アクセシビリティ

よくわかる!ADOBE CREATIVE SUITE 3 DESIGN PREMIUM

株式会社 精工

 


デジタル化により低コストによる極小ロット生産を実現

明治44年(1911年)に創業した大阪の小さな印刷所は、たゆまぬ地道な努力と技術力の蓄積により次第に成長し、今や数々の専門工場と全国規模で営業所を展開する企業へと成長。それが株式会社精工である。成長の過程で包装資材問屋への転身を図りながら、20年前には自社製造によるパッケージメーカーとして主力業務をシフト。農産物の包装資材を中心に事業拡大を行ってきた。Adobe® Illustrator®は、その過程の中でパッケージデザインに必要不可欠なツールとして役割を果たすことになる。

そして1999年。印刷関連の展示会で出合ったフルデジタル印刷機。やがて来るであろうデジタル化の波を敏感に感じ取り、業界に先駆けて自社内に投入。デジタル印刷によるビジネスモデルを模索し続けた結果、現在ではデジタル印刷機とIllustratorによる、低コスト高付加価値商品の製造でビジネスモデルを確立。同社が確立したパッケージダミー制作事業とIllustratorが果たす役割を伺った。


林 正規氏

パッケージダミーを作るとき、Illustratorはデザインに新しい可能性を吹き込んでくれます


 

デジタル化とビジネスモデルの模索

「グラビア印刷が主体のパッケージ業界では、2000年当時でもまだデジタル化は進んでいない状況でした。パッケージ印刷は進化していないというのが当社の考えだったんです。」と株式会社精工デプリ事業部の林 正規取締役部長は語る。

「日本国内では、日本の印刷技術はNo.1であるという意識が強いと思うんです。特にパッケージ業界ではそういった既成観念が根強くて、デジタル化への移行はなかなか進まない状況にあったと思います。ただ、デジタル化の波はいきなりやってくるだろうと予想していました。」

そんな状況において、包装資材問屋がデジタル印刷機を導入してどうするんだ?といった声も聞かれたが、精工はデジタル印刷機の導入を次々に進め、新たなビジネスモデルを模索した。

その結果、「最近では、Illustrator CS3のライブカラー機能などをフル活用することで、数百個程度の小ロット印刷でもさまざまなカラーバリエーションを効率的かつスピーディに用意でき、現実的なコストでご提供できるようになっています。」と林氏が語るように、フルデジタルによる新しいビジネスモデルを次々と実現している。

パッケージのダミーサンプル

精工では、様々なパッケージのダミー制作を自社内で一貫して行っている。同じデザインでカラー違いのパッケージを用意するときにIllustrator CS3のライブカラーが威力を発揮する

株式会社 精工

1911年、大阪にて印刷所として創業。以来、農産物の包装資材の制作、フィルムの二次加工を業務の軸としつつ、他社に先駆けてデジタルオンデマンド印刷機を導入し、デジタル印刷部門を確立。パッケージダミー、小ロット制作物などを中心に業務を拡大している。

http://www.seikou-web.co.jp


 

デジタル化に合った小ロット生産

パッケージ製造という業務においては、製造ラインを動かす前に、必ずダミー(モックアップ)制作という業務が発生する。パッケージダミーはクライアントが検証するものであり、それゆえに実出力物と同等の品質を要求される。

「もともと日本国内では、パッケージダミーに対価を支払うという商習慣がなかったんですよ。」と林氏は語る。従来の商習慣では、ダミー制作のコストは、実際に受注した製造コストの中で吸収するものであり、ある意味、製造メーカーが無償で提供するものという意識が強かったという。しかし、その商習慣に果敢に挑戦しようと考えたのが精工であった。

「デジタル印刷機による印刷は、大量生産には向かない。小ロット生産に見合った業務を考えたとき、パッケージダミー制作というビジネスモデルに思い当たったんです。」

林 正規氏

パッケージダミー制作にチャレンジした精工の歩みを語る林氏