< Products < Photoshop
page:
photoshop world
クリエイターセッション5「PhotoshopからAfter Effectsへ」
今回、最も参加申し込み数の多かった映像ディレクター辻川氏のセッションは、満員の会場の熱気に包まれつつ始まった。最初に紹介した作品は、映像コンテンツ素材の大手Getty Imageの依頼で作成したもの。「Getty Imageの素材があまりにも豊富で選ぶのも合成用にマスクを切るのも大変だなということで、瞬きする白人と黒人の目の2つの素材を1秒のループにして、その2つだけで作りました」と辻川氏。マトリックス状のカレイドスコープ風アニメーションや横ウェーブなどの不思議なモーションが、完全に音楽とシンクロしたアニメーションは冒頭から観客の度肝を抜いた。実際の制作方法も圧巻で、数百のレイヤーをAfter Effects上で合成し、全て手で配置してゆく作業は、ほとんどが手作業。「いろいろ作りながら、想像しながらやって、面白くないものは捨てていって、という作業です。普通やりたくないですよね」と飄々と辻川氏は語るが、力技というよりも神業に近い制作の実際は、世界的クリエイターの底力を見せつけるものだった。映像を手がけるきっかけはライブのバックの映像だったという辻川氏が語った「知識ゼロの状態で秋葉原に行って必要なものが何か、どこで売っているのかを聞いて機材を揃えました。独習本を片手に作業して2週間後に納品」とのエピソードには、会場全体が驚きと笑いの渦に包まれた。コーネリアスなどの音楽PVや資生堂やパルコのCMなど、どんな映像にも独特の魅力的なセンスと音楽との深いマッチングを見せる辻川氏に、会場からも質問が続出。「音楽をよく聴いてリズムをフレーム以下のタイミングで把握してあわせこんでます。細かいやり方もいろいろありますが、自分にあう方法を自分で発見するのが一番だと思います。今までで一番大きなハードルになったのは、一人の作業からチーム作業への移行。一人でPhotoshopで作る作業というはがんばればOKだけど、チームの場合にはコミュニケーションが重要。Photoshopをコミュニケーションツールとして使うくらいの発想の転換が必要でした」との辻川氏の答えには、深い説得力があった。
参加申し込み数の最も多かった本セッション。映像と音楽を巧みに操り、満員の会場を魅了した辻川氏
セッションレポート一覧
Koichiro Tsujikawa
辻川 幸一郎氏
辻川 幸一郎氏
映像ディレクター

プロフィール
1972年生まれ。93年よりレコードジャケットなどをはじめとするデザイナーとして活動し、97年より映像ディレクターとして活躍。
代表作品
[MV]コーネリアス、UA、カヒミカリィ、RIP SLYME、スーパーカー、sketch showなど[CF]NTT 東日本、資生堂マジョリカマジョルカ、明治ミルクチョコレート、PARCOなど。
写真/レタッチ/CMS セッション5「アドビアプリケーションにおけるCMSの活用・実践」
午前中に引き続きCMSについてセッションを行った庄司氏は、RGBワークフローへの移行が進んできた背景として「フィルムやプリントをスキャンしていた時代から、デジタルカメラのデータをエンド・トゥ・エンドでデジタルで取り扱う時代へと変化してきたことがが一つの背景」とまず説明。「基本となる色空間は広いほうが応用が利く。だからsRGB以上に広い範囲の色表現をサポートし、印刷用のCMYKの色域もカバーするAdobe RGBを私はお勧めします。そして、Adobe RGBで調整されたデータであれば、オフセット印刷ならJapan Color、広告や雑誌なら雑誌広告基準カラーであるJMPAカラー、新聞ならそのNewspaper用、WebならsRGBと様々に変換して正確な色表現で活用できます」と作業用カラースペースとしてのAdobe RGBの優位性を強調した。さらに、Adobe Creative Suite 2のアプリケーション全体のカラーマネジメントをコントロールできるAdobe Bridgeについても解説、ファイルを開く際の注意事項や間違ったプロファイルで無理やり開くことで損なわれる画質の問題などを、実際にPhotoshop CS2を使ってデモンストレーションしつつ詳細に紹介した。「仮に誤った変換をして色が鮮やかになることがあっても、それは間違った変換である以上、データの一部が損失したり色の正確性が損なわれてしまうので、単に広い色域が良いと考えず、正しいプロファイルを用いること、共同作業では作業カラースペースをきちんと共有しておくことが重要です」とクリエイティブなワークフローにおけるCMSの重要性を訴えた。
最新のPhotoshop CS2やAdobe Bridgeによる実演を交え、カラーマネージメントの重要性を解説
Masayuki Shoji
庄司 正幸氏
庄司 正幸氏
株式会社プロ・バンク

プロフィール
製版会社を経て、現在コマーシャルフォトスタジオに勤務。製版の技術を生かしたワークフロー構築や技術サポートに従事し、DTP関連の書籍執筆や、カラーマネージメントの技術セミナ講師として活動中。
トップに戻る

back next