省エネルギー


再生可能エネルギー

 

アドビは、エネルギー消費が増加している業界の企業として、常に新しい手段を模索し、消費エネルギーの削減とコスト抑制に努めています。最終目標は2035年までに100%再生可能エネルギーで業務を行うことですが、最初の目標は、現在使用しているエネルギーを減らすことです。これはビジネスが成長している状況下でも達成したいと考えています。まずは、再生可能エネルギーを必要な分だけ購入することで、省エネルギー化を図っていきます。

 

アドビは1年前、100%再生可能エネルギーの目標に向けた取り組みとして、RE100の初期メンバーとなりました。また、Science Based Targetsイニシアチブにも参加し、目標の認定を受けました。アドビでは、自治体、地域および連邦政府の政策に沿った方針として、自社のグリッドを脱炭素化して最新化し、自社のビジネス用に使用するだけでなく、誰もが購入できる再生可能エネルギーとして開放することを目指しています。とりわけ重要な点は、アンバンドルの再生可能エネルギー証書やカーボンオフセットをいっさい購入することなく、目標を達成しようとしている点です。アドビの目標は、単に二酸化炭素排出量を相殺するのではなく、その排出量そのものを根本から変えることなのです。

 

持続可能なビジネスは、アドビが設立当初から掲げるコアバリューの1つですが、これは単独で達成できるものではありません。他社と連携してこそ達成できる、大きな目標です。他社とベストプラクティスを共有し、目標に向けて共同で取り組むべく、アドビは多数のビジネスグループや業界団体に積極的に参加しています。具体的には、BSRのFuture of Internet Power(FoIP)、Renewable Energy Buyer’s Alliance(REBA)、世界資源研究所(WRI)のClean Power Coalition(CPC)などに加盟しています。さらに、アドビは米国グリーンビルディング協議会のBuilding Health InitiativeとBay Area CouncilのWater Task Forceにも参加して、天然資源を保護しながら最小限の環境負担(または環境負担ゼロ)で製品を顧客に提供できる、効率的な業務環境の実現をさらに推し進めています。

 

このように、アドビは運営効率とエネルギー効率の向上を通じて、2035年までにRE100の目標を達成しようとしています。具体的には、低炭素(または無炭素)経済を推進する政策を支持し、テクノロジーの進歩に応じて「燃料転換」を実施(すべての天然ガスと燃料油を電気に移行)し、業務環境と生活環境の両方で、脱炭素化されたグリッドから真の再生可能エネルギーだけを調達することを目指しています。

 

エネルギーの測定と管理

 

何かを管理するには、それを測定することが不可欠です。そのためアドビでは、監視システムを開発・導入し、電力、水、天然ガスの使用量から、全データセンターの電力使用効率(PUE)まで、ありとあらゆる観点でエネルギーの消費と運用に関するデータを収集しています。カリフォルニア州サンノゼの本社ビルだけでも、その数は30,000種を超えています。

 

自社のビル、リースしているワークスペース、および自社所有のデータセンターでの、スコープ1とスコープ2のCO2排出量を測定・報告しています。また、デジタルサプライチェーン内の共同データセンターにおける自社の排出量も測定・報告しています。アドビではスコープ3の排出量についても真剣に考えており、Science-Based Targetsで認定された目標の一環として、ビジネスが成長している状況下でも、社員の出張を減らすことを目指しています。これらの情報はすべて、CDPに報告され、Adobe.comに掲載されています。アドビは2017年に、CDPのClimate A Listに選定され、DJSI Worldにも2年連続で選定されています。

 

環境負荷を最小限にすることとビジネスの成長の両立

 

世界のアドビ社員の70%以上は、LEEDの認証を受けたワークスペースで毎日仕事をしています。USGBCのガイダンスへの準拠も、アドビの取り組みの一部です。アドビでは、環境性能、清潔さ、効率性、デザイン性に優れたワークスペースが、仕事の場を快適にするだけでなく、コストや排出量の削減にもつながると考えています。 

 

テクノロジー企業では、エネルギーと水の使用効率がデータセンター管理のすべてを左右します。サーバールームの統合や仮想化から、自社所有のデータセンターにおける新テクノロジーの導入とデプロイ、そして共同データセンターの各プロバイダーとの連携にいたるまで、アドビはデータセンターの効率性改善に積極的に取り組んでいます。

 

アドビの収益は2016年に22パーセント、2017年に25パーセント伸びており、正規雇用率(FTE)はどちらの年にも14パーセント増えています。しかし、正規化された炭素強度の合計(スコープ1と2の合計でのメトリックトンCO2e/FTE)は、それぞれ2.6%と8%の割合で減っています。これらは2つのデータポイントに過ぎませんが、これらのデータは、運営効率によって環境負担と運営コストを減らせるということを示しています。

 

アドビでは、具体的な計画に沿って再生可能エネルギーを購入していくなかで、ビジネスを健全に成長させながら排出量を減らすことは可能であると証明するだけでなく、それが不可欠であるということを証明したいと考えています。  

 

再生可能エネルギーと蓄電

 

業界をリードするテクノロジー企業として、アドビは新しいテクノロジーに長年投資してきました。このことは、オンサイト発電と蓄電についても当てはまります。2009年には、サンノゼの本社ビルにWindspireの風力タービンを20基設置しました。これらのタービンでは、3つのオフィスタワーの間を吹き抜ける風を捉えて電力を生成しています。2014年には、Stemのインテリジェント蓄電システムを導入した、初のFortune 500企業になりました。サンフランシスコのオフィスに導入されたStemの予測分析アルゴリズムは、ビルの使用電力の急激な増加に自動的に対応し、蓄えている電力を利用して、事業に影響を与えることなくエネルギーコストを削減します。  

 

そしてアドビは2017年と2018年に、グリッドスケールの買電契約(PPA)を2件締結しました。これによりアドビは、RE100の目標達成に近づいただけでなく、他社との連携が目標達成への鍵であることを示しました。

  • インドでは、バンガロールオフィス用に、2.5メガワットのグリッドスケールで「オープン」アクセスのソーラーPPAを結びました。つまり、CO2ベースの「環境に良くない」電力を相殺するためにアンバンドルの再生可能エネルギー証書を購入するのではなく、バンガロールにある現地の送電網から直接太陽エネルギーを購入することにしたのです。これにより、クリーンな電力のメリットを自社のためだけでなく、より広いコミュニティに提供できるようになりました。また、これにより光熱費も節約できるようになりました。

  • 米国では、2018年3月にFacebookおよびEnel Green Powerとパートナー関係を結び、テクノロジー業界で初となる、風力エネルギーの共同購入契約を結びました。このプロジェクトにより、再生可能エネルギーの目標が類似している2つの企業が、その目標達成のために連携できるということを示しました。このことは、米国の再生可能エネルギー市場を開放し、エネルギーのコストを安定化させ、地域の環境汚染を減らしていくうえで、3社すべてにとっての重要な一歩となりました。また、地元の農業経営者、牧場経営者、土地所有者にも、収益の機会が提供されました。このプロジェクトは、アドビがFacebookと連携して、長年にわたり環境保全活動に取り組んできた結果実現したものです。私たちは今回のプロジェクトが、同様の目標を掲げる多くの企業にとって、企業間連携による目標達成の成功事例になるものと考えています。