2007年ベスト Flash サイト by the FWA

注:ロンドンをベースに活動する Rob Ford が、2000年に「the Favourite Website Awards (FWA) 」を設立。以後、the FWA は最先端のWebエクスペリエンスを紹介する世界的なショウケースサイトとして成長している。事実、世界中の Web デザイナーや Web デベロッパーを魅了し、一月あたり65,000以上のユニークビジター数を誇る。

年が明け2008年となりましたが、2007年の12ヶ月を振り返ってみましょう。2007年も数多くのWebサイトが公開され、クリエイティブ表現、テクノロジー、奇抜なアイデアといったさまざまな点で突出したサイトが登場しました。とはいえ、調和がとれた完璧なサイトというのは限られています。この記事では、私が選んだ2007年ベストFlashサイトを紹介しましょう。以下に紹介していくサイトは、公開時期に合わせて時系列に並んでいます。

I'm a Cyborg, but that's OK

韓国のロマンチックなコメディドラマのプロモーションサイトです。2007年には子供の飛び出す絵本が流行りましたが、それをメタファとしたインタフェイスを採用しています。非常にクリエイティビティとオリジナリティに溢れ引き込まれる作品で、思わず最後のページまでめくってしまいます。ロードに多少時間がかかりますが、おそらくサーバが遅いせいでしょう。待ってでも見る価値はありますよ。
制作:d.o.E.S

I'm a Cyborg, but that's OK
図 1. I'm a Cyborg, but that's OK

Air Jordan XX2

2007年は、Papervision3D の年だったとも言えます。その新たな3D表現パワーに衝撃を受けた Flash デザイナーやデベロッパーも多かったことでしょう。この Nike のサイトは、いち早く Papervision3D を取り入れたサイトの1つです。そのフル画面で展開される3D表現を堪能してください。また、フル画面ビデオの使い方も注目です。
制作:Blast Radius

Air Jordan XX2
図 2. Air Jordan XX2

Get the Glass!

個人的に気に入っているサイトが、この「Get the Glass!」です。公開されてすぐに話題となりました。それもそのはず、この驚くべきクオリティとディテールは圧巻です。サイトの内容はオンラインボードゲームで、ユーザは主人公たちとなって罠が仕掛けられた要塞に突入し、Milkatrazという敵を避けながら、幻の「Glass」を手に入れるのです。
制作:Goodby, Silverstein & PartnersNorth Kingdom

Get the Glass!
図 3. Get the Glass!

Michelin: A better way forward

2007年、もう1つのトレンドと言えば、3D空間移動です。それを採用したミシュランの120周年記念サイトは、企業の情報サイトといえども、クリエイティブな表現を用いれば若い世代にも届くことを実証してくれた素晴らしい例です。
制作:Campbell-EwaldLitFuseSpeedshape

Michelin: A better way forward
図 4. Michelin: A better way forward

RED universe

最近、ユニークな体験を提供してくれるサイトはなかなかありませんが、この RED Interactive Agency がやってくれました。同社のサイト「RED Universe」は、単なるポートフォリオではありません。訪問者にはキャラクターが割り当てられ、そのキャラクターを使って飛んだりダンスしたり、他のユーザのキャラクターとチャットしたり、さらにはキャラクター同士で殴り合ったりすることができます。また、いろいろなイースターエッグが仕掛けられていています。たとえば、あるフレーズをタイピングすると、Jiminy Cricketをキャラクターとして選べるようになります。Web制作会社のサイトとしてはある意味リスキーな試みですが、大成功しました。
制作:RED Interactive Agency

RED universe
図 5. RED universe

Hungry suitcase

旅行のプランニングを手伝ってくれるサイトです。部屋の中にはしゃべるスーツケース「Sammy」がいます、ユーザは部屋の中にあるオブジェクトの中から気に入った物を Sammy へドラッグ&ドロップで入れて行きながら、旅行計画を立てます。おしゃれなサイトですが、やはり際立つのは Sammy の個性です。彼と一緒に歌うこともできますよ。
制作:Big SpaceshipArnold WorldwideRoyal Caribbean International

Hungry suitcase
図 6. Hungry suitcase

HBO voyeur

このサイトはあなたの心に潜む「覗き願望」を引き出してしまうかもしれません。サイトでは、都会のアパートに住んでいる人々の生活模様を見ることができます。部屋ごとに異なるストーリーが展開され、それがどこかで繋がっている。画面の上にある小さなボタンを見逃さないでください。クリックすると、さらに大きな世界へと繋がっています。非常にクオリティの高い作品で、時間を忘れてしまうくらい覗いてしまいます。
制作:Big SpaceshipBBDO NYHBO

HBO voyeur
図 7. HBO voyeur

Paper critters

これはJR Fabitoの個人作品です。この2007ベストFlashサイトにリストアップできる個人作品が登場したことはうれしい限りです。この作品は、彼が通っている Academy of Art University MFA Computer Arts Media programでの最終プロジェクトとして作成したものです。今では、業界トップのエージェンシーで活躍しています。また、Paper Crittersは、Papervision3Dを使用しています。Flashサイトを次のレベルへと押し上げたサイトの1つといえるでしょう。
制作:JR Fabito

Paper critters
図 8. Paper critters

Halo 3: Believe

シンプルなアイデアながらも、非常に多くの人々の注目を集めた作品です。サイトでは、Halo 3シリーズでの戦場がジオラマで再現されています。ユーザは、キーボードやマウスを使って、そのジオラマ内を移動して戦場を体験できるのです。非常にクオリティが高く、プロモーション効果が高いサイトでした。
制作:AKQA

Halo 3: Believe
図 9. Halo 3: Believe

Picnik

Picnikは、オンライン画像レタッチツールです。この手のオンラインツールの中ではベストの1つでしょう。このツールを使えば、写真を素早く手軽に編集できます。元素材となる写真は、ハードディスクにあるものだけでなく、FlickrやFacebookなどの素材も扱うことができます。Picnikによって、Webサイトの定義が変わったと思います。今やWebサイトは、情報提供やプロモーション用途だけでなく、オンラインアプリケーションの場ともなりました。今後このようなオンラインアプリケーションがどんどん増えてくるでしょう。Picnikと同じようにエレガントで使いやすいアプリケーションがもっと登場してくれると、未来は明るくなりそうですね。

Picnik
図 10. Picnik

Good things should never end

サイト名の通り、いいものには終わりはないものです。このWebサイトは、世界初の終わりのないサイトです。ページの底までスクロールしようとしてみてください。本当にいけどもいけども底にたどりつけません。携帯会社Orangeの商品ラインナップの豊富さをプロモーションするためのサイトですが、シンプルなアイデアが光っています。スクロールしてるときは、いろいろな仕掛けがあるので、あちこちをクリックしてみてください。私のお気に入りは、みんなで作るアイスクリーム屋さんです。
制作:Poke London

Good things should never end
図 11. Good things should never end

Björn Borg

最後に紹介するのは元男子プロテニスプレイヤー Björn Borg が展開しているファッションブランドの Web サイトです。テニスコートであれだけの成功を収めた彼の Web サイトが、こんなに常軌を逸したものになろうとは誰が予測できたでしょうか? 商品紹介を目的としていますが、非常に個性的でひねりを効かせたコンテンツに仕上がっています。「HERITAGE」コーナーでは、Borg の映像を見ることができます。もし可能なら、フルサイズ(10MB)を選んでください。一見の価値があります。実際にこの Web サイトで商品を購入することができ、そのeコマース機能のクオリティも高く、ぜひチェックしてください。
制作:Farfar

Good things should never end
図 12. Björn Borg

まとめ

12のWebサイトを紹介しましたが、これらの中でさらにベストなサイトはどれでしょうか?the FWAでは、毎年、People's Choice Awardを設けて、みなさんに投票を行ってもらい受賞サイトを決定しています。2007年のFWA People's Choice Awardは「Get the Glass!」でした。

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関連情報:Flashデベロッパーセンター


著者について
Rob Ford
2000年に「the Favourite Website Awards (FWA) 」を設立。the FWAは最先端のWebエクスペリエンスを紹介する世界的なショウケースサイトとして成長し、これまでに2700万以上のアクセス数を達成。毎日選定されたWebサイトを紹介する「FWA Site of the Day」は必見です。