
Photoshop は、まだレイヤーの概念ができる以前の初期バージョンから愛用してきました。今回はPhotoshop CS から飛び級のバージョンアップでしたが、最も恩恵を感じた新機能はVanishing Point( バニッシングポイント) による3D 情報の書き出し機能です。例えば図面も無い状態で「この通りに作ってください」と写真を1 枚だけ手渡されるような場合や、実際にある街の景観をそっくり再現する必要がある場合には、作業が大幅に効率化されるでしょう。それに加えて、ものさしツールもいいですね。基準をひとつ定めるだけで、周囲の建物の高さや道路の幅などが瞬時に明らかになる。この機能は、建築関係のクリエーターなら誰もが待ち望んでいたはずです。今まで3D ソフト上で行っていた作業がPhotoshop 上でも難なくこなせるようになり、ワークフローもどんどん簡略化されてくるでしょう。
企業用のプロモーションビデオ等も制作しています。ムービーとの付き合いは長く、学生時代には8 ミリ映画を自主制作していました。今回のPhotoshop CS3 Extended はタイムラインモードを搭載していますね。2、3分の動画ファイルであれば一瞬にして開くことができ、トーンカーブで簡単に色調を補正できる。ムービーの編集から書き出しまで、動画の初心者にとっても理想的なソフトとなるのではないでしょうか。またビデオ編集の際には背景と人物や商品を合成することも多いので、クイック選択ツールや境界線を調整ツールといった新機能が登場したことも福音のひとつです。

アニメーション
Photoshop CS3 Extended のアニメーションパレットには、Adobe Premiere Pro や After Effects ユーザにはおなじみの、キーフレーム機能がついた「タイムラインモード」が搭載されました。
Photoshop は、すでに十分な機能を備えた完成品であるという印象を持っていました。しかし今回、3D やムービーを扱えるようになったことで、 Photoshop が他のアプリケーションや多様なフォーマットを繋ぐプラットフォームとしての役割を演じていくのではないかと思うようになりました。映像、音声、3D モデルなど、あらゆるフォーマットの編集加工が可能な巨大な統合ソフト――それが未来のPhotoshop の姿なのでは?Vanishing Point にもスナップ機能を付け、球体や曲面なども扱えるようにして、さらには別ウインドウで4 方向から形状確認できるようになったら嬉しい。まるで3D ソフトに対する要望ですが、それほどVanishing Point は僕にとって斬新な機能だったのです。

自由度が増したVanishing Point ( バニッシングポイント)
Photoshop CS2 で脚光を浴びた機能ですが、さらにフレキシブルになりました。3D パースの中に簡単に画像を貼りこむことができるので、パッケージのモックアップなどを簡単に作成・編集することができます。

スマートフィルタ
新機能「スマートフィルタ」は、元画像を保持したままフィルタ効果などを適用できるので、画像を保存し直したり最初から操作をやり直すことなく、様々なフィルタや設定を何度でも試すことができます。
