FITC Toronto 2009 レポート

Japanese Flash が世界の注目を浴びた日

FITC は、2002年にカナダで始まり、今や世界最大級の Flash イベントへと発展し、これまでに北米・ヨーロッパを中心に8国30都市で開催されています。Flash、Flex、AIR、デザイン、インスピレーションといったテーマを扱い、著名クリエイターがスピーカーとして参加し、最先端の Flash 技術や知識を共有できる場として世界中から参加者が集まるイベントです。

先月25日〜28日にカナダ・トロントにて開催されたFITC Toronto 2009では、なんと!「Cool Japanese Flash – Side A」「Cool Japanese Flash – Side B」セッションが設けられ、日本から大塚雅和さん、阿部貴弘さん、深津貴之さん、さくーしゃさん、新藤愛大さんがスピーカーとして参加しました!

立ち見の人も現れ、何度も拍手が起きたほど大盛況だった「Cool Japanese Flash」セッション。他にも、刺激的なセッションがたくさんあったようです。その模様を、スピーカーのみなさんや日本から参加した方々に伺いました。

Photo:Tomoyuki Miyahara、Makoto Yamasaki、Mariko Nishimura、Saqoosha

FITC Toronto 2009 A Design & Technology Event April 25-28, 2009 Toronto, ON Canada

「Cool Japanese Flash」セッション スピーカー

大塚写真 大塚雅和(mash
KAYAC Inc.
エンジニア/新規Webサービスの開発
阿部写真 阿部 貴弘(nium)
CLOQUE. Inc.
代表取締役 CTO
オープンソースライブラリ Progression を軸とした事業
Flash 制作業務など
深津写真 深津貴之(fladdict)
fladdict.net
フリーランス
Flash/iPhoneのデザイナー、デベロッパー
さくーしゃ写真 Saqoosha(さくーしゃ
Katamari Inc.
Flashデベロッパー/CTO
新藤写真 新藤愛大(beinteractive!)
BeInteractive!
三度の飯より ActionScript な
フリーランス ActionScript エンジニア
   

スピーカー インタビュー

Edge:みなさんの講演内容を教えて下さい。

大塚: 弊社で開発した「wonderfl build flash online」を紹介しました。wonderfl の使い方「Hello, world!」デモを行い、 wonderfl に投稿していただいたユーザさんのコードを見ていただきました。
【大塚さんのプレゼン資料】

阿部: 私が開発している Progression の紹介です。内容としては 、Progression で解決したい Flash 制作における問題点の整理と、それに対してのアプローチを簡単に解説しました。
【阿部さんのプレゼン資料】

深津: まず自分がどんな事例を手掛けたのかを簡単に紹介し、データビジュアライズとかをやりたい人向けに、「じゃあ実際、大量のデータを動かしたり、描画したりするのって、どっから始めればいいのさ?」的なことを紹介しました。
【深津さんのプレゼン資料】

さくーしゃ: FLARToolKit を紹介しました。クマ & タキシードで。AR(拡張現実)ってものがどんなものなのかを分かりやすくするために、プレゼンのスライドそのものを FLARToolKit で作りました。
【さくーしゃさんのプレゼン資料 ソースコード付】

新藤: 僕が運営している、Flash/ActionScript 開発のためのオープンソースコミュニティ「Spark project」について紹介しました。Spark project のクールさをより知ってもらうために、コミッタの方々に協力していただいて、「TeraFire」「sazameki」「Frocessing」「SWFWheel」「BetweenAS3」について、デモを交えつつ紹介しました。
【新藤さんのプレゼン資料】

Edge:来場者の反応はいかがでしたか?

大塚: 最高でした。Side A/B ともに、プレゼンしている間に拍手が何度も起こり、ニッコリ笑って拍手に応えることが何度もありました。他のセッションを見ていたら、つまらないプレゼンだと開始直後でも会場を出て、違うセッションに移動する人も多くてビックリしていたのですが、我々の会場はどんどん人が増えて、立ち見の人もいたのがすごくうれしかったですね。イベント後は、wonderfl の海外ユーザも増えています。それと、プレゼン後に話しかけてくれた人たちとのコミュニケーションから、wonderfl の新しい機能のインスピレーションをたくさんいただいたので、それをどんどん反映しているところです。たとえば、投稿されたコードのキャプチャを取る機能とか。

Cool Japanese Flash セッションの様子
「Cool Japanese Flash」セッションは超満員。後ろには立ち見の人も

阿部: Progression はロジック中心のフレームワークのため、他国語で本当に伝わるのか不安でしたが、そんな不安を吹き飛ばすほど暖かく迎えていただき、好意的な反応をいただきました。ご期待に添えるよう、今後は積極的に世界に対してアピールしていきたいと思っています。

新藤: 予想以上に良いリアクションをもらえました。特に、デモの度に大きな拍手をいただけたのは印象的で、「やってよかったな」と思えました。一番はじめの TeraFire を紹介する際に「Flash で炎を表示したい?」と呼びかけると、ちゃんと 「YES! 」と反応してくれて。sazameki や Frocessing は見た目にも華やかだったので、やはり受けが良かったです。そんな中、SWFWheel では「JavaScript ファイルが不要!」といった技術的なメリットに対しても、拍手が起こっていました。プレゼンしていた身としてはあまり記憶が定かではないのですが、さくーしゃさんによれば、BetweenAS3 のパフォーマンス比較が一番盛り上がっていたとか。プレゼン後も、ロビーやパーティでお会いした方から、「Great Presentations!」などの言葉をいただきました。

さくーしゃ: クマはねぇ、すごい人気だったね。外に出かける時やパーティの時は被るようにしてたんだけど、街中でもめっちゃ声かけられたり、一緒に写真撮ってと言われたり。どっちかっていうと、FLARToolKit よりもクマの方が反応デカかったんじゃねーかと思うぐらい。あー、まー、もちろん FLARToolKit も好評でしたよ。

クマのかぶり物
クマ、クマ、クマ

深津: クマの被り物に勝てませんでした。何人かは発表の後に質問をしにきてくれたり、メールをくれたりもしました。久しぶりの英語のプレゼンだったのですが、なんとか通じてよかったです。

Edge:さまざまなセッションがありましたが、「これはすごい!」と感じたものはありましたか?

さくーしゃ:やっぱり 「Scaleform GFx」が面白かったかな。1920×1080@60fps で Flash がグリグリ動くなんて素敵。ゲーム以外でも、インスタレーション系で使ってみても面白そう。AS3 対応が待ち遠しいなあ。

※Scaleform GFx:コンソールゲーム機のユーザインターフェイスを Flash で作成するためのミドルウェア。詳しくは、Scaleform Corporation へ。

阿部: 直接セッションを見ることはできませんでしたが、やはり Scaleform GFx の情報は非常に興味が湧きました。それ以外にも、全体的に体を使ってプレゼンテーションする方が多く、日本とは違うスタイルに刺激を受けました。一番印象的だったのは、音を使ったビジュアライゼーションをテーマとしたセッションで、ドラム缶使った空気砲のパフォーマンスです。それ以外にも、日本人からしたらオーバーアクションなボディランゲージ(手を振る、など)が多かったように感じます。

深津: Quasimondo さんのセッションは、オーソドックスなアルゴリズムで絵を描く話だったのですが、内容が魅力的でした。それを見た後は、平面分割の話に惹かれて、2~3個セッションサボってずっといろいろ作ってました。

OLD Woman Bell

深津さんの作品

新藤: Quasimondo さんのセッションは、家に帰ってすぐ Flash を立ちあげたくなるような、素敵なセッションでした。図形の分割の仕方、線の引き方、色の採り方などの小さなテクニックやアイデアと、それに対するバリエーションの組み合わせを試しながら作品を作り上げていく様子を説明していて、自分でもいろいろと試してみたくなりました。あと、Scaleform GFx は仕事に役立つかもしれないので、もしかしたら一番の収穫かも。

大塚: MK12 のプレゼンは面白かったですね。映画「007 / 慰めの報酬」のオープニング映像や SF映像 の制作話だったのですが、制作者のゴールとして「ハリウッド映画を手掛ける」という方向もあるのかぁ、と新鮮に感じました。あと、Colin Moock の携帯を使ったデモも面白かったです。ある電話番号に携帯から電話して数字キーを押すと、会場のスクリーンに映し出されているクイズとかゲームに参加できるというマルチユーザ携帯ゲームでした。彼自身で、マルチユーザ用の Flash 側、サーバ側のフレームワークを作っているそうです。

※マルチユーザ携帯ゲーム:Colin Moock が FITC Toronto 2009 にて発表した新しい UnionplatformMegaphone アプリケーション を組み合わせるサービス。Megaphone を使い、2008年に NBA の会場でも 携帯+大スクリーンを合わせたイベントを実施している。

Edge:セッション以外で、驚いたもの、興味を惹かれたものはありますか?

新藤: スピーカーも参加者もとにかく気さくでフレンドリー。そして毎晩のパーティ。すごいです。あと、さくーしゃさんのベアーハットの人気っぷり。

深津: 「宴会しすぎ!!」と思いました。あと、スピーカーに用意されていたサバイバルキットにコンドームが入ってたのには笑いました。あの辺りのセンスはかなり謎です。

「スピーカーサバイバルキット」の中身
スピーカーに手渡された「スピーカーサバイバルキット」

さくーしゃ: 一番驚いたのは、「openFrameworks」を作った Zachary Lieberman が僕を訪ねてきたことだな。リハーサル中にトコトコ入ってきて、「会いたかった」とかって言ってるの! 僕の作った FLARToolKit デモを見て「インスパイアされた」とか言ってるの! んで、その時はまだ未公開だった、あの「AR Magic」をデモしてくれたの! いやー、これにはびっくりした。FITC でとりあえず見ると決めてたのは Zachary のセッションだけだったし。向こうから来るとは、さすが FITC。

Edge:FITC に参加して、いかがでしたか?

大塚: スピーカー同士のコネクションを作ることができたのはよかったと思います。Flash 界のトップレベルの人たちがスピーカーとして集まっていて、キーマンと繋がることができ、今後の幅が広がったと思う。また、先端の人たちが作ろうとしている未来を垣間見ることができたのはよかった。でも、日本の言語の壁がどれほど大きいのか痛感し、英語でのアピールを増やそうと決めました。

さくーしゃ: そうだねぇ、英語だねー。みんな英語しゃべってるんだもの。できないとマジお話にならない。まあその辺はクマでカバー(?)したわけですが、僕の場合。

新藤: かなり刺激的でした。そしてまた次回も、また別の海外のイベントにも参加してみたくなりました。日本に居る間にも、自分や Spark project がもっとグローバルに展開していけたらいいなと思わせてくれるイベントでした。

阿部: みなさんと同じように、とにかく英語の壁を痛感しました。また、イベント後は毎日パーティで飲みまくるので、酒に強い必要もありそうです。その2つさえあれば、もっと FITC を楽しめるようになるので、次の機会までにできるだけ強化していきたいと思いました。

深津: 僕の場合、英語はそんな問題なかったのですが、体力的な問題が…夜は力尽きてほとんど途中で寝ちゃいました。時差とか準備とか含め、次回(があるならば)もうちょっと計画的にしようと思いました。

Edge:今回の経験が、みなさんの今後の活動に影響しそうでしょうか?

深津: 「やっぱり海外出ないとなぁ」と再実感しました。日本にいるかぎり言語的な壁があるし、海外展開しようにも国内用と海外用で二重に活動コストがかかるんです よね。そういう部分のリスクをみんなでヘッジできないかと思って、JActionScripters というグループを作ってみました。

さくーしゃ: 影響は、めっちゃあると思う。FLARToolKit が主に海外でヒットしてたこともあって、FITC 以前からも海外向けに発信していかないとっていう気持ちはあったんだけど、それがもっと強くなったというか。たぶん、みんなその辺のこと感じてて、JActionScripters.com に繋がったんだよね。

新藤: 先ほども言いましたが、グローバルな展開という面で、すでに影響が出始めていると思います。個人的にも、英語での情報発信や、海外の人との交流を積極的に行うようになりましたし、先日開始された JActionScripters にも参加しています。Spark project も、日本だけに留まらないオープンソースコミュニティとなるよう、活動を開始しています。

阿部: どんなにネットで繋がっていても、実際に顔を見て話す機会が与えてくれる体験は非常に大きいので、「いつかやりたい」と思っていた世界展開の構想を、より身近なアクションで実現できるようなものに変えることのできる貴重な経験でした。ただ、海外発のフレームワークが多い中、きちんと日本語がサポートされている国産フレームワークの存在は、日本のユーザに対してのメリットが大きいと思いますので、今後とも英語と日本語のバランスを取りながら、言語を問わず必要としていただける方に情報を届けることができればと思います。

Edge:みなさんのグローバルな活躍に期待しています!

セッションの様子2

FITCイベント参加者の声

上野賢一(Keno

ロゴスウェア株式会社

上野写真

私の参加目的は、「世界最大の Flash カンファレンスを体験すること」でした。想像していた通り、最先端を行くクリエイターたちの発表は刺激になりましたが、同時に技術的には日本人も負けていないなとも思いました。今回最大の収穫は、世界の様々なクリエイターたちと交流を持てたことです。FITC で知り合った数人とは帰国後も連絡を取り続けていて、それが持続的な刺激となって、Flash 制作や JActionScripters.com を盛り上げたいという気持ちに繋がっています。 日本だと凄い人しか表舞台に出てこないという雰囲気がありますが、海外には逆にまず交流ありきという部分があります。もし FITC のような海外イベントに興味があれば、気軽に飛び込んでみるといいんじゃないでしょうか。

梶井祐介

株式会社スタイルメント

梶井写真

ゲームや CM、映画など、普段は見ることのできない異業種の制作風景を見ることができたのが大きな収穫でした。今後の Web 制作において、いい栄養になったと思います。また、事例では MTV JACKASS の AIR が印象的でした。デザインにしても、他のユーザへのアクセス方法にしても、普通であれば躊躇するような内容ですが、かなりやり切った感があって気持ちよかった。うらやましい。でも、一番うらやましく思ったのは、「地元の人は毎年3日間、朝から深夜まで Flash の話ができる」ということ。自分は直前の体調不良が響いて深夜のパーティには参加できず、それが心残りです。今後参加される方は、万全の体調で挑むことをおすすめします。

本多恵理(ERICCO

フリーアーティスト・イラストレーター

本田写真

FITCでの3日間は、映像やデザインなどのセッションを中心に参加しました。15秒の映像という短いCMで、いかに的確にどうメッセージを伝えるか、キャッチフレーズの効果法を考えるセッションや、デザイナーが普段どのような生活を送りながら面白いアイデアを探し出しているか、プライベート写真をたくさん紹介したセッションなど私自身、絵を描いているのですごく興味深いものでした。

そしてなにより観客の反応が印象的です。「観客はスピーカーが発表している間は静かに聴いて、最後に質問する」のが当たり前だと思い込んでいたのですが、FITCではスピーカーが発表している間でも、観客が何かを発言し、スピーカーがそれにジョークを返し、会場がドッと笑うという場面にたくさん出会いました。こんな海外との文化の違いがちょこちょこ垣間見れてすごく新鮮でした。

セッションとセッションの間にクッキーが出されたり、コーヒーなども自由に飲めるようになっていて、そういう気遣いにこちらもリラックスして過ごすことができ、なんだかあっという間に過ぎてしまった感じです。そして最後に日本勢の皆さんのセッションは本当輝かしかったです。私も頑張ろうって思いました。ありがとうございました!

宮原朋之

株式会社ゼオ

宮原写真

朝から夕方までセッションを聴講して、夜はパーティという流れが続きますが、その間中「スピーカー含めた参加者全員とコミュニケーションできる雰囲気が用意されていること」。これが、参加して一番強く感じたことです。「日本から来た」というだけで、いろいろな方と楽しくお話ができましたし、英語が苦手な僕にも Web デザイナー(女性!)の友達ができました。

一番刺激を受けたセッションは、Joseph Corr と Mathew Ray による「Digital Experiences Beyond the Monitor」ですね。デジタルサイネージをリアルタイムにアップデートしていく Windows の「I'm A PC」のキャンペーン事例や、液晶ディスプレイを横に長くつなげたインタラクティブアドを紹介していました。あまり詳しい内容は聞き取れませんでしたが、クライアントワークとしてとても巧みに実現できていること、また成功させている点でいい刺激になりました。

セッションは、「クリエイティブ」と「テクニカル」のタイプが約半分ずつほどあります。僕はテクニカルな部分に深く踏み込めないのですが、生粋の Flasher ではないただ単にアートや Web テクノロジーに興味がある方にとっても、充分楽しめる内容でした。会場にいる方は興味関心が共通している方ばかりなので、何より参加者同士のコミュニケーションが楽しいはずです。英語の壁は大きいですが、その壁を取り払いたいと思っている方にとっても絶好の機会になることは間違いありません。

山崎真湖人

アドビ システムズ 株式会社 開発本部
ユーザー エクスペリエンス スペシャリスト

山崎写真

3日間、朝から(連夜のパーティを入れれば)深夜まで、盛りだくさんな内容を楽しみました。セッ ションの話題は、技術やクリエイティブだけでなく、心理学や発想法、自己プロモーションのノウハウ、クリエイターとしての「生き方」に関するものもありました。私は、もちろん先端の技術や作品にも興味を持っていましたが、開発チームやプロセス、仕事に対する考え方、デザイン教育などについて、実践例やトレ ンドが知りたかったので、関係しそうなセッションに参加しました。ちょっとニッチなテーマもありましたが、各セッションともそれなりに聴衆が集まり盛り上がっていて、Flash コミュニティの成熟度、知識や興味の多様さに感心しました。参加者も様々で、Flash テクノロジーがそれぞれの人の腑に落ちている、というか、「一部の人だけではなく、もっと幅広く社会に関係する技術であることが理解されている」と強く感じました。

「Cool Japanese Flash」セッションは、両サイドとも多くの立ち見が出るほどの大盛況でした。みんなデモを食い入るように見ていて、時折「おぉー!」と歓声があがったりして、日本の Flash クリエイターに対する関心と評価の高さを実感しました。セッションの合間にも、会場のあちこちで、「Cool Japanese Flash 見たか?」「FLARToolKit の日本人が来ているぞ」なんて噂する声が耳に入ってくるんです。みなさんの技術や表現力が世界レベルであることが実証された、そういう瞬間に居合わせただけでも嬉しく感じるとともに、改めて日本のみなさんによる仕事のクオリティの高さを再認識しました。日本では、世界の最先端の動きに注目するだけでなく、自分たちの身近に、あるいは自分たちの中にすでにある可能性や価値にもっと気づくことが必要なのかもしれません。そのために、Adobe MAX JAPAN でも意識的に視野を広げるような話題が提供できればと思います。

太田禎一

アドビ システムズ 株式会社 テクニカルエバンジェリスト

太田写真

FITC は大好きなイベントなので、これまで4回ほど参加しています。運営側の人選センスが良く、いつもの定番 Flash スターたち(Colin Moock、Grant Skinner、Joshua Davis)、ニューフェイス(今回は、大塚さん、阿部さん、深津さん、さくーしゃさん、新藤さん!)、それから意外な大御所(Golan Levinとか)のセッションをミックスして一度に見られるので非常にお得です。そんなすごい人たちがそこら辺を普通に歩いていたりして、すぐに友達になれる、そんなイベント全体の雰囲気がまた心地よいのです。

刺激を受けたセッションは、何よりも日本からきたサムライたち。あと、James Patterson、Brendan Iribe (Scaleform)。Mario Klingemann(Quasimondo)は、日本の Adobe MAX にも呼んでみたいですね。それと、FITC の通しチケットは 6~7万円 とかなり高額なのですが、学生割引もあるし、さらに学生ボランティアに参加すると自分の仕事時間以外なら、無料でどんなセッションでも見られるんです。そういう、学生に対して敷居を下げる仕組みを日本でも取り入れられると良いなーと思ってます。あと、カンファレンス会場とパーティ会場との間を黄色いスクールバスで移動するところも。

西村真里子

アドビ システムズ 株式会社 Web グループフィールドマーケティングマネージャ

西村写真

ジャパニーズサムライのパワー(高いアイデア力、技術力)を存分に海外のトップクリエイターおよびFITC来場者に紹介できたよいチャンスだったと考えております。Cool Japanese Flashのセッションは、SIDE-A/SIDE-Bとも満員御礼でしたし、改めて今回のスピーカーたちのレベルの高さ、度胸の強さに感動しておりました。初日にキーノートを行ったAdobe USのFlashプロダクトマネージャーRichard Galvanもステージ上で「今回はスペシャルセッションを日本からもって来たからチェックせよ!」とコメントしておりましたし、連日連夜のパーティ(笑)の際にも、日本のセッションについてよく質問されました。海外の方々は日本に興味を持っている方が多いです。これからも堂々と海外のセッションおよびUSのサイトなどで活発に日本人が活躍していく機会をアドビとしても創出していく機会を作りたく考えております。

個人的感想としては、初海外カンファレンス参加!で、早朝セッションから連日連夜のパーティで夜も存分楽しみましたし、Colin MoockRalph(Pv3D)、Joshua DavisGrant SkinnerJames Patersonとの再会や、Quasimondo(Mario)ScaleformのBraden、FITC Lisa、GaiaFrameworkのSteven Sacks、本多さん、上野さん、梶井さん、など新たな仲間との出会い、ジャパニーズスピーカーズ(阿部さん、大塚さん、さくーしゃさん、新藤さん、深津さん)と知り合えたのが最高の収穫でした!

会場の様子3

FITC 主催者インタビュー

Shawn Pucknell写真Shawn Pucknell
ディレクター、FITCイベント
http://www.fitc.ca

Edge:今回の「Cool Japanese Flash」というのは、いわば日本の Flash クリエイターを紹介するという、これまでの FITC では例のないセッションだったわけですが、そもそもなぜこのようなセッションを開くことになったのでしょうか?

Shawn:今年1月に開催された「Adobe MAX Japan 2009」の FITC セッションのために来日した際、日本の Flash クリエイターのセッションやブースを見たり、Flash のユーザグループ 「F-site」や、Kayac さんが開いているカジュアルな Flash 勉強会に参加したりしました。その時に日本人 Flash クリエイターの作品やサイト、人となりに触れることができ、あまりの技術の高さと豊かな才能に驚きました。彼らの作品や取り組みには FITC の来場者もビックリするでしょうし、良い刺激になると考え、Adobe Japan 関係者と組んで 「Cool Japanese Flash」セッションを Side A/Side B と2つ提供することにしました。

Edge:実際、彼らのセッションを見てどうでしたか?

Shawn:「信じられないくらい」うまくいきました。実は、言葉や通訳の関係で会場がついて来られないかもと内心ヒヤヒヤしていたのですが、そんな心配はまったく必要なかったですね。来場者は、彼らのプレゼンに完全に惹き込まれていました。会場は満員御礼。みんな興味を持っていたし、大満足していたようです。今回このようなセッションが FITC で提供できたのは、本当に最高でしたね。GO JAPAN! TOO COOL!!

Edge:FITC の今後の展望は?

Shawn:FITC では、これまでも世界中から優れたクリエイターをスピーカーとして招待してきました。今回の「Cool Japanese Flash」セッションの成功で自信が持てたので、他の国の代表によるセッションを仕掛けても面白そうですね!