| |
プリプレスの工程においても問題のない安定した出力
一般的に、制作サイドがそれまで利用していたレイアウトツールを変更すると、出力サイドにも影響を与える可能性があります。この点について、「AXIS」誌の出力を担当している日本写真印刷株式会社の山崎裕規氏は、InDesignに移行する際に、ワークフローには何の問題もなかったと語っています。
「InDesignでの入稿は、今でこそ他の制作会社からも出力対応の依頼が入ってきていますが、やはり実際に動かしてみるまでは不安な部分がありました。でも、実際の出力作業においては、AXISオリジナルのOpenTypeフォントを含め、出力に何の問題もありませんでした。取り扱う画像については、デザイナーの方々の作業効率を上げるために、アクシス様でスキャンしていただいたアタリ用の画像データを割り付けていただいて入稿してもらい、フィルム出力する際に私どもで高解像度スキャンをした印刷用の画像データと差し替える方式をとりましたが、これにも問題はありませんでした」。
「AXIS」誌では、入稿されたデータは、InDesignからPostScriptデータに出力したあと、専用機でRIP処理を行った後にアタリの画像データを高解像度の画像データへ差し替えるというワークフローを採用していますが、そこで重要なのが出力における安定性です。
 |
日本写真印刷株式会社 印刷・情報事業東京地区 左より:山崎 裕規氏 海野 祟氏、 舩越 豊久氏
|
InDesignには、制作サイドのデザイナーの創造性や生産性を高めるための工夫だけでなく、出力サイドでの作業時におけるトラブルを防ぐための機能が搭載されていますが、これについて、山崎氏は次のように語っています。「InDesign自体に、出力ファイルの状態を調べるプリフライト機能が備わっているのがいいですね。たとえば、InDesignに割り付けられたIllustratorで使用されているフォントの状態まで調べてくれるので、エラーが出そうなファイルが割り付けてあったとしても、出力以前の段階でわかってしまうのが助かります。加えて、他に比べても問題の無いPostScriptデータが出力できるInDesignは、出力サイドにとってもありがたいツールです」。
変化しつつある現在のデザイン状況にぴったりのInDesign
エディトリアルデザインに大きな変化をもたらすべく登場したInDesignが、今後のページレイアウトに与える影響について、宮崎氏はこのように期待を述べます。
「DTPには、セルフハンドリング、コストダウン、スピードの3つのメリットがあると言われています。従来のDTPツールでは、一応これらは満たされていたわけですが、そろそろ新しい段階に入っていく必要があると思います。もちろん、レイアウトデザインそのものは簡単に変化するものではありませんが、雑誌・書籍からWebへとメディアが変わってくると、コミュニケーション・デザインのやり方も変わってきます。アクシスでは、AXISビルのプロモーションやマガジン、そして、これからはWebを複合的に組み合わせて、個性あるデザインを追求していくつもりです。InDesignは、その機能が優れているだけでなく、役割としても、何をデザインするかというデザイン対象が変化しつつある現在にぴったりのツールだと思いますね」。 |
|
右:宮崎 光弘(みやざきみつひろ)氏 株式会社アクシスnla プロデューサー/アートディレクター
1957年東京生まれ。東京造形大学美術学部卒業。ファッション誌のアートディレクションに携わった後、1986年、株式会社アクシス入社。同グループのCI 、デザイン誌「AXIS」のアートディレクションの他、グラフィックデザインを中心にさまざまなプロジェクトを行う。最近ではペーパーメディアのデザインに加えてマルチメディア関連のデザインも数多く手掛けている
左:戸村 匡史(とむらまさし)氏 株式会社アクシスnla グラフィックデザイナー
1973年東京生まれ。多摩美術大学美術学部2部卒業。1997年、株式会社アクシス入社。9月にリニューアルしたデザイン誌「AXIS」の基本設計、エディトリアルデザインを中心にインターネット関連のデザインなどを手掛けている |
|