PDFには、表1のように、複数のバージョンがあります。タグ付きPDFは、PDF1.4以降に対応したもので、Adobe Acrobatでは5.0以降で対応しています。アクセシビリティに配慮したタグ付きPDFを作成するには、Adobe Acrobat 5.0以降のバージョンを使用する必要があります。
| PDFのバージョン | 対応するAdobe Acrobatのバージョン | 対応するAdobe Readerのバージョン | アクセシビリティへの配慮(タグ付きPDFの対応) |
|---|---|---|---|
| PDF1.2 | Acrobat 3.0 | Acrobat Reader 3.0 | ― |
| PDF1.3 | Acrobat 4.0 | Acrobat Reader 4.0 | ― |
| PDF1.4 | Acrobat 5.0 | Acrobat Reader 5.0 | ○※ |
| PDF1.5 | Acrobat 6.0 Professional Acrobat 6.0 Standard | Adobe Reader 6.0 | ○ |
| PDF1.6 | Acrobat 7.0 Professional Acrobat 7.0 Standard | >Adobe Reader 7.0 | ○ |
(Adobe AcrobatおよびAdobe Readerは下位互換性を持っている)
※Acrobat 5.0では、文書を保護するセキュリティ設定で内容のコピーやテキストの抽出を許可しない設定にすることができます。この設定を行うと、スクリーンリーダーなどの支援技術がPDF文書にアクセスすることができず、アクセシビリティが確保できません。Acrobat 6.0 以降では、コピーやテキストの抽出を許可しない設定と、アクセシビリティを両立させることができるようになっています。
タグ付きPDFを作成するには、2つの方法があります。
1の方法でタグ付きPDFを作成するには、以下のいずれかの作成条件が必要になります。
条件1: タグ付きPDFの形式で保存する機能を持った文書アプリケーションで作成・保存する
「Adobe InDesign®」「Adobe FrameMaker®」では、タグ付きPDFの形式で文書を保存することができます。これらの文書アプリケーションを使用すれば、文書アプリケーションから直接タグ付きPDFを作成することができます。
条件2: Adobe PDFMakerに対応した文書アプリケーションを使用し、文書構造や代替テキスト情報を引き継いだタグ付きPDFを作成する

Adobe PDFMaker機能に対応した文書アプリケーションでは、文書アプリケーションで指定した文書構造や代替テキストをそのまま引き継いだ、タグ付きPDFを作成することができます。Adobe PDFMakerに対応した代表的なアプリケーションには、Microsoft Word、PowerPointなどがあります。Adobe PDFMakerは、Adobe Acrobat 7.0 ファミリー製品(Professional、Standard、Elements)をインストールする際に、標準的にインストールされる機能(モジュール)です。標準インストール設定でAdobe Acrobatをインストールすると、PDFMakerに対応した文書作成アプリケーションを自動的に検出します。検出されたアプリケーションには、直接PDF文書に変換するための機能が追加されます。
Adobe PDFMakerの設定は、初期状態(デフォルト)でタグ付きPDFが作成されるようになっています。設定のダイアログボックスで、「タグ付きPDFでアクセシビリティと折り返しを有効にする」にチェックが付いているか確認してください。以下では、Microsoft Word 2003での設定の確認方法を解説します。
【Microsoft Word 2003でのAdobe PDFMakerの設定の確認】
Wordのメニューから、[Adobe PDF]→[変換設定の変更]を選択。

[設定]タブで、「タグ付きPDFでアクセシビリティと折り返しを有効にする」がチェックされていることを確認。

詳細はAdobe Acrobat 7.0ヘルプ「Acrobat PDFMakerについて」を参照してください。
既存のPDF文書のプロパティを調べることで、そのPDFがタグ付きかどうかを確認することができます。
[概要]タブで、「タグ付きPDF」欄を確認。

タグ付きPDFの欄が、「はい」であれば、タグ付きPDFです。「いいえ」であればタグが付いていません。「いいえ」の場合は、タグを追加してアクセス可能にします。