Flash 10周年記念
Edgeにも登場! マツカサ対談エクストラ 1/3

スマートスケッチから始まった Flash の10年史。この史実の生き証人(?)であり、雑誌、書籍、セミナー、ユーザコミュニティなど様々な活動を通じて国内における Flash の啓蒙を続けてきた、まつむらまきお氏と笠居トシヒロ氏。今回は「日刊デジタルクリエーターズ」で大好評の「MKチャット対談」の出張編として、「マツカサ対談エクストラ」をお届けします。お二人が作られた貴重な Flash ムービーもたくさん眺めることができます。Flash 10周年記念コンテスト 「Motion Award」 でも、こんな楽しい作品を募集中です。この対談を読むと、新しいアイデアが生まれてくるかもしれません。最後までお読み逃しなく。


まつうら氏イメージまつむらまきお
イラストレーター・マンガ家・Flash家・成安造形大学助教授
1961年大阪府大阪市生まれ。 1981年武蔵野美術大学造形学部建築学科に進学。在学中の'84年マンガデビュー。会社員兼業時代を経て'91年独立。Mac専門誌を中心にイラスト、コミックを描き散らす。'93年「ふしぎなすいぞくかん」で講談社絵本新人賞佳作受賞。'96年、朝日新聞のコラムおまけマンガ連載をきっかけに幅広く新聞、雑誌、Web等にコミック、イラストを提供。'98年「おしえて!!FLASH2」をたなかまり氏と共著、'99年よりFLASH啓蒙活動の一環としてFlash投稿サイト「Bak@Fla」を主宰。


笠居氏イメージ笠居トシヒロ
1961年広島県広島市生まれ。 '83年に京都市立芸術大学美術学部油画科を卒業。ゲージュツでは食えないので、某特殊印刷系の会社にデザイナーとして紛れ込む。入社数年後に訪れた省力化・機械化の気運に便乗し、デザイン室にMacを導入させることに成功。以後、独学でマスターする。'96年ごろから、書籍・雑誌等に執筆活動を開始。ほぼ同時期にFlashの前身であるFutureSplash Animatorに出会い、衝撃を受ける。以後、FLASH-MLの創設、Flash解説書の執筆、各種セミナー等、啓蒙活動に励み、ついに会社を退職。現在は、有限会社マッドシーデザイン代表、およびFLASH-JPフォーラム主宰。

edge : Flash がついに10周年ということで、先月の EDGE Newsletter ではいろいろな方々に「あなたにとって Flash とは?」というインタビューをお願いして、皆さんそれぞれの思い入れがあって面白かったのですが、今回はやはりこのお二人、かさいさん&まつむらさんにチャット対談でFlash 10年を振り返っていただきたいと思います。
まきお : 隔離やったんか~(笑) じゃあ今回は裏歴史で(笑)
かさい : 隔離だったのか。
edge : まず、お二人が スマートスケッチ*1 を知った経緯からお聞きしたいのですが、別々に知ったんですか?それとも当時から「こんなのあるぞ」って話をされていたんですか?
かさい:なんでスマスケを知ったのかは、あまりよく憶えてないんです。そのころ二人は知り合ってなかったし。
まきお : 全然別々やねぇ。ぼくはめっちゃ覚えてます。当時、MACLIFE*2 でイラストの仕事してて、大阪から東京へ原稿を送る関係で、Adobe Illustrator でイラスト描いてたのね。ところが、きちっとした感じのイラストは Illustrator が得意なんだけど、手描きっぽい絵だと結構時間がかかってしまって。そんな時、立ち読みした(笑) MacPower 誌にスマートスケッチとスーパーペイントの比較紹介記事があって。で、MACLIFE の編集さんに、レビューするからって製品手配してもらったのが最初です。その時はまだ製品出てなかったんですわ。
かさい : オレはたぶん、情報源が Nifty-Serve と Mac 雑誌だったので、記事のどれかを読んで知ったんだと思う。まつむらさんのかもしれない。
edge : 最初に使ってみて、どういう印象でしたか?
まきお : もうですねぇ、目の前のディスプレイ上で起きていることが信じられなかったです、はい。最初にスマスケで描いた絵です。
かさい : オレ、見たことあるなあ、これ。
edge : まず、お二人がスマスケを知った経緯からお聞きしたいのですが、別々に知ったんですか?  それとも当時から「こんなのあるぞ」って話をされていたんですか?
かさい : なんで知ったのかはあまりよく憶えてないんですよ。そのころ二人は知り合ってなかったし。
まきお : レビューに作例として載せたからね。おそらく世界で初めて、スマスケから EPS 変換して印刷されたデータです(笑)
かさい : オレはやっぱり「へんなソフト」って印象でしたね。ドローなのにペイントのインターフェイスなんて尋常じゃないでしょう?でもわりとすぐに慣れました。
まきお : ぼくはもう、ひとりで大騒ぎしてました(笑)
かさい : 目に浮かぶようや(笑)
まきお : まずね、アンチエイリアスで線が描ける。リアルタイムにですよ。当時、そんなもん、どこにもなかった。MacDraw とかは QuickDraw*3 な四角形な線だし。これはタテヨコの時と、斜めの時で画面表示上線の太さが変わってしまう。これも絵を描くには不適当。ところがスマスケはリアルタイムにアンチエイリアス表示され、これが印刷イメージにとても近いレンダリングだったんですわ。あと、ベクターなのにバケツツールで色が塗れる。しかも線の間にスキマがあっても検知してくれる。で、最後にそれを Illustrator のパスに描き出せるってんで、もうノックアウトされちゃったんですわ。
かさい : オレはシルクスクリーンで屋外広告とか作ってたんで、スマスケをそれ用のイラストにも使いました。ただね、今もそうだけど、印刷用の CMYK にコンバートするのには苦労した。はっきりコレはスゲー!って思ったのは、Future Splash*4 になってからですね。というのも、オレはまだその頃会社員デザイナーだったわけで、業務に使うという意味では、スマスケの出番はやはり少なかったんです。
まきお : ぼくはスマスケですでにアニメつくりはじめてたんです。当時は Director で CD-ROM 作ったりする仕事があって、それ用の絵つくるのがまた大変な手間だったんですよ。
かさい : あぁ、素材をスマスケで作ってたんだっけ。
まきお : 当時ですね、アンチエイリアスかけた線画に色つけるのってめんどくさかったんですよ、一般的にはスキャンした線画に Adobe Photoshop で色付けるって手順だったんだけど、それを省力化したかった。アニメだからたくさん原画かかないといけないし。ラスターだと回転させると汚くなるけど、ベクターの Flash なら簡単にきれいなイメージが得られるってんで、スマスケのおかげで随分楽になりました。当時プライベートで作ってたのはこのあたり。
edge : 当時から動かすことを前提に考えられていたんですね、まつむらさん的には。
まきお : っていうか、これ、めっちゃアニメ向きやん、ってのはありました。だから、スマスケがアニメソフトに進化するってニュースが来たときは、それこそ「キターッ」(笑)
edge : それが Future Splash ですね。
まきお : 最初「スマートスケッチ・アニメーター」って名前で発表されて、「セルアニメーター」って名前に変わってベータが出て。
かさい : 世に出たときはその名前になってましたけどね(笑)

スマートスケッチ時代の作品まつむら氏が10年前にスマートスケッチで描いたイラスト

かさい氏が FutureSplash Animator で作ったフライングロゴ。今回の対談にあたって、特別に、お二人の過去の作品を下記のサイトにまとめてもらいました
・かさい氏が昔作った Flash ムービー
・まつむら氏が昔作った Flash ムービー

まきお : 最終的に Future Splash Animator(FSA) になってました(笑) セルアニメーターのアプリアイコンです。めっちゃ貴重品(笑)。めっちゃ適当なデザイン(笑)。で、製品版が カニさんパッケージ*5 ね。ハイブリッド CD-ROM、インスタントタトゥー付きという画期的な製品(笑)
edge : アニメーション機能がついたときは、どういう印象でした?
かさい : Web でサンプル見て、スゲー興奮しましたね。
まきお : ぼくはまず、オニオンスキンにカンドウした。オニオンスキンで前後の線のみ表示させられるようになって、まともに動画を描く環境ができたー、って感じでした。
かさい : オレ的には額面どおり、Web でのツールとして捉えてたんです。FSAって発表されたときから、Web アニメーションを睨んでいたって思う。すごくキレイで、そのくせめっちゃくちゃ軽いアニメーションができるって。初期の頃作ったフライングロゴ(右)です。
edge : 丁度、個人 Web サイトの最初の波が来るか、という時でしたね。
かさい : そうですそうです。
まきお : だったねぇ。べっこあめとか。ぽまーどとか。
かさい : オレ、リムネットだった。
まきお : だれかつっこんでくれ。
かさい : ぽまーどってどんなボケだよ。
(編注: かつての都市伝説、口裂け女がやって来たら「ポマード、べっこうあめ」と言うと、逃げて いくという言い伝えから来ているボケだそうです)
かさい : わからん
まきお : しくしく

 

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