
アナログ時代からの習慣で、今でも同じテーマのフィルム(画像)を同じ袋(フォルダ)に入れておきます。ソフトウェアや機材はデジタルですが、雑誌の編集部では、あくまでも良い本を作るのが主たる目的。エディターはソフトを使いこなすスキルよりも、日々取材をこなすスキルのほうが大事であり、そこが滞らないようにしなければなりません。例えばLightroomで行っている写真選びも、エディター、スタイリスト、フォトグラファー、編集長、ADの面々が、ライトテーブルをぐるりと囲み、ルーペを覗きながら決定していくアナログ的感覚を大事にしています。
Photoshopで写真の隅々まで点検して、クオリティの最終確認をします。撮影に時間をかけているのでフィルタはあまり使いませんが、トーンカーブ、カラーバランス、色彩彩度などの機能は最後まで使います。雑誌の性格上、筋肉の自然な凹凸を美しく見せるために、モデルの肉体からシミやホクロなどを消し去る作業などが多いですね。Tarzanという登録商標は、著作権者である米国エドガー・ライス・バローズ社との契約によって使用されており、上品さなどの一定条件を守らなければいけません。そんな制約が、雑誌の視覚的な方向性を決めているともいえるでしょう。
Photoshopはあくまで写真を加工するための道具であり、Lightroomはそこに至るまでのプロセスを助けてくれる道具だと考えています。一見似た機能を持っていますが、アプローチの仕方が違う。本来の目的が異なるので、両方のソフトがなければ仕事がうまく成立しません。カメラデスクとしては、今後もそれぞれの機能を進化させてくれることを期待します。長年の経験上、最終的な仕上げをPhotoshopで行うと安心して納品できるという信頼感は大きいですね。
写真を最初からJPEGでやりとりすると、印刷にどうしてもうまく乗らない場合があることがわかってきました。JPEGだと白トビや黒ツブレもうまく補正できないことも多い。また、誌面を想定して撮った写真が急にポスターに転用されることもあるので、そのような不測の自体に備えるにはRAWデータが好ましいのです。当社のカメラデスクのスタッフは、ほとんど全員が自分でアナログ写真を現像する技術と経験を持っています。LightroomやPhotoshopによるRAWデータのデジタル現像は、アナログ現像とも感覚が近く、完成画像まで持っていくプロセスがわかりやすい。編集者と微妙なニュアンスを共有しながら絵作りができるのも、RAWデータの良さですね。
ビューア機能に特化したソフトがあれば、なお便利になるかもしれません。一般の編集者にパラメータを変更されると、フォトグラファーとしては辛い部分もありますので。あとはPDFを活用した色校正の方法を確立して、紙とインクと時間の無駄を省きたい。そのようなスキルを編集部全体で身につけるため、僕自身も模索しています。

Adobe Photoshop CS3
さらなる進化を遂げた画像編集の必携ツール。パワフルな編集ツールや革新的な画像合成機能を搭載し、生産性を高める効率的な作業環境を実現。Photoshop CS3 Extendedではさらに、3Dやモーショングラフィックスの編集、画像解析なども行うことができます。

Adobe Photoshop Lightroom
Photoshop CS3との強い連携を誇るPhotoshop Lightroomは、大量のデジタルフォトを扱う場合でも、読み込みから選択、現像、公開まで、デジタルフォトワークフローの作業負荷を軽減します。

Adobe Bridge CS3
Bridge CS3は、制作アセットを手軽に整理、閲覧、検索、表示できる、ビジュアル制作者のための強力で使いやすいメディア管理ツールです。
