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Adobe Illustratorは考えたときにすぐ作れて、 偶然の産物まで生み出せる「手」 |
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「ページ物の仕事があっても、全部Illustratorでやっています。専用のレイアウトソフトは使い勝手が俯瞰的すぎて、なんか遠い感じがするんですよ。数学的にポンポン入れていくのが感覚的に合わないなと思うし、IllustratorとPhotoshopを使いながら、レイアウトソフトの間を行ったり来たりするのも面倒。それに、やる事が決められてしまっている感じがする」。
「Illustratorなら、見開きの雑誌広告も最初から一枚絵の状態で作業できるし、ページ物も見開き単位で、ひとつずつファイルを作っていったほうが間違いが少ない。つまり作業するときには、デザインの仕事がおろそかになってしまうと意味がないので、面付けを意識しないでデザインできるほうがいい。Illustratorなら全部その上で作業ができるし、その場で思いついてマークを作ったり、考えたときにそのまま作業に移れるのがいい」。
それに、と鈴木氏はIllustratorを使ってデザインし、マウスを動かしながら文字などを作る感覚が、じぶんにとって手で描くことや鉛筆を握っている状態に極めて近いとつけ加えた。
「マウスでいじっているときに失敗したものが、意外に良かったりすることもある。こういった偶然も、手を使って直に描いているのとあまり変わらない感覚でできるからだと思う。だからIllustratorは道具として面白いし、ハマりやすかった」。
Illustratorへの愛情を、手に馴染んだ道具という表現で語る同氏。宮師氏も異論はないようだ。
「Illustrator 10は、アナログっぽいことができるのが面白いですね。リキッドやエンベロープはハマりそう。今後は、複数のページを扱うときなど、Illustratorにもページ対応の機能があるといいね。PhotoshopとIllustratorが合体していくと、もっといいかな(笑)」。 |
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| 作業デスクの横にはDJブースがあり、常に音楽がある空間で制作が行われている |
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clammbon「ドラマチック」 ©2001 WARNER MUSIC JAPAN |
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| アーティストとアルバムタイトルの文字をアウトライン化し、Illustratorの変形フィ ルタの組合せの発想によって生まれたデザイン |
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Adobe Illustratorは印刷へのこだわり、 プロダクトすることの喜びとともにある |
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機能の進化によって、より一層表現の可能性を広げるIllustrator。しかし同時に、デザインで最も大事なことは、じぶんが何を作りたいかだと両氏は強調する。
「今の若い世代が最初から与えられているデザイン環境と、じぶんたちがこれまでやってきた流れとは違う。だからどっちがいいとか、どっちが正しいなんてことは言えない。でも、たとえばフィルタの面白さにハマっている人は一杯いるけど、最初にフィルタありきで、デザインが始まるのではないんじゃないか。何を作りたいかが最初に自分の中にあれば、何を使って表現してもいいと思う」。
「そういった意味では、デザインをするために何かをするとか、別のあるもののために何かをするということはしない。音楽が好きだから聴くし、映画も好きだから見る。デザインもそういったことと自然につながっていると思う」。
そしてじぶんたちにおいては、Webなどの新しいテクノロジーを取り入れていくよりは、むしろこれからも手で触れられるリアルな感覚にこだわり、Illustratorを活用しながら、そういった世界でのデザイン表現を大切にしていきたいと語った。
「Webのように、プログラムを含めたデザインまでするとキリがない(笑)。それにモニタ上で成立しても、画面の上だけでは手で触れないので、やはりどこかダイナミックなことができないという限界も感じてしまう。それよりは印刷の網点が好きだし、シルク印刷のベタ塗りの質感だとか、手で触れられる物の質感が好き」。 |
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「だから家電の『atehaca』のように、Illustratorでデザインしたロゴやサインが実際にプロダクトになって、カタログや説明書、段ボール、裏側の製品表示のシールなどの隅々まで、デザインできるほうが楽しいね。そしてじぶんが思っていた以上のものが形になって、クライアントが喜んでくれるのがいちばんうれしい」。
デザイン本来の魅力は、デザイナーの内側から出てくるパワーにこそあることを、優れたその作品を通じて強く感じさせる、タイクーングラフィックス。Illustratorという道具は、彼ら独自の感性と、その内なるパワーを表現に変えるツールとして、2人の手の延長線上に存在しているのだ。
そのこだわりのセンスとIllustratorが、今後も重要な関係を保ちつづけることは間違いない。 |
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「atehaca」ポスター ©2002 TOSHIBA CORPORATION 今までの家電と全く違うアプローチから誕生したatehaca。タイクーングラフィックスはロゴやボタンなどの意匠からパッケージ、ポスターまでグラフィックに関連する全てのデザインに関わっている |
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