「SING」はAdobe Creative Suite 2から追加された新機能のひとつだ。OpenTypeFont(以下OTF)のもつ性能を十分に発揮することのできる便利な機能であるにもかかわらず、その存在を知るユーザは思いのほか少ない。そこで、セカンドセッションでは、株式会社シンクスの市川 せうぞー氏がSINGの機能について、わかりやすく解説をおこなってくれた。

そもそもOTFには、ユーザが独自にコードを設定し、オリジナルのフォントを追加させることができる機能を持っている。小塚ゴシック書体などの中には、異体字が外字として登録されていることからも、拡張性にすぐれたフォントシステムであることがわかる。
これまで、外字を利用する場合、「biblos」などの外字専用の書体を購入するか、Illustratorなどで作成した図形を画像データとして貼り付けるしかなかった。市川氏は、自身の経験をまじえながら、これまでいかにDTPデザイナーの多くが「外字」を取り扱う上で、さまざまな苦労をしてきたかを語った。
そしてSINGこそ、外字に関するいくつかの問題を解決するための画期的な機能であるとアピールし、SINGの機能を役割を理解してもらうため、作成したオリジナル書体をSINGによって外字として登録、管理するまでのデモンストレーションをおこなった。
デモンストレーションでは、まず市川氏がAdobe Illustrator CS2のグリフレット機能を利用し、既存のフォントからオリジナルの書体を作成。つぎに「読み」や「親フォント」などのメタデータを追加して外字のグリフレットファイルとして保存し、SINGグリフレットマネージャを起動させたのち、先ほど作成した外字のグリフレットファイルを読み込み、更新を実行する。InDesign CS2で、さきほど登録したときの「読み」と同じ字を入力し、字形パレットを使い、その文字に関する異体字を表示させてみると、先ほど作成した外字が表示され、SING機能を利用することで、わずか5分程度のデモンストレーションでも外字が作成可能であることが示された。
最後に大変便利な機能なので、ぜひSINGを使って欲しいと市川氏が力強くアピールし、セカンドセッションが終了した。
