Hart Shafer
クリエイティブ作業を手掛けるプロフェッショナルには、日頃からより多くの作業を自分でこなすことが求められています。オーディオの処理もこの例外ではありません。チームにオーディオのエキスパートがいるケースもありますが、大半の場合は、手の空いたデザイナーがオーディオの処理も担当しているのが現状といえるでしょう。しかしサウンドは重要です。ジョージ・ルーカスは「映画体験は半分がサウンドだ」と語っていますが、これは Flash プロジェクトにもあてはまることです。
この記事では、あなたが進めているプロジェクトの“優れたルックス”に匹敵する、素晴らしいサウンドを作成するためのヒントを、アドビの新しいベータ・アプリケーション、「Adobe Soundbooth」の使い方を紹介しながら解説することにします。Soundbooth は Flash デザイナー、デベロッパー、ビデオ編集者、モーショングラフィックデザイナーといった、オーディオの専門知識を持たないクリエイティブ・プロフェッショナルのために開発されています。ここで紹介するヒントを参考に Soundbooth のタスクベースのツール群を利用すれば、優れたサウンドを得るための知識がすばやくマスターできます。なお、Soundbooth のベータプレビュー版は Adobe Labs サイトから入手可能です。
録音後にサウンドを向上させるためのツールは数多く存在しますが、はじめから良質なサウンドを録音することに勝るものはありません。たとえ録音スタジオがなくても、次の事柄に注意すれば、与えられた条件下で最も質の高いサウンドが録音できるようになります。
録音作業の準備が完了したら、次は Soundbooth の出番です。以下のビデオでは、次の点について解説しています。
一部分の音声の迫力や明瞭度を上げる補正から、まったく異次元のサウンド作成にいたるまで、ユーザの求めるさまざまなサウンドの実現に役立つのがサウンドエフェクトです。通常、ボイスオーバーには、コンプレッサ、EQ、残響を適用することで、臨場感や音の奥行きが追加できます。コンプレッサを使用すれば、クリップ内の最も大きな音と小さな音の音量差を圧縮し、声の豊かさを高めることができます。EQ では周波数帯ごとの音量が調整でき、声の明瞭度を上げることができます。そして、残響を追加すれば、臨場感を演出し、好感の持てる環境下で声が発せられているような印象を与えられます。
Soundbooth には、EQ やコンプレッサといった洗練度アップのためのフィルタだけでなく、エコーや歪みをはじめとする特殊効果のための多彩なエフェクトが装備されています。以下のビデオでは、次の点について解説しています。
Flash デザイナーの多くは、ある楽曲データから一部分だけを取り出してループ音声を作成し、これをプロジェクトの BGM として再生したいと考えています。ループ音声にするのに最適な楽曲というのは、テンポが一定しているものです。また、ループ音声そのものも、全体にわたり一定のテンポが保たれている方が、いろいろと扱いやすくなります。一方、ループのイントロやエンディング部分で曲のムードが急変するようでは、あまり聞こえの良いループになりません。
ループ用として、どの楽曲のどの部分を取り出すかを決定したら、この作業に適したものとして開発された Soundbooth の専用ツールを使用して、該当部分を的確に選択し、新規ファイルとして保存します。以下のビデオでは、次の点について解説しています。
プロジェクトの内容によっては、ループ音声を取り出せば済む場合もあれば、シーンに合わせて編曲が必要な場合もあります。編曲が必要なケースで活躍するのが、Soundbooth の AutoComposer 機能です。
AutoComposer を使用すれば、あらかじめ用意された Soundbooth スコアを読み込み、作成中のプロジェクトの長さやムードに合うようにカスタマイズ(編曲)することできます。Soundbooth スコアは、ミュージシャンによって作成されたひとつの完全な楽曲であるとともに、付随オーディオや、Soundbooth がユーザの指示に基づいて楽曲を編集するために必要なメタデータが含まれています。以下のビデオでは、次の点について解説しています。
Flash アニメーションとオーディオ・ビデオを同期するのは、手間のかかりがちな作業です。この問題の解決策としては、キューポイントと ActionScript を利用して、タイムラインの所定の位置からアニメーションを呼び出す方法があります。しかし、これらのキューポイントを作成・管理するのは、これまで容易な作業ではありませんでした。
Soundbooth を使用すれば、録音、再生、編集の作業中に新しいキューマーカーを作成できます。これらのマーカーを一度作成しておけば、キューの種類がイベント・ナビゲーションであるかを指定することや、ActionScript からアクセスできる任意の数の変数とその値を設定することができます。設定作業が完了したら、後はこれらの情報を XML ファイルに書き出し、Flash 上で利用するといったことが可能です。なお、製品版の Soundbooth では、キューポイントを埋め込んだ FLV を書き出せるようにする予定です。以下のビデオでは、次の点について解説しています。
ぜひ皆さんも、Adobe Labs にて公開中の Soundbooth をダウンロードしてみてください。また、ご試用後は Soundboothディスカッションフォーラム を通じて、ご意見・ご感想をお寄せください。