、映像とグラフィックデザインの間にあるモーショングラフィックスの可能性を探るべく、ドローイングアンドマニュアルを設立。 |
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