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MacユーザーのためのProduction Premium

Vol.3「Soundbooth CS3でシーンに最適なBGMを作成する」

使用環境

  • Adobe Creative Suite 3 Production Premium
  • Apple Mac Pro 2.66GHz Quad/4GB RAM
  • Apple Final Cut Studio 2

はじめに

映像作品の印象を決める要素として、音楽や効果音は欠かせません。まったく同じ映像でも、重い雰囲気の音楽を合わせるとシリアスな作品に見えたり、明るい音楽をつけると和やかな印象になったりと、作品意図の伝わり方にまで影響します。

楽曲選びの壁

しかし、イメージにピッタリだからといって気に入ったアーティストの曲や作曲家の演奏を手持ちのCDなどから利用したいのなら、注意が必要です。基本的にどんな楽曲も著作であるため、特に商用作品や公共の場での上映を行う作品への使用に際しては、使用権の扱いがどのようになっているのかを確認し、然るべき使用許諾を得る必要があります。

映像作品のBGMを使用する際、メジャーな楽曲であれば著作権管理団体との契約が必要であったり、個々に権利を定めたBGMクリエイターのCDなどを利用する、あるいは作曲を依頼するなど様々なケースがありますが、いずれもそれなりのコストがかかったり、権利の範囲が限られています。

著作権フリー素材

そこで、予算規模が大きくない作品などで便利に利用されているのが、いわゆる著作権フリーの音源素材集です。このタイプの音源や楽曲の多くは、購入した段階で販売元の定める範囲での自由な使用が許諾されており、ソフトウェアパッケージのコストだけで済み、量販店やネット販売などを通じて手軽に手に入れることができます。また、既製の曲であるため、手軽である反面、尺や雰囲気が丁度よいものを探すには多くのサンプルを試聴し、いくつかの候補曲を実際に合わせてみて、波形編集などで小節を増やしたり、タイミングに合わせたフェードアウトなどの処理をしたりといった作業の必要があります。

BGMの自作

一方、マルチトラック編集などオーディオ制作のための様々なツールを搭載したAdobe Audition 3に代表される「ループシーケンサー」機能を持ったアプリケーションを使用すると、楽器の組み合わせやフレーズの長さを好みに調節し、作曲の知識がない方でも比較的わかりやすい操作でカスタムメイドのBGMを作り出すことができます。

しかし、この方法では完全にオリジナルのBGMを作曲できる反面、すべての曲を一から作る必要があります。作品に複数のBGMが必要な場合は作曲の時間もそれだけかかりますし、多くの作業を一人でこなさなければならない現場などでは敷居が高いかもしれません。

素材集の手軽さと作品ごとのカスタマイズ

そこで、音楽に詳しくないデザイナーやエディターのための機能・操作性を重視したAdobe Soundbooth CS3には、素材集の手軽さとビデオ作品の内容によって抑揚や尺などをアレンジできるカスタマイズ性を兼ね備えた「オートコンポーザ」機能が搭載されています。

Soundbooth CS3は単体販売されているほか、Production Premium CS3にも搭載されています。

Soundbooth CS3のライブラリには、予め楽曲として構成された「スコア」というファイルが用意されており、Adobe Bridge CS3上でジャンルを選んで試聴しながら楽曲の素材集と同じようにスコア(曲)を選びます。長さなどは気にせず、雰囲気がマッチするかどうかだけを基準に選べばよく、素材集よりも手軽に選曲を行うことが可能です。

加えて、スコアファイルは楽器ごとに「イントロ」「Aメロ」「Bメロ」「フィル」などのパート分けされたパーツで構成されており、オートコンポーザ機能でアンサンブルの構成やメロディラインの強弱などを変更することで、ループシーケンサーで作曲をするように、映像作品に違和感なくジャストフィットする完成されたBGMにアレンジすることができます。この操作はごく簡単なもので、時間や人手の限られた現場でもスピーディーに行えます。

また、QuickTimeがインストールされた環境では、Soundbooth CS3はQuickTimeムービーをリファレンスとして使用できますので、Final Cut Studioの使い慣れたツール群で作成されたムービーにも最適な形でBGMを追加することができます。

では、Final Cut Studioで作成されたムービーにSoundbooth CS3でBGMを適用する方法をご紹介します。

1.BGMをつけたい映像をムービーに書き出します。

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Soundbooth CS3では1曲ずつスコアをアレンジしますので、予めシーンごとにムービーを分けておきます。

Final Cut Pro 6からムービーを書き出す場合、レンダリング時間とディスク容量の節約のために参照ムービーを書き出します。

ひとつのシーケンスで作品を仕上げているなら、完成したシーケンスをネストし、ブラウザ上でシーケンスを一括選択してバッチ書き出しを行うと効率が良いでしょう。


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ムービーのファイル名は、シーンや順番などがわかるようにしておきます。

また、それぞれのファイル名に拡張子「.mov」がついていなければ、追加しておきます。

※Finder上でファイルを選択して、「ファイル」メニューの「情報を見る」でファイル名と拡張子の有無を確認できます。


2.ムービーをSoundbooth CS3に読み込みます。

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Soundboothのプロジェクトには複数のムービーを読み込むことができますので、使用するすべてのムービーをインポートしておきます。


3.「ウィンドウ」メニューの「ワークスペース」から「ビデオ用のスコアを編集」を選択します。

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4.タスクパネルの「オートコンポーザ」を展開します。

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5.「スコアを参照」をクリックします。

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Adobe Bridge CS3が起動してスコアのディレクトリーが開きますので、使いたいジャンルのフォルダを開き、スコアファイルを選択して試聴します。なお、スコアファイルは「SBST」というアイコン、拡張子のついたファイルです。

※「Adobe Soundbooth Scores」フォルダをデフォルトの場所以外にインストールしている場合は、初回のみ「Adobe Soundbooth Scores」フォルダの場所を聞かれますので手動で設定してください。

また、「assets」フォルダの中には各スコアを構成するパーツのオーディオファイルが収められています。


6.使用したいスコアが決まったら、Adobe Bridge CS3上でアイコンをダブルクリックするとスコアが読み込まれます。

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※この例では「Yellow Bird.sbst」を選択しています。

エディタの「スコア」のエリアに「Intro」「Part1」「Part2」といったパートで構成されたスコアが読み込まれているのを確認します。

※この構成はスコアによって異なります。

時間インジケータ(再生ヘッド)やトランスポートコントロール(操作ボタン)、キーボードショートカットを使用して、スコアの再生を行うことができます。


7.オートコンポーザの「リファレンスクリップ」でBGMを適用したいムービーを選択します。

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8.エディタにスコアとともにムービーのビデオとオーディオが表示されます。

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9.ムービー全体にスコアを合わせます。

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ムービーとスコアの長さが大きく異なる場合は「ナビゲータ」で表示範囲を調節します。

スコアの右端をムービーと合うようにドラッグすると、各パートの長さが自動的に変更されます。


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ナビゲータでムービーの最後の部分を拡大して、スコアの終端の位置を微調整しましょう。


10.オートコンポーザの上段で、イントロやアウトロを使用するかしないか、最後の部分のフェードアウトと秒数などのオプションを設定します。

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なお、曲の長さをムービーに合うようにするには、「フェードアウト」のチェックを入れておきます。


11.中段の2つのエリアでスコアをアレンジします。

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「強さ」で楽器の数を調節します。1はリズム楽器のみで、5ではすべての楽器の音が鳴ります。

「Flute」では、フルートのレベルを変更できます。
「Vocal」では、ボーカルのレベルを変更できます。
「リファレンスボリューム」ではムービーの音量を調節できます。
「スコアボリューム」では、スコアの音量を調節できます。

※この項目はスコアによって異なり、「Melody」などスコアごとの構成パートの内容が表示されます。

それぞれのパラメーターを変えて再生してみて、聞こえ方がどのように変化するかを確認します。


12.「基本」モードから「キーフレーム」モードに切り替えて、アレンジの内容を変化させます。

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キーフレームモードではスコアのアレンジ項目にキーフレームを適用できます。


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キーフレームモードではスコアのアレンジ項目にキーフレームを適用できます。

キーフレームを設定するには、希望の場所に時間インジケータを移動し、キーフレームボタンを押します。


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キーフレームを上下にドラッグすると値が、左右にドラッグするとタイミングを変更できます。


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変化させたい部分の2カ所にキーフレームを打って上下にドラッグすることで、たとえば導入部分ではすべてを最大にして、本編や台詞、コメントの入る部分では強さやVocalやメロディ系の強さ、スコアのボリュームを下げるといったように、ビデオの内容に合わせた最適なアレンジを行うことができます。


13.完成したら、オートコンポーザの「スコアを書き出す」ボタンでスコアをオーディオファイルに書き出します。

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14.Final Cut Proに読み込んで、シーケンスに追加します。

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15.他のムービーにもBGMを適用するには、「スコアを参照」ボタンで別のスコアを読み込み、リファレンスクリップを選択して同様に作業を進めます。

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エディタの表示内容を別の開かれたファイルに切り替えるには、エディタタブのポップアップをクリックします。

なお、Soundbooth CS3の「リソースセンター」パネルを開くと、更に別のSoundboothスコアの試聴・追加購入や、多数の効果音を無償でダウンロードして制作に役立てることができます。


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Soundbooth CS3にはこのオートコンポーザ機能のほか、スペクトル表示で簡単に携帯電話着信音などのノイズを除去するといった強力な波形編集、さらにFlashキューポイントを簡単に作成するといった豊富な機能が搭載されています。まずは体験版でお試しください。