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| 今回、最も参加申し込み数の多かった映像ディレクター辻川氏のセッションは、満員の会場の熱気に包まれつつ始まった。最初に紹介した作品は、映像コンテンツ素材の大手Getty Imageの依頼で作成したもの。「Getty Imageの素材があまりにも豊富で選ぶのも合成用にマスクを切るのも大変だなということで、瞬きする白人と黒人の目の2つの素材を1秒のループにして、その2つだけで作りました」と辻川氏。マトリックス状のカレイドスコープ風アニメーションや横ウェーブなどの不思議なモーションが、完全に音楽とシンクロしたアニメーションは冒頭から観客の度肝を抜いた。実際の制作方法も圧巻で、数百のレイヤーをAfter Effects上で合成し、全て手で配置してゆく作業は、ほとんどが手作業。「いろいろ作りながら、想像しながらやって、面白くないものは捨てていって、という作業です。普通やりたくないですよね」と飄々と辻川氏は語るが、力技というよりも神業に近い制作の実際は、世界的クリエイターの底力を見せつけるものだった。映像を手がけるきっかけはライブのバックの映像だったという辻川氏が語った「知識ゼロの状態で秋葉原に行って必要なものが何か、どこで売っているのかを聞いて機材を揃えました。独習本を片手に作業して2週間後に納品」とのエピソードには、会場全体が驚きと笑いの渦に包まれた。コーネリアスなどの音楽PVや資生堂やパルコのCMなど、どんな映像にも独特の魅力的なセンスと音楽との深いマッチングを見せる辻川氏に、会場からも質問が続出。「音楽をよく聴いてリズムをフレーム以下のタイミングで把握してあわせこんでます。細かいやり方もいろいろありますが、自分にあう方法を自分で発見するのが一番だと思います。今までで一番大きなハードルになったのは、一人の作業からチーム作業への移行。一人でPhotoshopで作る作業というはがんばればOKだけど、チームの場合にはコミュニケーションが重要。Photoshopをコミュニケーションツールとして使うくらいの発想の転換が必要でした」との辻川氏の答えには、深い説得力があった。 |
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| 参加申し込み数の最も多かった本セッション。映像と音楽を巧みに操り、満員の会場を魅了した辻川氏 |
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辻川 幸一郎氏 映像ディレクター
プロフィール 1972年生まれ。93年よりレコードジャケットなどをはじめとするデザイナーとして活動し、97年より映像ディレクターとして活躍。 代表作品 [MV]コーネリアス、UA、カヒミカリィ、RIP SLYME、スーパーカー、sketch showなど[CF]NTT 東日本、資生堂マジョリカマジョルカ、明治ミルクチョコレート、PARCOなど。 |
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