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December. 2005

HDVフォーマットを活用したAdobe Video Collectionによる高品質な編集


田中 裕介(ピラミッドフィルム)

ZAMURAI TVのTuckerの映像は、田中 裕介氏が担当した。田中氏は、TVCMをメインとして企画から制作までを行うプロダクション、ピラミッドフィルムに在籍する。多摩美術大学でグラフィックデザインを専攻していた田中氏は、ピラミッドフィルムに入社して5年目を迎える。

ディレクションから、自ら素材用CG制作まで全てをこなす田中氏の最近の作品では、SOUL'd OUTやNEUTRINO、G.RinaなどアーティストのPV、携帯電話vodafone、名古屋のファッションビル・サンシャイン栄などのCMがある。田中氏が扱うメインツールはAdobe After Effectsで、学生の頃より慣れ親しんでいると言う。3D制作ではSoftImage XSIを使用してモデリング、テクスチャ、マッピング、アニメーション付けまで一通りこなす。また、手描きでのグラフィックスを得意とする田中氏は、PCにタブレットを備え付けており、Adobe PhotoshopやAdobe Illustratorなども欠かせないツールだ。

Tuckerの撮影では、HDVカメラSony HVR-Z1Jを5台設置してライブを撮影。またVEと共に詳細なカメラ設定を行い、後の合成加工を考慮して、プログレッシブモードで撮影した。HDVフォーマットは、1080i(インターレース)と、720p(プログレッシブ)の2種類の記録フォーマットがあり、両フォーマットとも縦横比は16:9のワイド画面という、ハイビジョンクオリティーの新しい映像規格だ。Adobe Premiere Proは両方のフォーマットに対応している。

撮影した素材は「CineForm Aspect HD for Adobe Premiere Pro」を使用してPremiere Proに取り込んだ。制作日数の関係もあり、作業の効率化を図るためにPremiere Pro上でDVサイズに落とし、Premiere Proよりタイムコードなどの情報を得てAfter Effectsに持ち込み、合成やエフェクト、カラコレなどを行って完成させた。After Effectsでは連番ファイルに書き出し、それをポストプロ工程に運んで納品形態であるデジタルベータカムに変換した。
田中 裕介氏
田中 裕介氏

「ZAMURAI TV」 Tucker映像
「ZAMURAI TV」 TUCKER ライブ映像

「HDVフォーマットは、HDサイズでクオリティーが高いということだけではなく、カメラとPCを直接接続して取り込みができること、miniDVテープへの録画が可能などという便宜性があります。また、HDVの絵の特徴として、エッジがシャープであることもあり、作る作品の狙いによっては、その特徴を有効に利用できると思います」「またシャープであるため、抜きやマスクが描きやすいとも感じました。グリーンバック撮影にも、やはりHDほどの情報量があればベストです」と田中氏は話している。

自ら合成用グラフィックスを手掛ける田中氏だが、実写のみで作品を作ることもあると言い、特にグラフィックスのみにこだわっていない柔軟性も示す。「HDVカメラの発達をはじめとして、撮影方法も広がってきています。特にビデオのクオリティーの向上には目を見張るものがあります。アイディアの持ち方によって、さまざまな面白い実写での表現が可能となりました。」

また、田中氏は「カメラやアドビ製品などの制作ツールや技術の発達によって、自分が学生であった頃に不可能であった多くのことが、たった5年経過した現在では可能となってきています。その環境を有効に活用すれば、クリエイターの持つクリエイティビティーの可能性はより高まってくるのではないでしょうか」と話している。

<まとめ>

今後ますます広がるであろうHDの波を一部のプロユーザだけではなく、多くの若手クリエイターにも手の届くものにしたHDV。その可能性は計り知れない。そしていち早くHDVをサポートしたアドビは、HD品質の映像に「表現」を加えることのできるPremiere ProやAfter Effects、Photoshop、Illustrator、そしてこれらを統合したAdobe Video Collectionを提供することで、HD時代のクリエイターを支援し続けて行くのである。
 



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