小野田智の「世界の制作会社からコンニチハ!」
オーストラリア&アラブ首長国連邦
今月号の記事
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- ワンパクの「もっと使いこなしてみよう!Dreamweaver」
最終回 拡張機能でDreamweaverパワーアップ! - 大重美幸の「これ見落としてませんか?ActionScript 3.0」
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オーストラリア&アラブ首長国連邦 - モバイル向けAdobe AIR発表!
日本発のPackager for iPhoneアプリも続々登場 - 2010年1月注目記事
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- イベント/セミナー情報
前号から始まった、Flashクリエイターの小野田智さんによる世界の制作会社訪問記。第2回目はオーストラリアです!という予定でしたが、何やらアクシデントが発生したようです。旅に不測の事態はつきもの。そうしたことも含めて、読者の皆さんと共有していきたいと思います。今回は、オーストラリアとその次の訪問先であるアラブ首長国連邦(UAE)のネット事情をお届けします。
アクシデント発生!
いきなりですが、ごめんなさい。連載2回目なのにいきなりやらかしてしまいました。前回の「来月は真夏のオーストラリアからお届け予定です」という予告どおり、オーストラリアのシドニーにある某エージェンシーとコンタクトをとっていたのですが、直前になって先方と音信不通になってしまいましてインタビューをすることができませんでした。というわけで、今回はそのオーストラリアと現在滞在しているアラブ首長国連邦(UAE)のドバイの雑感やネット事情をやや多めにお送りいたします。
オーストラリア
完全に英語圏なので高級デパートやお洒落カフェなどでのデザインのレベルは安定しています。洋風のデザインはまさに本流で、特にメルボルン中心部の石畳とレンガの路地裏はかなり雰囲気が出ていました。ただ、並みの商店やレストランレベルだと、Comic SansやImpactといったフォント+極彩色で「ドーン」と作られたメニューや看板が……あまりのダメな見本っぷりに思わず苦笑してしまうことも多々ありました。

ネット接続は、日本や前回の香港に比べるとだいぶ割高です。オーストラリアの場合、人口密度がかなり低く、高額になってしまうインフラの敷設コストがそのまま消費者に影響しているようで、ADSLなども日本のように無制限に利用できるわけではありません。毎月数ギガのダウンロード制限が決まっていて、それを超えると一気に回線速度がアナログレベルまで落ちるのだそうです。調べてみたところ、ADSL 1.5Mbps、12G制限のプランでおよそ60AUD(5,000円程度)。日本は世界的に見ても特にブロードバンドが安い地域というのは知っていましたが、こうやって海外の実情を体感してしまうと、日本って凄いなぁとあらためて感心してしまいます。

ちなみに旅行者ならば、宿のネット接続やネットカフェ(1時間3AUD、250円程度)を使用することになるでしょうが、宿で「ネット接続有」とだけ謳っている場合は有料のことが多いので注意が必要です。また、空港や主要都市部では有料の公衆Wi-Fiが配備されており、場所によって異なりましたが、1時間あたり5~10AUD程度で使用することができました。
後は裏技的かもしれませんが、マクドナルドに行くというのもアリかと。オーストラリアのマクドナルドでは、Wi-Fiが無料で使用できます。SkypeやiPhoneアプリのようにプロトコルで制限を受けているものもありそうですが、基本的なブラウジングやメールのやり取りは問題なくできました。日本とは違って、電源までは供給してくれないので注意が必要ですが、短期の滞在で軽くメールとニュースのチェックをしたい程度ならこれで十分な気がします。
アラブ首長国連邦(UAE)
次に向かったのは、アラブ首長国連邦(UAE)です。シドニーからロンドン経由で到着という無駄に長距離なフライトで降り立ったドバイ、久しぶりの「外国」感がありました。当然のことながら辺りはすべてアラビア文字。Googleの検索結果も自動でアラビア表記に変わっているので、右揃えの検索結果と言う不思議な表示がされています。ただし意外と英語の普及率は高そうなので基本的なコミュニケーションに困ることはなさそうです。また、初めてのUAE入国だと徹底的な入国審査が行われることがあるらしく、僕の場合も個室に閉じ込められ、すべての荷物を開けて説明をし、1時間くらいでようやく解放してもらいました。向こうも悪意を持って検査しているようには見えなかったのですが、これはちょっときつかったですね。


気になるネット接続ですが、ドバイの中心地では半国営企業「etisalat」が展開しているWi-Fi網に30分単位でサインアップできます。コストも30分あたり5AED(150円程度)とそれなりに良心的。またドバイモールという現地で一番大きなショッピングモールでは無料のWi-Fiサービスがありました。しかも、さすが高級ショッピングモール、いたるところに座り心地の良いソファーが配置されていて、iPhoneで快適にブラウジングやメールのチェックができました。ノートPCを開きながら何やら本格的に作業をしている猛者もちらほらと見かけます。

また、今回の滞在で初めて知ったのですが、UAEでもネットに対する検閲が入っているようで、フィルタリング対象のサイトにアクセスすると下の画像のようなページが代わりに表示されてしまいます。ブロック基準についてetisalatのサイトにPDFがあり、中身を見るとアダルト系や反イスラム、反社会的なコンテンツを遮断するのが大きな狙いのようです。ただし、Flickr(おそらく裸の写真が載っている可能性があるから)とSkype(VoIPは法律で禁止。独占企業のetisalatの利益に関わるからだと言われている)まで閉じられているのには参ってしまいました。興味本位で日本のアダルトサイトにもアクセスを試みたのですが完全にブロック。うーん、恐るべしフィルタリングシステム。

各国モバイル事情
今回紹介した2ヵ国を含め、現在5ヵ国ほど滞在していますが、街で見かける携帯電話はだいたい同じです。普通の人はほとんどNokiaかSamsungを使い、ビジネスエリートはBlackBerry、そこに最近大人気のiPhoneが割って入ってきているという状況です。やっぱり日本って携帯電話に関しては完全に違う文化圏にいるんですね。特にUAEではiPhoneが大ブームらしく、多くの若者が携帯でネットを閲覧しているようです。詳細は次号に掲載予定ですのでご期待ください。
どの国でも無料でネットに接続するあの方法
最後にネット接続に関する奥の手を紹介します。実は、ほぼ世界中どこにいても無料でネットに接続できる端末があるのです。そう、Amazon Kindleです。あくまでも試験サービスという扱いですが、AT&Tのローミング網に無料で接続しKindle Storeでのショッピングだけでなく普通のブラウジングまでできてしまうのです。日本語に対応していないのが大きな問題ですが、Twitterでつぶやいたり、Gmailを閲覧したりとひととおりのことはできました。何かしらの非常事態にはかなり役立ってくれそうな気がしています。
次回予告
次回は「Pan Arab Web Awards」というアラブ諸国のWebアワードでUAEのトップエージェンシーに輝いた「ZED Communications」へのインタビューを掲載予定です。実はすでにインタビュー自体は終わっていまして、今回紹介したフィルタリングの詳細やモバイル事情、ドバイショックによる業界に対する影響などいろいろと話を聞いてあります。
個人的にはこの後エジプトのカイロからトルコのイスタンブールまで陸路で移動する予定で、途中でヨルダンやレバノンのエージェンシーにも立ち寄れたらいいなと思っています。旅の工程はTwitterで実況中継しつつブログにもまとめていますのでよかったら以下のリンクからアクセスしてくださいね。また、今後行って欲しい会社のリクエストも募集中です。特に東欧方面などありましたらお気軽にご連絡ください。
小野田智
(おのださとし)
オーストラリアへの語学留学などを挟みながら東京でWebデザイナー/Flashクリエイターとして働くこと数年。2009年末より、長年温めていた世界一周旅行計画をついに実行に移し、現在も旅行中。
twitter : @satoshionoda
blog: ファーストクラス バックパッカー
