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デザインと技術をうまくミックスすることにより、クリーンでわかりやすいインターフェイスをクライアントに提供

フリス・ブライツァー

Web デザイン会社の中には、オレンジ色は、独立を宣言して不調和を象徴する色とし、控えめなブルーやグレーを基調とした伝統的な組織社会を拒否するメッセージと捉えるところもある。

サンフランシスコのフェニックス・ポップ社(Phoenix Pop)もこうした会社の1つだ。会社の方針というわけではないかもしれないが、少なくとも共同経営者のサイモン・スミスとブルース・ファルクが、会社の壁面をこの色で塗り固めたのは紛れもない事実だ。

フェニックス・ポップ社のチーフ・クリエイティブ・ディレクターであるスミスは、「ある意味で、オレンジ色というのは我が社のカラーと言ってもいいんだ。この色の持つエネルギーや積極性といったものは、我が社の持ち味だからね」と語ってくれた。

1996年創業のフェニックス・ポップ社は、持ち前の積極的なエネルギーを活力源として従業員2名から100人規模の会社に成長した。この会社の要であるスミスとファルクは、今でもオレンジパワーを糧として大企業化の誘惑に打ち勝とうとしている。

昨年のクリスマスにフェニックス・ポップの従業員全員が受け取ったのは、ありきたりな会社のTシャツではなく、何と、従業員各自の名前が入ったオレンジ色のジャンプスーツだった。「全員がその場でさっそく試着していたね。なにしろ、100人もの人間が、大きなオレンジ色のジャンプスーツを着て、帽子をかぶったところは、なかなかの見物だったよ」とファルクは話した。

だが、フェニックス・ポップ社が急成長を遂げたのは、もちろんこの明るい色を、ひいきにしたお陰なのではない。仕事を手際よくこなしてこその急成長なのだ。高度なデザインの技と、その背後にあるテクノロジーとを融合させるという共通のビジョンを持って、スミスとファルクはこの会社を興した。

彼らは南アフリカの出身。1993年に学生交流制度の交換留学生として2人は知り合った。数年後スミスは、とあるWebサイトの仕事を始めるにあたって、コンピュータサイエンスに精通したファルクを仲間に引き入れた。最初は楽しみでいくつかのサイトのデザインを作成したが、そうこうするうちに、たまたま金を払うというクライアントが現れたのだ。

「ブルース(ファルク)とオレは、デザインとテクノロジーを合体すれば、それぞれの技術が本当に生かせるんじゃないかと考えたんだ。そりゃもうワクワクしたね。1995年といえば、数多くの実験的な試みや、新発見がゴロゴロしていたころさ。そんなものを目の当たりにして、オレたちもやってやろうと思ったね」とスミスは語った。

「サイモン(スミス)と僕が共同するといっても、それぞれデザインとエンジニアリングという職種はそのままなんだ。こういった形での共同作業というのも、すごくクールじゃないか。そして2人ともそれぞれの分野をとことん突き詰めたんだ。この点がよくある小企業とは違うところさ。つまり、デザイン会社であり、エンジニアリング企業でもあるというわけだ」とファルクは話してくれた。

実際この会社では、普通のプロジェクトチームの場合でも、少なくとも4人が参加する。それぞれが、ビジュアルデザイン、ユーザ・エクスペリエンス、エンジニアリング、プロジェクト・マネージメントなどを含めた、さまざまな分野の専門家なのだ。チームのコアな人員は、プロジェクトの開始から納品まであらゆる段階に関与する。必要に応じて事務方がプロジェクトチームの組み替えを行うものの、基本的にチームの全員が寄り集まって作業をすることになる。

このようにデザインと技術をうまくミックスすることにより、フェニックス・ポップのデザインは、クリーンでわかりやすいインターフェイスをクライアントに提供してきた。フェニックス・ポップのクライアントにはPlanetRx社、スポットライフ社(Spotlife)、スピナー社(Spinner)などが名を連ねている。これらのデザインは単にルックスがいいというだけではない。完璧な機能を備えたビジネスサイトとしても機能しているのだ。

「誰でもルックスのいいサイトをデザインすることはできるようになった。でもこれからはそれだけじゃなくて、どの部分が機能し、どれが機能しないのか、より科学的に突き詰めていく必要があるんだ」とスミスは語る。そのためにフェニックス・ポップ社では、あらゆるプロジェクトでデザインに関して議論する以前に、ユーザリサーチから始めることにした。スミスによれば、これこそまさに業界内部における気風の変化の反映なのだそうだ。クライアント企業はこの数年と較べても、金の使途についてかなりシビアになってきているということだ。

「ユーザ・エクスペリエンスとデザインが協調した、高度に機能的なインターフェイスを作成する方向に動きだしたということが、僕らが会社を始めて以来、フェニックス・ポップで一番変わった点かな。デザイナーというものはえてして、このような問題を解決する手だてを十分に与えられているというわけじゃないからね。この2年ほどの間、デザイナーはこの手の問題を必要に迫られて何とか乗り切ってきたんだが、でもこうした問題が一層厄介になってくるにつれて、絶対に新しい役割分担が必要になったんだ」とファルクは説明してくれた。

Adobe.comのアソシエイト・エディターであるフリス・ブライツァーは不思議なことにオレンジ色に惹きつけられるそうだ。でも本当は、自分の肌の色の方がもっとステキだと思っているらしい。

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