Fireworks CS4 パブリックベータ登場

第1回 パブリックベータにみる新機能と新たな魅力

先月 Adobe Labs にてベータリリースされた Fireworks CS4、もうみなさんダウンロードしてお使い頂けていますでしょうか 。今回より3回にわたって、Fireworks のパワーユーザでもある合同会社レゾリューションズ 関口 和真さんに、より実際のユーザのみなさんに近い立場から Fireworks CS4 の新機能について紹介して頂きます。みなさんもこの機会に是非、新しい Fireworks CS4 の新たな魅力について確認してみて下さい。

Fireworks CS4 の魅力

Fireworks はFireworks CS3 より、これまでのボタンなどの素材作成ツールとしてだけではなく、Web サイトのプロトタイプ作成ツールとしての用途を拡大する目的で、機能の充実、強化が図られました。Fireworks CS4 パブリックベータ版(以下 Fireworks CS4)では、よりその傾向が強くなり、更なる機能の充実と操作性の向上が図られています。Fireworks CS3 以前では、他の Adobe 製品で作られたファイルを読み込んだ際、ファイルに適用された効果やテキストカーニングなどが Fireworks 上で正確に表現できずに崩れてしまうことがありました。それが Fireworks CS4 ではより的確に読み込めるようになり、製品間の連携強化による生産性の向上が図られています。エクスポートもクライアントに対して様々な形で提示しやすいよう、多彩なファイル形式で書き出すことが可能になっています。

これまで無かったのが不思議、と思われる機能が追加されたことにより、使い勝手が良く、簡単に、そして楽しく使えるツールとして進化しています。この更なる進化を遂げた Fireworks CS4 の魅力を、これから全3回にわたって取り上げていきたいと思います。その1回目として、まずは強化されて使いやすくなったインターフェイスと、改善されたレイアウト機能などを取り上げていきます。

まずインストールしてみよう

Fireworks CS4 は、Adobe Labs からダウンロード できます。ダウンロードする際は、必ず動作環境を確認してください。パブリックベータ版は英語版のみの提供で、インターフェイスも英語で表示されますが、日本語も問題なく利用できます。

Fireworks CS3 を含む Creative Suite 3シリーズを既にお持ちの方でしたら、Fireworks CS4 用のシリアルナンバーの入手が可能 です。インストール時、またはインストール後にシリアルナンバーを入れていただくと、Fireworks CS4 を使用することができます。パブリックベータ用のシリアルナンバーを入力しない場合、有効期限が2日となってしまいますが、使用には問題ありません。ぜひインストールして、Fireworks CS4 の世界を堪能してください。

大きく変わった新しいインターフェイス

User Interface

Fireworks CS4 からは新しいインターフェイスが採用されました。グレーを基調とした色遣いで、アイコン類もこれまでより目立たなくなり、作品作りに影響がないように配慮されています。パネル類はドラッグによって入れ替えも自由自在ですから、ユーザの使いやすい配置にすることができます。デフォルトでもアイコン表示への切り替えなどで、3種類の配置タイプが作られており、使い勝手の良いインターフェイスや表示に切り替えられます。

User Interface Panel Select

かなり便利な機能!ToolTips による情報表示

Fireworks CS4 では、ToolTips 機能によってマウスカーソル付近に座標等を表示させることが可能になりました。これはラインツールなどの実際に描画を行うツールを選択した場合にのみ表示され、必要のない場合には表示されないため、ユーザの実作業を考慮したストレスのない表示を行ってくれます。これまでは、プロパティインスペクタで更新される数値を確認しながら大きさを決めていきましたが、視線移動が多くスムーズに作成しづらい部分がありました。この Tootips では、描画しているすぐ側に必要な情報が表示されるため、視線移動が無く、スムーズで正確な描画が可能となり、作品作りのスピードが向上します。

このように便利な ToolTips 機能ですが、デフォルトでは表示しない設定になっています。View メニュー内の ToolTipsにチェックを入れることで、ラインツールなどを選択した際、マウスカーソルに座標が表示されるようになります。

Smart Guide でレイアウトがより簡単にきれいに

Smart Guide

矩形ツールやテキストツールで描画したオブジェクトを配置しなおす際に使える便利な機能が新しく実装されています。Smart Guide と呼ばれるこの機能は、オブジェクト同士の位置関係を表示し、レイアウトの際の手助けをしてくれます。

例えば、メニュー用のテキストを書き、左端のテキストに合わせてその下に見出し用のテキストを配置したい場合があったとします。見出し用のテキストを選択してメニューのテキストのそばへ移動させると、Fireworks CS4 はテキスト同士の左側が揃うようにガイド表示してくれます。また、スムーズに吸着し左側を合わせて配置してくれるので、よりレイアウトがしやすくなっています。

もちろん左側に限らず、真ん中、右側、下側を合わせることも思いのままです。これまでは「ここにきっちり合わせたい」と思っても、整列コマンドやプロパティインスペクタなどで位置を確認しながらレイアウトを行う必要がありましたが、そのような作業から解放され、きっちりとしたレイアウトがマウス操作だけでより簡単に、楽しく行えるようになっています。

コラボレーションしやすくなる Measure Tool

Measure Tool

上記で紹介したToolTips、Smart Guide 以外にも、Fireworks CS4 では配置をサポートする新しいツールが追加されています。それが Measure Tool です。AutoShape ツールの1つとして追加された Measure Tool は、キャンバス上に実際に描画することで、その幅を自動的に計算して表示してくれます。

実際にシェイプとして描画することができるため、作品内にそのまま残しておくことも可能で、例えば他の人に CSS 作成を依頼する際など、画面上の大きさを直観的に把握してもらうような場合に効果を発揮してくれます。これまでよりもさらにコラボレーションがしやすくなることでしょう。

魅力的なスタイルが多数追加された新しいスタイル

WOOD STYLE

Fireworks CS4 では、新しいスタイルがいくつも追加されています。最近の Web で良く使われているタイプのスタイルが、より洗練された形で多数追加されています。キャンバスに矩形やテキストなどを描き、そのまま適用するだけで、十分通用するパーツを作成することができます。

プロパティインスペクタにもスタイルの選択プルダウンが追加され、これまでにユーザが選んだスタイルを再選択できるなど、より利便性が高くなっています。もちろんこれまでと同様に、ユーザが作成したスタイルを登録することが可能ですから、頻繁に使用する効果などをあらかじめスタイルに登録しておけば、再利用性が高まり効率よく作品を作っていけるでしょう。

9-slice scaling 機能を使えば角丸画像の拡大縮小も思いのままに

9-slice scaling tool

Fireworks CS3 から追加された 9-slice scaling もより使いやすくなっています。Fireworks CS3 では、角丸などを適用した矩形をそのまま拡大すると、角丸部分まで拡大され、元々のスタイルを保持することができませんでした。しかし Fireworks CS4 では、自動的に画像を9分割して真ん中の部分だけを拡大、縮小し、スタイルを崩さずに変形させることが可能です。これまでは、矩形をシンボル化しないと使用できなかったため、若干使いづらい機能になっていましたが、Fireworks CS4 からはツールパネルに収まり、シンボル化せずに使用することができるようになりました。

角丸画像の拡大、縮小はよく行われる作業だと思いますが、9-slice scaling を使うことで、より迅速な作業が可能になります。 また、これまで角丸のサイズ指定はパーセントでしか行えませんでしたが、Fireworks CS4 からはピクセルでの指定も可能になり、より使いやすくなっています。

自由自在に撮ることができるスクリーンショット

Windows 版に限定された機能ですが、Fireworks CS4 では Take screenshot コマンドを使って、画面のスクリーンショットを撮ることができます。普通のスクリーンショット機能と違い、スクリーンショットの範囲をユーザが自由に選択できるので、必要のない部分を省くことも簡単です。Web サイトのプロトタイプを作るような場合、画面のイメージをスクリーンショットとして載せる場面は多々ありますが、この機能を使うことで Fireworks CS4 だけで画面写真の取得、加工までを行うことが可能になります。

 

次回は、より正確なインポートが可能になった Photoshop ファイルの読み込み、ファイル保存パフォーマンスの向上、ファイルの書き出しについて取り上げ、Fireworks CS4 の更なる魅力を紹介していきます。


関口氏写真関口和真(Kazuma Sekiguchi)
合同会社レゾリューションズ 業務執行社員

1980年8月 横浜市生まれ
2005年3月 関東学院大学経済学研究科経営学専攻修了 修士(経営学)
現在、関東学院大学経済学研究科経営学専攻博士後期課程在学中。研究と実業を兼ねながら生活中。紆余曲折を経て、2008年2月に合同会社レゾリューションズ を設立。
Fireworks は古くから使用している、サイト作りには無くてはならないマストアイテム。