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株式会社大林組 設計本部インタースペース部
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断面図
     
CADで作成した図面をもとに骨格部分をIllustrator上で読み込んで着色を行い、家具や人物を配置していく。最後に仕上げとしてPhotoshopに読み込み、細かな着色や影付けを行うことで、作品としての完成度を上げる
 
大事なのは自由度と操作性、そして表現力の高さ
 
 
 
実際に提案書を仕上げていく流れのなかで、IllustratorはCADデータの読み込みだけでなく、Photoshopで手を加えた写真を取り込んだり、キャプションなどのテキスト、グラフ図形を加えるなど、レイアウトも含めた企画書制作の全般において活用されている。その理由を伊藤氏は、Illustratorは操作性、表現力、自由度の3つの点において非常に優れているからと語った。

「特に自由度の高さですね。私たちの業界でクライアントに説明を行う場合、図面上にいくつも矢印などのシンボルを置いて表現したり、グラフを挿入して視覚的に解説したり、導線などの人の流れを説明図で補足したりと、実に細かく、さまざまな要素を1枚の紙の上にまとめ上げていかなければなりません」。
 
 
 
レイアウト作業 レイアウト作業
デュアルディスプレイ上で右のモニタにパレットを、左にドキュメントを表示することで、大きなレイアウトも、モニタ画面の大きさを最大限に使い作業効率を上げている
   
 
「また企画段階における作業では、クライアントのさまざまな要望に合わせて、色の変更やパターンのバリエーションを増やすといった、突発的な作業も頻繁に発生します。Illustratorで作成しておけば、後からの変更が加えやすく、そういった事態にも臨機応変に対応できます」。

表現力の高さに関しても伊藤氏は、これまでパターンを使ったり、透過の表現を行うにはPhotoshop上で作業していたが、そのような部分でもIllustratorの使用頻度が増え、たとえばガラスなどの表現も現在はIllustratorの透過機能を使い、ビジュアル構築作業が従来に増してスムーズになったと付け加えた。
 
   
 
Adobe Illustrator 10の新しい機能に注目
 
「ランドスケープにおける表現。これも、使用する樹木などを1種類しか使わないと、どの樹も同じ印象を与え、パターン化された表情に乏しい絵になってしまいます。だからこれからは、人やクルマなどの表現も含め、もっといろいろな種類の表現を使い、イメージ豊かな自然な表現がしたいと思っています。それにそのような樹木や人、クルマなどのデータを全社的に共有できれば、今後さらに生産性も上がるでしょうから」。

「そういった意味でも、Illustrator 10に注目しています。データ駆動型グラフィック機能を活用すれば、いま言った作業はいっそうスムーズになるでしょう。それにCADデータをIllustrator変換すると、これまではどうしてもパスが増え、必然的にデータ容量が大きくなってしまいました。そのような部分もシンボル機能を使えば解決されて、軽くなる。そのぶん作業はさらにスピードアップしていくと思います」。

建築・建設業界でIllustratorの導入が一気に広がったのは、DXF/DWGのデータが直接読み込めるようになった頃からのこと。Illustrator 10以降、さらに将来のバージョンで、CADデータとの親和性が上がっていくことに強い期待感を持っていると伊藤氏は語った。

「今後ますます表現力が高まり、緻密になっていくことで、この業界でもかなりの作業がIllustratorで行えるようになっていくのではないかと思います」。

最も重要な社内資産であるCADデータを生かし、Illustratorの強力なグラフィック機能を活かすことで、プレゼンテーションにおいても、高品質な表現を追及している大林組。同社では現在、下請けの業者や社内間、またクライアントのやりとりなどのネットワーク作業においても、IllustratorからAdobe PDFに書き出したり、他のアプリケーションで作成したデータをPDF変換し、Illustratorに持ってくるといったやりとりが日常化している。
 
作業風景
大林組インタースペース部には3D、CAD制作のためのWindows NTマシンと、提案書のレイアウトや図面の仕上げを行うためのMacintosh G4マシンがずらりと並んでいる
 
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