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「本来であればテキストデータを入稿して、それが出版社を経由し、印刷所から1つの製品としてあがってくるものを校正します。しかし、僕の手もとで製品ができるわけですから、今では入稿という概念がなくなってしまいましたね」。
作家と編集者間で校正作業を終えて、印刷会社にそのデータを送って印刷する。このワークフローでは、作家は自分の思った通りのレイアウトや表記を紙面に反映できて、編集者はより多くの時間を編集作業に割くことができる。また、印刷会社はコストや納期を大幅に短縮できる。
また、1,000ページを超える小説の執筆を、InDesignを使ってどのように作業しているのかも聞いてみた。「InDesignでインライン入力してます。パフォーマンスもInDesignは10,000ページに対応すると謳われてますから、僕の作品ではまだまだ足りないぐらい。もちろん使いこんでいけば問題点や改善して欲しい点もありますが、それを見込んで作業しても、最終的には他の方法で進めるより、クオリティも効率も非常に良い、という判断ですね」。
最後に、InDesignに望むこととして、京極夏彦は、さらなる出版業界への浸透を挙げる。「システムの移行というか、構造改革のようなものが出版社の中で行われなければならない。印刷会社ももちろんですが、編集者がもっとInDesignを使うべきですね。編集者がInDesignを理解すれば、どの部分が省略、効率化されるかが見えてきます。そうなれば作業時間も縮小できるし、人件費も削減できる。彼らに浸透してこそ、末端であるライターや作家が使いはじめる基盤ができあがるわけですよ。そうすれば次世代のスダンダードになり得るものだと思いますよ」。
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| 京極夏彦の作品で特筆すべき点のひとつに、「美しい紙面デザイン」がある。文章がページをまたぐことはなく、一行だけが章の最終ページにぽつんと追いやられていることもない。空行や空ページに明確な意図を込めたりと、小説だけではなく同じくらいレイアウトデザインも重視されている |
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