絞り値をF22にして、すべてを表現する

絞り値をF22にして、良い画質を保ちながら魅力的な風景写真を撮る方法を学びましょう。

絞りとは、カメラのセンサーに届く光を通すレンズの開口部を指します。F値は、絞りを制御するカメラ設定です。F値の_「F」は「focal length(焦点距離)」を意味します。この設定を理解するには、数字の印象とは逆に考える必要があります。F22のように大きい数値は、開口部が_小さく、入射する光量が少ないことを意味します。

絞り値F22が適しているケース

絞り値をF22にすると、カメラに近い要素から、遠く離れた背景の中にある被写体まで、すべての部分にピントが合った写真になります。この現象は「被写界深度が広い」と呼ばれます。これは、被写体にピントが合っていて背景がボケている写真の真逆の状態で、風景写真によく応用されます。光量が少ないと、シャッタースピードも遅くなります。こういった効果をふまえると、次のような被写体の撮影にはF22絞りが最も適しているといえます。

十分な明るさがある光景

興味深い背景と前景がある屋外風景

F22絞りと長時間露光を併用し、水やヘッドライトといった動きのあるものをボケさせて撮る屋外の光景

細部が重要な製品写真

F22絞りで生じる制限の解決方法

F22絞りは、ピントの強い写真を撮影するには有効であるものの、複雑な問題も生じさせます。F22を使いこなすためには、よくある問題と講じる対策も知っておきましょう。

F22の問題:レンズについた埃が写る可能性がある。対策:画像ファイル上で、点状に写った埃をスタンプで消す。

F22の問題:シャープネスが弱まる場合がある。対策:写真編集時にシャープネスを調整する。異なるF値を使用し、シーン全体の違う部分にピントを合わせて複数の写真を撮影する。その後、Adobe Lightroomなどの写真編集ソフトを使用して、写真をスタックして1枚の画像に仕上げる。

F22問題:写真がブレる。対策:三脚を使用する。長時間露光撮影では、少しの動きで写真がブレるため。

写真の仕上がりや、ピント合わせの技術を向上させる優れた撮影ヒントをさらに見てみましょう。**Lightroom**の様々な標準搭載プリセットを使用して、写真の編集時間を短縮する方法を学びましょう。