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地下鉄構内の電光掲示板の文字は、実はコンポジットによって後から合成されたものだ。ここでは、After Effectsのモーショントラッカーとスタビライザによってカメラの揺れと文字の流れが合わせられた。「豊富なプラグインに助けられることも多いですが、After Effectsは基本機能がしっかりしていますし、バージョンがあがる度にどんどん良くなっていきます。以前のバージョンでは遅すぎて使い物にならなかったトラッカーもバージョン6.5では精度がぐんと上がって、処理も速くなっているので、使いどころが増えました」。
電光掲示板の例は、撮影現場で撮ればそれでいいじゃないか?という声があるかもしれない。しかし、今回のような地下鉄のロケーションでは、終電後から始発までのわずか数時間の間に、搬入→撮影→撤収までを確実に行わなければならないほど、撮影条件が大変厳しいのに加え、実際の掲示板は電車の運行と連動するようにプログラムされており、任意のタイミングで任意の文字を出すことが難しいことなどから、合成する手法がとられた。
実制作時には、カットとしてのコンポジットの完成度を確認するだけでなく、前後のカットとあわせて連続して再生しなければ、でき上がりのイメージがわからない。そこでリンクス デジワークスでは、でき上がったVFXカットをHDベースの編集システム「Bluefish444 HD | Fury」に持ち込み、キャプチャした前後の実写映像と照らし合わせながら、Adobe® Premiere® Proでの確認作業が進められた。
Bluefish 444を導入した豊城和泉氏は、「HDでもその解像度の大きさを意識しないで作業ができる能力を持ち、十分に安定性がある。また、弊社の主力ツールであるPremiereやAfter Effectsとの親和性が高いのもいいですね」とこのシステムを選んだ理由を説明する。ボードだけ、HDDだけではなく、ターンキーシステムとして扱われているのも導入に際して安心できるポイントのひとつだという。
「Bluefishのシステムで初めてPremiere Proを使いましたが、”Pro”になってレスポンスが良くなったと感じました。エフェクトのウィンドウやキーフレームの設定がAfter Effectsと共通なので、パンのように簡単な動きならPremiere Proでつけられます」と1920×1080 という高解像度のHDデータを軽快にプレビューさせながら、木村氏が語ってくれた。「VFXカットの編集という意味では、タイムラインのネスティングが大いに役立っています。これまではカット切り替えのバージョン違いをトラックごとに作成してプレビューしていましたが、ネスティングのおかげで随分効率的になりました。カラーコレクションの機能も色を合わせていくのに役立ちました」。 |
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| 非圧縮のHD編集システム「Bluefish444 HD | Fury」。黒い筐体がPC本体で、ラックマウントされている。その下の2台のシルバーの筐体がRAID5で組まれた3.2TBのHDD |
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