Fireworks CS4 ベータ版 新機能プレビュー

Dreamweaver CS4 と同様に、Fireworks CS4 もベータ版が登場しました。この生まれ変わった Fireworks は、パフォーマンスの向上、そして痒いところに手が届く数々の新機能、機能強化が含まれ、飛躍的な品質向上を目指して開発が進められています。今日における RIA(リッチ・インターネント・アプリケーション)の開発におけるデザイナー/デベロッパーのワークフローでは、Fireworks はなくてはならない存在になっています。ぜひAdobe Labsから Fireworks CS4のパブリック・ベータ版をダウンロードし、体験してみてください。

なお、ダウンロードの際に Fireworks CS3 のシリアル No. を入力して、パブリックベータ版のシリアルを入手することで、正式版が登場するまで試用できます(シリアル No. がない場合は2日間のみ試用可能です)。

よりハイレベルのプロトタイプ制作

日本の Web グラフィックデザインの現場において、インタラクティブなプロトタイプデザインをされている方はまだ少ないかもしれません。今後ますます RIA の需要が高まっていく中、クライアントに対して静止画像のプロトタイプで説明するのでは、余計に時間がかかったり、自分の意図するニュアンスをうまく伝えるのが難しくなってきています。入札コンペなどでライバルに差をつけるためには、プロトタイプデザインの段階からインタラクティブなものを制作する重要性が、日々増しています。

Fireworks CS4 では、Adobe AIR のプロトタイプ・パッケージの書き出し、Adobe Flex 3 用ファイルの書き出し、PDF の書き出しが可能になり、皆様の表現の幅を一層広げることができます。

Fireworks CS4 は、あなたの問題点を解決します。

一度デザインしたものを多方面で再利用

Web サイトデザインの工程で、いきなりグラフィックスアプリケーションを起動して絵を描き始めることはまずないでしょう。クライアントと協議中にノートに書くラフな手書きのスケッチ、プレゼンテーション用のプロトタイプ画像、設計書用のワイヤーフレーム、そして実際のプロダクション作業になると、納品用の画像の制作といったプロセスを踏んでいきます。それぞれの工程において、違うアプリケーションを使用したり、ファイルを1から作り直したりするのは、とても非効率的です。

新しい Fireworks CS4 には、プレゼンテーション用に「Demo Current Document」、そして既存の「HTML への書き出し」などが用意されます。ページ構成やワイヤーフレームについてクライアントからコメントをもらったり、印刷書類を生成するのに便利な「PDF への書き出し」も可能です。そして、最終的な納品用の画像においては、Photoshop のファイルの読み込み/書き出し機能の強化が挙げられます。

プレゼンテーション、設計図作製の強化

「Demo Current Document」は、Fireworks の PNG ドキュメントでの複数のページから、スライド画像と HTML、そして制御する SWF ファイルを自動的に書き出せます。Web ブラウザーで再生、早送り、巻き戻しの制御も可能です。

DemoCurrentDoc
Demo Current Document

インタラクティブなプレゼンテーションをしたい場合は、Fireworks の PNG ファイルにホットスポットを作成して違うページにリンクを張れば、「Preview all pages in Browser」でプレビューを書き出すことにより、クライアントにリンクのナビゲーションを確認してもらえるようにもなります。
もちろん「PDF に書き出し」したファイルにもそのリンク情報がそのまま残りますので、インタラクティブなプレゼンテーション資料をクライアントに配布することもできます。PDF はパスワード制御により、ファイルの印刷・編集制限もできるので、機密保持にも重宝します。

Adobe PDF Export Options
PDFへの書き出し機能

無料の Adobe Reader でも、PDF にコメントを付けられるのをご存知でしたか? Fireworks CS4 で PDF に書き出してEメールに添付して送り、先方にフィードバックのコメントを付けてもらってEメールで返信してもらい、そのまま修正作業に入るというワークフローも可能になります。

Photoshop ファイルとの親和性の強化

クライアントからカラーマネージメントされた Photoshop の PSD ファイルを送られて来ることもあるでしょう。納品用のグラフィックファイルも PSD ファイルを要求されることもあるかもしれません。

Fireworks CS4 は、Photoshop の PSD ファイル読み込みをより一層強化しています。まず、Photoshop や Illustrator でお馴染みの Adobe タイプエンジンを搭載しました。これにより、Photoshop でカーニングを調整したものがそのまま Fireworks CS4 で表示できます。もちろん Photoshop とほぼ同じアンチエイリアス効果も再現できますので、小さいフォントサイズの和文も奇麗に表示できます。さらに、ICC プロファイルによってカラーマネージメントされた PSD ファイルを読み込んだ場合でも、きちんと色を再現し表示できるようになりました。

これらのプレゼンテーション、ワイヤーフレーム制作、PDF への書き出し、Photoshop PSD ファイルとの親和性の強化により、Fireworks CS4 は一度作ったファイルをどんどん熟成させていくことで、無駄になる工程を大幅に減らし、作業効率の飛躍的な向上に貢献できるでしょう。

迅速に、正確に、簡単に、ワクワク楽しくお仕事

Fireworks CS4 は、デザインするうえで生産効率を向上する数々の新機能を用意しました。そしてそれだけでなく、Fireworks は使っていて心の底からワクワク楽しいツールです。ロジカルな部分での効率は計れますが、やはり人間は生き物ですから、心理的な部分が効率に影響する部分も大きいのではないでしょうか?

今回の Fireworks CS4 の新機能には、「9-slice scaling tool」「Smart Guides」「Measure tool」などがあります。強化された機能としては「角丸」「Styles panel」「HTML と CSS の書き出し」そして、「グラデーション」などがあります。

Measure Tool
MeasureTool

現在の Fireworks CS3 では、Flash でおなじみのシンボルを使い、9スライスを設定して角の四隅のグラフィックを変更せずに拡大・縮小できます。これは迅速にプロトタイプを制作するうえで大変便利な機能です。

9Slice Scale Tool
9SliceScaleTool

角丸が施された四角形をリサイズしても、角丸の設定が崩れないので、一度使うと病みつきになってしまうツールです。Fireworks CS4 はそれをさらに発展させ、ツールパネルに「9-slice scaling tool」を用意しました。これによって、シンボルに変換しなくても、ビットマップの画像もベクトルのオブジェクトも9スライスを指定して拡大・縮小ができるのです。また、角丸は今までパーセントでしか指定できなかったですが、ピクセル指定ができるようになりました。

「HTML と CSS の書き出し」は、スライスした画像に対し、Foreground または Background image の指定が可能になりました。

HTML CSS slice
HTML と CSS の書き出し

共有ライブラリーに、ボタンやチェックボックスなどのコンポーネントがあり、コンタクトフォームのプロトタイプを作るのに便利なものが揃っています。HTML を書き出して Dreamweaver で編集する際に、より効率が上がるでしょう。

「Smart Guides」は、オブジェクトをより迅速かつ簡単に、思った通りのレイアウトで構成するのに頼もしい機能です。ちょうどよい塩梅にスナップするので「お弁当箱に具を詰め込む」感覚で Web サイトのレイアウトデザインが楽しめます。

Smart Guide
SmartGuide

「Styles panel」はフォルダ構成により制御がしやすくなり、スタイルを書き出してチームメンバーで共有することにより、一括した作業環境を構築することも可能です。

「グラデーション」では、グラデーションのハンドルをカンバス上でマウスでドラッグするとライブで描画されるので、思った通りのグラデージョンを視覚的に確認しながら作ることができます。これも大幅に時間を節約することができる機能です。

これらの新機能、機能改善により、一層使いやすくなり、そして新たな使い方が増えた Fireworks CS4 パブリック・ベータ版をぜひ試しください。

なお、現在ベータ版ですので、機能の中には正確に作動しない個所もあります。また、最終的な製品版では機能の仕様変更などがあるかも知れませんので、ご了承ください。


森房写真

森房卓史(もりふさたかし)
アドビシステムズ・インコーポレイテッド
Dreamweaver & Fireworks プロダクトマネージャー

アメリカ本社にてAdobe Illustratorの品質管理部から製品開発に携わり、Adobe InDesign, Illustratorのプロダクトマネージャーを経て、Illustrator CS3出荷後、Dreamweaver兼Fireworksのプロダクトマネージャーに就任。常に「お客様第一」を唱えつつ、品質改善、パフォーマンス向上、使い易さを最重視した製品作りを心がけている。