
制作プロダクションP.I.C.S.(ピクス)に所属する黒田 賢(くろだ・さとし)氏は、CMやミュージック・ビデオを手掛けるディレクター/CG作家。
専門学校では3DCG制作を主に学んでいた黒田氏は、卒業後、ゲーム制作会社に入社し、ゲームのオープニング映像などを手掛けていた。兵庫県宝塚市出身の黒田氏は、上京後、CGプロダクションWOWに入社。WOWでは、3ds Max での3D制作をメインとしながら、Adobe Creative Suite 3 Production Premiumを構成しているAdobe® Photoshop®やAdobe® Illustrator®、Adobe® Premiere® Pro、Adobe® After Effects®を駆使したデザイナーとしてCM制作に携わった。3ds Maxを操作する黒田氏のプラットフォームはWindowsで、Production Premium製品群もWindows版。現在使用しているCS3へのバージョンアップは、2008年度初期に果たした。
2006年にはピクスに入社。ピクスでは、「演出を行いながら、頭ではグラフィックスをイメージ」という特質を持つディレクターとして活躍している。
最近の主な作品では、Panasonic Lumix FX500『フリースタイルスポーツ』篇、ライオン デンターシステマ『改スキャン』篇や『ワイヤー』篇、『遊泳物体 EX』篇、HONDA CR250RなどのCMがある。ミュージック・ビデオでは、アーチストL-VOKALの『万歳』、WAGDUG FUTURISTIC UNITYの『ILL MACHINE(×ULTRA BRAiN)』、GREAT ADVENTUREの『THE AUDIENCE』や『WHERE’S THE SOUL?』、JK(次長課長)の『晴れる道』など。 また、黒田氏は、2006年の文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で審査員推薦作品として選抜、2007年のエジンバラ国際映画祭では、手掛けたミュージック・ビデオが招待上映されたなどの実績を持つ。

Panasonic Lumix FX500『フリースタイルスポーツ』篇

スケートボードやバスケットボールのシーンで躍動感がありビジュアル的にもインパクトのあるCM、Panasonic Lumix FX500『フリースタイルスポーツ』篇のメーキングでは、VARICAMをスーパーテクノクレーンに設置し、スタジオ内でスケートボードなどの激しい動きを追随。撮影した素材は、DVテープに落としてPremiere Proでカット編集を行った。同時に非圧縮素材のほうでは、撮影時に床に設置したマーキングなどの消し作業を進めておく。
Premiere Proでは、テロップや音楽も挿入して完パケに近いオフライン編集を行う。合成作業は、Premiere Pro上のデータをAfter Effectsに持ち込んで行う。「CS2から、Premiere Proのプロジェクトをレイヤー構造を保持したままAfter Effectsに読み込めるようになり、この連携機能は大変有効です」と黒田氏は話す。
After Effectsで合成やカラコレを終了させた後、非圧縮の素材と差し替えて、アルファチャンネル付き連番ファイルをハイエンド編集室に持ちこむ。また、ミュージック・クリップの場合やCMのディレクターズカットなどの場合は、編集室に持ち込まずにAfter Effectsで完結させるという。
