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「立ち上げ当時は、まだ中田選手に関する写真素材や画像データが充実していなかったので、ページをデザインする上でけっこう苦労しました。だからといって、サッカーボールやスタジアムなどのイメージ画像でページを埋めるような、安易な演出は避けたかった。それをすると主役である『中田色』が薄まりますから」と話すのは、アートディレクターの瀬津氏。

 

プレビュー
ImageReadyでは、MacintoshとWindowsの標準モニタを想定してのプレビューを確認することができる(Photoshopではより詳細なプルーフ設定が可能)。瀬津氏の制作環境はMacintoshだが、中田選手がWindowsのノートパソコンでチェックしていることもあり、重宝している機能だそう
瀬津氏は、Photoshopを徹底的に活用した画像レタッチ作業を行った。写真が揃わず、代用として送られてきた印刷物などのスキャン画像データの埃や傷を取り除くことから、小さな画像データを拡大使用するためのレタッチ、明るさやコントラストの修正などだ。
「中田選手の所属チームであるローマやパルマのユニフォーム色を、ユーザが認識している色に正確に再現し、同時に中田選手の顔の色が黒ずんだり、赤が被ってしまわないよう、バリエーション機能もフル活用しました」。
ドロップレット
画像データのサイズ修正などの作業をアクション登録し、事前にドロップレット化しておけば、後の作業は画像データをマウントするだけで自動処理できる
また、瀬津氏はWebデザインに際し、ImageReadyでアクションをドロップレットにして、作業の効率化をはかっている。たとえばあらかじめ掲載サイズが決まっている画像などは、送られてきたまちまちなサイズのデータを、規定のサイズに変更するアクションを登録してドロップレット化し、自動処理している。
「これまではGIFアニメを作ること自体が大変だったのですが、そのGIFの書き出しやJPEGの圧縮など、煩雑な行程がないとできなかったこともImageReadyであれば短時間でできる。正直、感動しました」。Webで使用する画像データを短時間でブラウザ表示するには、圧縮して色数を減らすなど、データを小さくしなければならないが、ImageReadyには画像とデータサイズのバランスを取りながら、圧縮結果をリアルタイムでプレビューする機能が付いている。また完成画面をスライスツールで分割すれば、分割されたスライスごとに細かな最適化が行えるし、イメージマップを直に書ける点もありがたいと瀬津氏は語った。

「たとえばポスターカラーで描いた絵をスキャンした後RGB変換し、明るさとコントラスト調整したものを、ボカシやパレットナイフの効果をかぶせてバックグラウンドに使うという手法もよく使います。自分なりの工夫やオリジナリティを引き出してくれるのが、Photoshopの機能の優れたところですね」。
スライス機能
完成した画面をスライスツールで分割し、分割されたスライスごとに細かな最適化が行える。また文字要素や写真の大きさの調整なども、スライスを動かしながら検討できる
こうした作業を経て作られたデザイン案は、中田選手サイドにプレゼンテーションされる際、より正確な掲載イメージを伝えるため、ロールオーバーの機能を使って、ページ間の動きをシミュレーションできるカンプとして吐き出される。「その結果、今までより結論が出るのが早くなり、ワークフローの流れもいっそうスムーズになりました」と、プロデューサーの北山氏。

著名人自らが情報発信するセルフメディアとしても、異例なほどのクオリティの高さを誇るnakata.net。制作スタッフ一人ひとりが見据えるのは、もちろんこの先のブロードバンド時代だ。「ブロードバンド時代にもアドビ製品の多彩な機能を活用しながら、単にビジュアル的な面だけではなく、中田選手のように自由な発想で、本当の意味でのオリジナリティを追及していきたいですね。そんな情報時代の彼方を探求するのが、私たちの社名でもある『彼方』の役割でもあるのです」。
 
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