成長していくAIRアプリ!?「たまごっちガジェット」
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「たまごっち」。Edge読者の中にも夢中になって育てた方が多いのではないでしょうか。今や、たまごっちは、ゲーム機内だけでなく、文具や雑貨、アパレルなどいろいろなところで見かける国民的キャラクターとなりました。そのたまごっちのAIRアプリ「たまごっちガジェット(リンク http://tamagotch.channel.or.jp/gadget/)」が、9月25日にリリースされました。このガジェットでは、たまごっちの生活を見て楽しめるだけではなく、スケジュールやメモ帳などの多彩な機能を実装しています。充実した機能もそうですが、より興味深いのはガジェット自体の今後の可能性です。たまごっちのプロモーションに連動して、ガジェットもいろいろな展開が予定されているようです。「たまごっちガジェット」の魅力とその可能性について、株式会社バンダイ メディア部リーダーの久保勝範さんにお話を伺いました。
Edge:「たまごっちガジェット」の主な機能、注目して欲しい機能について教えて下さい。また、このガジェットがターゲットとしているのは、どのようなユーザ層なのでしょうか?
久保:たまごっちガジェットのターゲットは、「昔、たまごっちで遊んでいた方々」です。初代たまごっちのブーム時に小学生~高校生だった方々は、今では20〜30代の大人となり、お子さんもいる年齢になられているかと思います。そういう方々が、当時の気持ちを掘り起こしつつ、お子さんとも一緒に楽しめるようなツールとして、玩具のたまごっち本体と近い形のガジェットを開発しました。
このガジェットをインストールすると、たまごっちのキャラクターがご飯を食べたり、お風呂に入ったりと、生活している様子をPC上で見て、癒され、楽しめます。「ともだち」時間を設定しておくと、お友達キャラが画面の中に遊びに来ます。メインに設定するキャラクターによって、お友達やアクションが変わるので、毎日見ても飽きずにお使いいただけると思います。
そうした本来のたまごっちの機能以外にも、スケジュール、メモ帳、フォトスタンドなどさまざまな機能を備えています。キャラクターを楽しめるだけでなく、幅広い層の方々が利用できる便利なツールでもある。いわば、エンターテイメントアイテムとなっています。
Edge:ガジェットを実現するテクノロジーとしてAdobe AIRを採用された理由を教えてください。
久保:Adobe AIRを採用した理由の中で大きかったのは、Flashアニメーションの活用が容易だったことです。弊社のキャラクターの中で、たまごっちはFlashアニメーションで映像を作ることのできる数少ないキャラクターです。バンダイのホームページでは、こうしたキャラクターを使ったオープニングアニメーションをシーズンごとに公開しています。

図2 バンダイのホームページのオープニングアニメーション
これらのFlashアニメーションの表現を、ガジェットにも活用したいと考えていました。それを実現できるテクノロジーとなると、Adobe AIRは他のテクノロジーに比べて抜きん出ていました。市場に出ているキャラクター系ガジェットは、ドット絵アニメーションや3Dモデルが主流で、それではたまっごちキャラクターの表現に難しさを感じていました。従来のガジェット開発では、
「アニメーター/クリエイターがFlashアニメーションを作って、プログラマーがそれをそのまま手を加えずにガジェットに取り込むことができる」
この一見簡単そうなことが難しい状況でした。それがAdobe AIRでは簡単に移植でき、再現性や信用性、生産性が非常に高く、キャラクター表現が非常にやりやすいことが大きな利点でした。
また、運用コストがかからないことも大きなポイントでした。ライセンス費用などのコストがかからない分、アニメーションの種類やアクションの数を増やすことにコストを割け、結果として良いモノに仕上がったと思います。
おかげさまで、たまごっちは多くの方に愛されるキャラクターとなっています。こうしたキャラクターのプロモーションを実施するためのプラットフォームを選ぶ際は、「リリースして数ヵ月で終わってしまうようなものではなく、長くご提供し続けられるもの・今後の拡張性がもてるもの」ということが大きな条件となります。ガジェットは、これから数年間、PC上でのプロモーションツールとして、飛躍的に伸びてくるものだと思っています。
今後は、PC上で長く利用していただくために、話題性のあるデザインやアクションを加えていき、それぞれの目的に合わせたツールの充実を図っていこうと考えています。また、たまごっち自体の面白さ、キャラクターの魅力などの新しい発見をお客様に伝えて、たまごっちのファンになっていただくことを、たまごっちガジェットの目標にしたいと考えています。
Edge:ユーザからの反応はいかがでしょうか?
久保:キャラクターの特性を生かして、従来のガジェットよりも受け入れていただきやすいもののようです。分析結果からも、継続利用をしていただいているようでして、「お邪魔にならないための縮小機能」を入れておいてよかったなと思っております。
Edge:今後、たまごっちのプロモーションをいろいろと予定されていると思いますが、それに連動してガジェットも活用されていくのでしょうか?
久保:たまごっち自体のプロモーションとしては、いろいろと予定しています。たとえば、日本マクドナルドとのタイアップとして、11月7日より、たまごっちとしては初のマクドナルドハッピーセットが展開されます。日本では初の試みとして、セットの付録としておもちゃ以外にオリジナルアニメ等を収録した DVDも配布します(11月8日、9日の2日間のみ)。12月20日公開の「映画!たまごっち うちゅーいちハッピーな物語!?」では映像内にマクドナルド店が登場します。更に11月27日発売予定の任天堂DSソフト「たまごっちのキラキラおみせっち」でも、たまごっち達がマクドナルド店で働くゲームを盛り込んでいます。
また、11月22日にはカラー液晶になったたまごっち「たまごっちプラスカラー」が発売となります。人気アーティストEXILEとのコラボレーションも展開し、オリジナルデザインを施した「EXILE TAMAGOTCHI(エグザイル たまごっち)」(2柄・価格未定)を製作し、11月28日からスタートする全国5大ドームツアー「EXILE PERFECT LIVE TOUR 2008」のライブ会場やネット通販限定で販売する予定です。「たまごっちプラスカラー」の液晶画面には、EXILEのメンバー7人やEXILEのオリジナルキャラクターが登場します。
他にも映画を中心に様々なタイアップを組んでいます。キャラクターを旬な物として、みなさんにいつも新しい感動を提供するためには、このようにタイアップや流行っているものを取り込むことが重要だと思っています。
こうした動きに合わせてガジェットも活用していく予定です。たとえば、たまごっちがタイアップする企業やアーティスト、番組などの情報をガジェットのスキンとして配布したり、ネット上で流行っているYouTube映像を配信したり、視覚的にも飽きさせない工夫を続けていこうと考えています。実際、現在開発中の次期バージョンでは、ガジェット内の「TVコーナー」でネット業界でもっとも話題となっている映像コンテンツを楽しむことができるメディアチャンネルを実装する予定です。
Edge:たまごっちガジェットは単なるプロモーションツールの1つというよりは、いろいろなプロモーションと連動しながらたまごっち同様に成長し、ユーザを楽しませてくれる。いろいろな可能性をもったプロモーションツールですね。
久保:どこまでメディア連携をできるかわからないのですが、実現の可能性がありそうな企画に関しては、それを実現させるための機能をあらかじめガジェットに盛り込んでいます。タイアップなどが決まれば、すぐにでも実施可能な機能をいくつか仕込んでいますので、今後も、より効果的なプロモーション施策が打てればと考えています。
Adobe AIRでは、ActionScript 3.0を使って開発でき、Webや外部データベースとの連携が容易に取れるので、面白い企画が結構実現できそうです。タイアップ先のメリット・自社サイトのメリットが大きく引き出せるような、今までにない取り組みができると思います。
久保 勝範
株式会社バンダイ メディア部 リーダー
1994年株式会社バンダイ入社。2004年より現セクションにて、映画の立ち上げや自社・グループ・ライセンス商品など、「たまごっち」全体の総合プロデュースを行なっている。

