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タイクーングラフィックス
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デザイナーの内なるパワーを表現に変え、手に代わる道具として第一線で愛される、Adobe Illustrator August 2002
 
SWEET ROBOTS AGAINST THE MACHINE「TOWA TEI」
 
 
グラフィックデザイナーの日常ツールとして活用され、もはや欠かせない存在になったAdobe® Illustrator®。しかしIllustratorの使いかたはデザイナーひとりひとりによって異なり、それぞれの独特な使いかたから多様な表現が生み出されている。DTPの黎明期から、抜きんでたアートディレクションが注目されてきたタイクーングラフィックスも、そんなIllustratorへの独自のこだわりをみせるデザイン事務所の1つ。数多くの作品を発表しながら、現在もデザイン業界の第一線を走る同社では、Illustratorの存在が、ほかのどの道具よりも手に馴染んだツールになっている。
 
タイクーングラフィックスとAdobe Illustratorの出会い
 
PUFFY「青い涙」「タイクーン自体は91年の11月にスタートしたのですが、そのころはまだカッターマット、ピンセット、スプレーによる手作業のデザインを行っていました」。

「まわりのデザイナーの友だちの中に、いわゆるマック使いがちらほら増えてきたころでしたね」。

そう互いに語るのは、同社を立ち上げた宮師雄一氏と鈴木直之氏。

「ちょうどi-D Japanという雑誌のアートディレクションをやるようになり、大量のページ編集作業を2人だけでやってたら死ぬな(笑)と思って、必要にかられてMacintoshとIllustratorを導入したのがはじまりです」。

「でも当時はMacintoshも高価で事務所には1台しかなかったので、2人で交代しながら使っていました」。

両氏の話では、そのころのIllustratorの使いかたは、デザインの素材となるフォントの作成、文字の立体化、ラインの作成など「イラストを作るのに近い使いかたをしていた」そうだ。

また宮師氏は当時の状況を回想し、まだデータ入稿が一般的ではなかったため、レーザープリントした紙を、反射原稿として印刷会社に渡していたこと。そんな使いかたの中から、解像度の粗い表現がかえって面白さを生むことに着目し、ピクトログラフィなどのカラー出力ができるマシンが登場して以降も、わざとカラー原稿をプリントしてから入稿していたとも語る。
 
じぶんたちの感覚に合った使いかたができる、
それがAdobe Illustratorの素晴らしさ
 
「同じ作業を手でやっていたら、とてもできなかったと思う。時間が足りないし、仕事の量がいまの半分ぐらいになっているかも。それに、じぶんたちの作業の流れとしては、2人でコラボレーションするときもあれば、それぞれ役目が入れ替わったりもする。担当している仕事に合わせて、各自が得意なマークのデザインとかタイポグラフィを作り、それらをポンとレイアウトに入れることもある」。
 
 
タイクーングラフィックス
TYCOON GRAPHICS
アートディレクター/グラフィックデザイナー 1991年、宮師雄一、鈴木直之の2人によりタイクーングラフィックスを設立。テイトウワ、安室奈美恵 等のCDジャケットデザイン及びヴィジュアルプロモーションに携わる。また、MotionElement等ファッションブランドのグラフィックデザインや企業広告、ロゴデザイン、エディトリアル、パッケージデザインの分野でも活動中。著書にG-MEN(リトルモア)、A&D SCAN タイクーングラフィックスの仕事と周辺(六耀社)がある。受賞歴は第78回ニューヨークADC「BIG MAGAZINE」にて金賞、「BOYCOTT MOVIE」にて銀賞。第76-79回ニューヨークADC賞受賞。毎日デザイン賞部門賞他。
Webサイト:http://www.tycoon.jp/
 
Adobe Illustratorの主な利点
新しい描画ツールを使って、マウスをドラッグするだけで、簡単に直線や弧、グリッドを描くことができる
パスやワープ、メッシュを「エンベロープ」として使用することで、オブジェクトをさまざまに変形させた後に、パスを編集して独自の外観を作成することが可能
リキッドツールを使うことで、アートワークを自由に回転したり、すぼめたり、膨張・拡大、あるいは波形やしわ寄せといった効果を適用できる
生産性アップのための機能が多数備わっているので、制作作業に集中できる
他のアドビ製品とシームレスに連携し、最高品質のグラフィックを印刷、出版ほかあらゆるメディアに向けて配信できる
 
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宮師雄一氏
宮師雄一氏
 
鈴木直之氏
鈴木直之氏
 
 
bird「極上ハイブリッド」「Illustratorのおかげで、デザインのシミュレーションの幅が広がりましたね。カラーチップを並べて説明しなくていいし、瞬時にならべてコレ! と選べるスピード感もある。デザイン上のバランス感覚や見た目がいちばんの時間のかけどころなので、そこに集中して時間を使えるようになった」。

Illustratorを使いつづけながらバージョンも上げていったが、今でも導入当初と、基本的な使いかたは変わっていないと2人は語る。そこにはソフトウェアに使われるのではなく、じぶんたちのデザイン表現に合った使いかたを選び、追及してきたという背景があるようだ。

「Illustratorを使っているうちに、クオリティをもっと高めようと考えて、解像度の高いものに移っていく人もいる。しかし、じぶんたちはそういったものより、荒れた感じのデザインのほうが好きだった」。

「でもIllustratorが操作面で使いやすくなってきたところは、ずいぶん助かっていますね。たとえばパスファインダがアイコンになったときとか、写真が今まで以上に綺麗に見えるようになったとか。バージョンが上がることでどんどん使い勝手がよくなっている」。
 
作業風景
「Illustrator 10のエフェクトは手で作るような自然な効果が出せるので面白いタッ チのデザインが作れる」と語るデザイナーの中代拓也氏
 
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