Progression ─ Flashサイト構築が加速する
充実のフレームワーク
Part.1 Progression Frameworkとは?
今月号の記事
- オリジナルキューブを作ってキューブAWARD 2007に参加しよう
- Adobe MAX Japan 2007、ついに日本で開催
- ヘアシーダ直電LIVEの仕組みを探る
- はじめての“AIRアプリ開発記”
- Progression ─ Flashサイト構築が加速する充実のフレームワーク
- 「Ajax したい!」Web デザイナーのための Spry 集中講座
- the Edge Recommends! 最新サイトアイデア帳
- Edge 最新ニュース/イベント・セミナー情報
Progression Framework
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※インストールにはAdobe Extension Managerが必要です。
インストール方法および使い方を学べるチュートリアルもぜひご覧ください。
Flash を使用した Web サイト制作を、ユーザビリティに配慮しながらよりシンプルでスピーディに行うための ActionScript 3.0 フレームワーク。それが今回ご紹介する Progression Framework です。
Flash を使用した一般的な Web サイト制作に必要とされるさまざまな要素をワンパッケージにしてあり、シンプルな制作パターンに沿って開発を進めていくことで、拡張性が高く、かつユーザビリティの高い Web サイトを簡単に作成することができるようになります。
このフレームワークには見た目が派手な機能がないため、初めは若干の取っ付き難さがあるかと思いますが、様々な Web サイト開発のベース部分を担う“縁の下の力持ち”を目指して開発しています。Progression Framework を使用し、今まで“舞台裏”を構築するのに使っていたパワーを“表舞台”に集中して発揮することで、よりエキサイティングな世界を作れます。
ActionScript 3.0 を“コンテンツ指向”に変えるフレームワーク
昨年7月に Flash Professional 9 Public Alpha が公開され、ネットでも徐々に ActionScript 3.0 の話が盛り上がりを見せてきた中、筆者がようやく重い腰を上げたのは Papervision3D の登場がキッカケでした。元々、映像的な表現には興味があったので「Flash では難しかった 3D 表現がここまで出来るようになったのか」と衝撃を受け、本格的に ActionScript 3.0 の勉強を始めることを決めました。
すでに ActionScript 2.0 の時代からクラスベースでの制作スタイルに切り替えていたので、ActionScript 3.0 の構文へはスムーズに移行でき、MovieClip インスタンスをnew で作成できるなど ActionScript 3.0 の統一された記述法は、ActionScript 2.0 に戻れなくなるほどの十分な魅力を感じました。
このように、最初は敬遠していた ActionScript 3.0 ですが、拍子抜けするほどアッサリと移行を果たし、いよいよこれからという時に悲劇は訪れました。
「ランタイムエラーで動かない・・・」
ActionScript 3.0 は強力なコンパイラとランタイムエラーをサポートしています*1。しっかりとした開発には非常に便利な機能ですが、新しい表現を作るためのプロトタイピング作業には少し厳格すぎるかなという印象です。Flash の魅力は、アニメーション作成とスクリプト作成を、同じツール上で実現できることだと思っていますが、ActionScript 3.0 では良くも悪くもスクリプト寄りの思考を求められるため、両者を同時に考えようすると、どうしてもスクリプト側の都合に引っ張られてしまうと感じました。
そこでまず最初に汎用的なフレームワークを開発し、それをベースとして演出やデザイン部分を作成するというように、工程を二段階に分けることにしました。
*1 Flash Professional 9 Public Alpha の時点では、strict モードをオフにする機能は用意されていませんでした。
オープンソースへの展開、そして将来への展望
当初は自分専用のフレームワークとして開発していましたが、Papervision3D などに影響で ActionScript 3.0 を始めた人たちから、徐々に同じような壁に突き当たっている声が聞こえてきました。
また、以前から感じていた Flash のユーザビリティへの懸念や、通常の HTML ページでは当たり前の機能が使えなくなることへの抵抗感に対しては、現在の Flash であれば技術的に対処可能であっても、実際の案件ベースで対応を求められるのは厳しいという現状があり、汎用的に使えるフレームワークの必要性を感じていました。
そうこう考えている間に、BeInteractive! の新藤氏が同じような危機感を抱いていて Spark project という ActionScript のオープンソースプロジェクトを発足させたことが分かり、その趣旨に賛同してプロジェクトへの参加を決めました。
元々は、オープンソース化するつもりはなかったのですが、現状の打開に少しでも寄与できればと思い、今年の4月にオープンソースとして公開しました。
その後に Adobe Flash CS3 Professional が発売され、正式な ActionScript 3.0 環境も整いました。しかし実際の開発案件もまだ少なく、また十分に使いこなせる制作者も少ないため、ActionScript 3.0 が大きな盛り上がりを見せているとは言い難い現状はあります。
その一方で同様の意識を持ったコミュニティが活性化してきており、今後の Flash はより開かれた世界へとなっていく兆しが見えてきています。Progression Framework 自体の開発も、様々なフィードバックを受けつつ順調に進行しています。現在は、実際に Progression Framework を使用した開発案件も行っており、第一弾として株式会社スパイスボックスの Web サイトリニューアルで使用しています。
また、その経験を踏まえての次期バージョンの開発にも着手しており、秋にはアルファ版をリリースし、その後なるべく早い段階での ActionScript 2.0 版の開発も予定しています。CS3 へと着実に進化してきた Flash ですが、さらなる進化のために、あなたもユーザという立場だけではなく、Flash というメディアを育てる一人として、積極的にコミットしてみませんか?
では来月号からは2回に分けて、Progression Framework を使った開発工程の解説として、去る8月4日~5日に沖縄コン ペンションセンターで開催された「CSS Nite in OKINAWA」のセッションで使用したサンプルサイトを Edge 誌面上で構築していきます。ぜひお楽しみに。
Director / Designer / Engineer
http://nium.jp/
Progression プロジェクトマネージャ(Spark project)
http://www.libspark.org/
http://progression.libspark.org/trac
映像会社、デザイン会社を経て、現在はフリーランスで活動中。
