内閣府大臣官房政府広報室
Adobe Flash Media Server 2を採用した
政府インターネットテレビ
内閣府は、2001年の中央省庁再編とともに新設された省庁です。内閣に置かれる内閣官房とともに、内閣全体をサポートする重要な役割を担っています。内閣府の重要な職務のひとつとして、政府の政策を国民に広報する「政府広報」が挙げられます。内閣府では、テレビやラジオ、新聞などへの広告のほかに、政府広報誌やインターネットにおける情報発信を行っています。また、2005年11月からはインターネット上の動画配信サイト「政府インターネットテレビ」を開始させ、注目されています。この政府インターネットテレビでは、2006年10月のリニューアルを機に、動画配信の仕組みとして Adobe Flash Video を採用しました。その背景について、内閣府大臣官房政府広報室にお話を伺いました。
内閣府大臣官房政府広報室
政府インターネットテレビ
http://nettv.gov-online.go.jp/
Flashを活用することで、WindowsをはじめMacやLinuxなど様々なユーザ環境に対して、動画による情報提供を実現
Flash Media Server 2を導入したことで、それまでよりも大きなサイズで高品質な映像を配信している
政府の情報を動画でわかりやすく配信
「政府インターネットテレビ」は、政府広報室及び内閣官房内閣広報室が国民に向けて様々な情報をストリーミング配信する動画コンテンツです。配信される動画は多岐に渡っており、政府の重要政策の内容をわかりやすく紹介するコンテンツ、総理大臣へのインタビューや対談を伝える「ライブトーク官邸」、記者会見の様子を紹介する「総理の動き」、防災情報などが随時アップされています。
内閣府大臣官房政府広報室内閣参事官
内閣府大臣官房参事官
幸田徳之氏
この政府インターネットテレビが開始されたのは、2005年11月。その経緯について、幸田徳之・内閣府大臣官房参事官は次のように話します。
「小泉前総理が官邸主導・総理主導の構造改革を進めて行く中で、インターネットでのメールマガジンなどのように、直接国民に向けて配信をしたり、やり取りをすることに力を入れてきました。その一環として、総理の動きや考え方をわかりやすくお伝えする必要があるのではないかと考え、動画配信をスタートしました。メールマガジンほど知られていないのが現状ですが、安倍内閣となってからもメールマガジンには160万人の読者がいらっしゃいますので、そういったとこいろからリンクで誘導をしたり、新聞広告に記載したりしています」
運営に携わっているのは、内閣官房内閣広報室と、内閣府政府広報室。また、各省庁などが作成したコンテンツの配信も行っています。
「北海道壮瞥町 昭和新山国際雪合戦など、地方公共団体等から寄せられたコンテンツも、地域の取組みとして配信しているんです。また、海外向けのコンテンツに関しては政府広報室が作成していますが、各府省で作成したものも併せて配信しています」(幸田参事官)
実際のテレビを模して「チャンネル」ごとにコンテンツが整理されている政府インターネットテレビ。当初は「わかりやすさ」を狙って、地上波のテレビと同じように1〜12のチャンネル分けをしていましたが、チャンネル数を制限してしまうことで企画に融通が利かないといった面も出てきたため、現在では適宜チャンネルを増やしながら配信されています。それだけ、多くの新しいコンテンツが追加され続けているのです。
配信フォーマットにFlash Videoが採用された理由
政府インターネットテレビの配信フォーマットには、Flash Video が採用されています。2005年11月のスタート時には Windows Media と Real Video が採用されていましたが、2006年11月のリニューアル時にAdobe Flash Media Server 2を使用した Flash Video による配信へと移行しました。その理由について、幸田参事官は次のように説明します。
「そもそも Windows Media と Real Video を採用したのは、それまで政府広報の Web サイトで配信する動画のフォーマットとして採用されていたからです。しかし、政府インターネットテレビが開始されると、特定のプレーヤー、特定のバージョンで視聴できないというお声を頂くようになりました。また、Mac や Linux を OS としてお使いの方には視聴して頂けないという問題もあったのです。政府としては、できるだけ多くの方々に見て頂きたい。そこで再生環境の普及率を鑑みた結果、Flash Video を採用することにしました」
実際に、Flash Video での配信に切り替えて、どのようなメリットがあったのか。幸田参事官は続けます。
「Flash Video にしたことで、今までよりも大きなサイズ、きれいな画質で配信できるようになり、大変好評を得ています。また、今まで視聴することができなかった Mac をご利用の皆さんにも、政府インターネットテレビを訪れて頂けるようになりました」
大臣官房政府広報室では、Flash Video を使うメリットして「プレーヤーの存在の無さ」も挙げています。他のプレーヤーでは、ユーザ環境の判定とプレーヤーの起動に時間を要してしまう場合があります。一方、Flash Video で配信する場合、視聴する側に Flash Playerがインストールされていれば、スムーズに再生が開始され、プレーヤーという存在を意識することはありません。
動画配信に Flash Video を採用して以降、媒体の認知度が高まったことと相まって、アクセス数は大幅に増加したと言います。
政府インターネットテレビがこれから目指すもの
システム開発者からの声
政府インターネットテレビのシステム構築・デザインを担当したNECメディアプロダクツ(株)トータルプロモーション事業本部Webディレクタ及川幸人氏は、次のように述べています。
「Adobe Flash Media Server 2によるFlashビデオ動画配信は、広く普及しているAdobe Flash Playerと幅広いプラットフォームに対応しているFlashの強みを生かせる点から、政府や官公庁など、市民サービスを提供する組織の動画環境として最適です。また制作面ではFlash コンテンツの開発環境、ワークフローの容易さ、効率性の高さを評価しました。今後は動画配信のみならずFlashのオーサリング機能と連携したリッチメディアを使った新サービスの展開を目指しています」
政府インターネットテレビでは、小泉前総理の時代のコンテンツもライブラリとして残しています。このように過去のコンテンツを残していくことで、政府がどのようなことをやってきたのかを振り返ることができる、重要なコンテンツになると内閣府では期待をしています。
また、海外向けコンテンツの展開について幸田参事官は「首相官邸の Web サイトや安倍内閣のメールマガジンには英語版も用意していますが、今後はもっと多くのコンテンツを他の言語でも提供できるように努力をしているところです。インターネットは海外への配信に向いていますから、その特性を活かしたいという気持ちはあります」と話します。
「内閣府では様々な広報媒体を持っていますが、政府インターネットテレビは従来のメディアと比較して圧倒的に安い予算で制作し、配信することができています。さらに、非常に短い制作時間で配信できるのも魅力です。今後はその特性をもっと活かし、お伝えできる情報はどんどんお伝えしていく方針です。例えば、災害時における情報提供などの場合、リアルタイム(生放送)配信も有り得ます」(幸田参事官)
